西郷隆盛が愛した温泉。歴史ある吹上温泉地で4代目主人が思うこと。
「吹上温泉(旧伊作温泉)」
日置市吹上温泉(旧伊作温泉)は三方を山、西方を日本三大砂丘の一つである吹上浜で囲まれ、自然に恵まれた温泉地です。
吹上温泉は、約五百年前に農家の馬が発見したと言い伝えられており、その昔、いろは歌で知られる伊作島津家・島津忠良(日新公)の殿湯もあった温泉地としても知られています。
西郷隆盛も、この地で明治3・4・7年に療養したと伝えられており、温泉で心身を癒しながら、好きな猟銃を楽しんだと云われています。
また小松帯刀も日記に伊作温泉に来たと記録を残しています。
「四代続く、歴史ある中島温泉」
吹上温泉地にある四代続く中島温泉。歴史ある温泉として知られています。
島津忠良(日新公)が加世田征伐の際に、鎌田小太郎という家臣の軍功の恩賞としてこの温泉を与え、「鎌田どんの湯」として後久しく同士の所有でありましたが、その後、中島家がこの温泉を譲り受け、現在四代に至ります。
現在、四代目になり「中島温泉旅館」として、離れに「日新公の湯」、本館に「西郷どんの湯」を宿泊者専用の貸切湯として利用されています。
また、日帰り利用ができる大浴場が男女別各1箇所、地元の方に愛され続けています。どのお湯も源泉かけ流し、加水・加温なしの天然温泉となっています。
歴史上の人物も体を癒やした湯に浸かり、日々の疲れを癒やしてみたいものです。
中島温泉旅館の4代目のご主人「中島 昌治さん」の想い
当時は会社勤めをしており、係長に昇進し他県への転勤が決まり仕事が楽しくて仕方がない時に、「この温泉旅館を継ぐか、中島の籍を抜くか」二つに一つの究極の選択を父親から突き付けられた時はびっくりしました。
色々と悩んだあげく、「よし、家業を継いで吹上温泉を盛り立てよう!」と思い切ってこの家業を引き継ぎました。
吹上温泉をあらゆる文献で一から勉強しなおしてみると、その中に今回のキーワード「西郷隆盛」が出てきました。そこでなおさら興味が湧いてきて、より深く勉強をしていく中で、この吹上温泉に西郷隆盛が来て、長期滞在していたことが判りました。
当時は誰も「西郷隆盛」が来ていた温泉だった等の情報は発信しておらず、これは吹上を盛り立てる起爆剤になるぞと考え、当時の吹上町役場に掛け合い、紆余曲折ありながらも温泉公園を造ったり、西郷隆盛来遊の地としてPR活動をしたりしました。
現在コロナ感染拡大で実施できていませんが、県内外に吹上温泉を更に認知していただく為の活動の一環として「マルシェ日和」というイベントを温泉公園にて地区で取り組んで開催もしていました。地域が元気になる為には、よき理解者を増やし今以上に吹上地区のPR活動を活性化させる事が重要だと思っています。
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