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ビール片手に手羽元のピリ辛煮

唐突ですが。

老人ホームって飲酒OKなのですよ。

と言っても高齢者の方々は慢性病をお持ちの方々ばかりなので、制度的にはOKでも体調的に許される方が今はホームにたったお一人なんですけど。

夕飯が目の前に運ばれて来ると「おい、ビール持って来い!」とほとんど怒号状態で叫ぶ彼に介護職員さんは「なーんで、そんな言い方すんの?持って来るけどさ!」

昔、詩吟をやっていた方で、ただでさえ声が大きいのです。それで女性の介護職員さんはほとんど反射で「何、その言い方!」と返しています。ビックリするんでしょうね。ええ、女の人は怒号が苦手です。

いや~、今日もお疲れさまです!と声をかけるとニヤッと笑って「何が疲れるってんだよ。今日も全部やって貰った1日だったよ。トイレも飯も何もかも。」

いや、それが疲れるんですよね。お風呂に運ばれて脱がされて洗われる、トイレで立たされる。起こされる、寝かされる。食べないと介助される。

ホームは規則正しいリズムで1日が終わるけれど、本当はもっと寝てたいとか、いや、まだトイレ行きたくないのに、一回風呂さぼりたいなーとかあると思うんですけど。今日もよく頑張って下さいました!お疲れさまです!

すると「おおうっ!」とまた怒号に近いデカい声。「そうなんだよ!ありがとな。じゃあ、詩吟聞かせてやる!」

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いや、それは良いです。← 素早く立ち去る。

しかし、時すでに遅く「せんかくきたりあそぶー うんがいのいただきぃぃぃーーーいーいーーええええー!」と上の階まで聞こえていた。

「お婆ちゃんたちが怖がって不穏になるから止めて!」と言う女性職員が一番不穏なんですけどね。

ところで帰宅した後で、彼が「こんな味の薄い鶏肉がつまみになるかあああ!馬鹿もん!」と怒っていたのを思い出しました。

そうだ、今日は手羽元をこんがり焼いたあと、タレで煮よう。

最近はサッパリ煮というレシピが流行っているみたいですが、同じ要領でフライパンでコンガリ表面を焼いた後、先に作っておいたタレを注いで15分煮るだけ。香ばしくてホロホロと柔らかく、ピリッとと甘辛いですよー。

タレの材料は、手羽元10本くらいだとしたら醤油と酒40ccくらいづつ、お酢を100cc、お砂糖大さじ3くらいとニンニクとショウガ少々。

落とし蓋をして下さいね。リードとかキッチンペーパーの類を落とし蓋にするとアク取りも兼ねてくれますよ。

で、ここまではサッパリ煮だけど、私もまたビールが楽しみな人種。

少しピリ辛にしたいのでコチュジャンを大さじ1入れます。

え?糖質を抑えているから砂糖を抜く?良いですけど、砂糖ないと美味しくないんです。糖は脳の栄養です。

ええ?脂質を抑えているから胸肉かささみでお作りになる?はい、それなりに美味しいかも知れません。でも、脳は脂肪で出来ているんですよ。

それはさておき、あの方がホームでもう少しガツンとしたおつまみで晩酌出来ると良いなあ。

医師や栄養士さんと相談してみよう。

どうでも良いけど、相方が骨までガリガリ齧っている様子に恐怖する私。

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