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「教育は、時代の波が来る前に準備しなければいけない。」

情報教育支援プラットフォーム ELDI(エルディ) 事務局員の寺西です。

『学習指導要領は国民形成の設計書』という書籍があります。

本著の中に、こんな記述があります。

それにしても、英語と情報への対応はあまりにも遅かったと言わざるを得ません。教育は、時代の波が来る前に準備しなければいけないのに、波頭が見えてから堤防を作る羽目になってしまいました。

学習指導要領は国民形成の設計書

一読すると、2017年3月改訂で小学校5・6年生が教科となった「英語」(正確には「外国語科」)、そして2018年3月改訂で「情報I」が必履修化された教科「情報」についての言及のように感じます。
しかしこれは、1998年に改訂された学習指導要領について、2010年に初版が発刊された本著において言及したことなんです!

換言すると、1998年の学習指導要領で教科「情報」が新設されたことを、2010年の段階で、カリキュラム政策史研究の立場から「あまりにも遅い」と感じられている、ということです!

2023年現在においても、教科「情報」を教育課程で実施することに否定的な声を聞くこともありますが、それは余りにも、自分が受けた時代の教育のカリキュラムのイメージを引きずりすぎではないでしょうか。
上記にもあるように、「教育は、時代の波が来る前に準備しなければいけない」のに、「波頭が見えてから堤防を作る羽目」になってしまっている状況にすら、直視できないのでしょうか。

そして、高校の教科「情報」の単位数は2単位となっているのは、時代の要請を考えると、余りにも少ないのではないでしょうか。。。

次期学習指導要領に向けた検討、あるいはその前にでも、情報教育の充実は急ぎ、はかられるべきだと思います!

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