美術館にお出かけしづらいなら、むしろアートをおうちに召喚してみない? 今たのしめる 「ARアート」3つ。
ポケモンGOなどで、すっかり身近になったAR(拡張現実)。スマホ越しに、風景の中にキャラクターたちが現れて一緒に写真を撮れたりするの、楽しいですよね。
ところで、東京は再び緊急事態宣言に入り、今回は美術館の休館要請はないものの、いつ休館になるかヒヤヒヤ…そして外出も控えたいけれどアートは楽しみたい…
そんななか、おうちでも楽しめるARアート作品たちを見つけて体験してみました。この記事では、今、国内で見られる3つのARアート作品をご紹介します。
▍KAWS ✕ AR (AcuteArt)
2021年7月16日から、日本ではじめての大型個展「KAWS TOKYO FIRST」展がスタートするKAWS。その展覧会と連動して紹介されているのが、「AcuteArt」というアプリ。
アプリ内画面 スクリーンショット
複数のアーティストによるARアート作品を撮影できます。アプリを使って好きな場所に作品を配置し、影の角度や光の強さを調整したり、夜に作品を照らすようなエフェクトもをつけたりして、その作品を美しい写真やビデオに収めることができます。
KAWSの有名なキャラクター「コンパニオン」を配置してみました。ぐるぐる回したり、遠近をつけて配置することも可能。
複数のキャラクター(ロゴ)を組み合わせることもできました。
KAWSのほか、オラファー・エリアソンや、クリスト&ジャンヌ=クロードらの作品も楽しむことができますよ。
▍名和晃平 ✕ AR (AR ✕ ART KOHEI NAWA)
Reborn Art Festival や、紀尾井町ガーデンテラスなどに展示された白い鹿の作品などが有名な名和晃平さんと、auがコラボレーションした「AR ✕ ART KOHEI NAWA」。
アプリ内画面 スクリーンショット
「AR x ART COLLECTION」という機能では、名和晃平さんのアイコニックな作品たちを好きな場所に配置することができます。
≪Velvet-White Deer / Red≫ を配置してみました。
大きさも自由自在にできるので、屋外では大きく、自宅では机にのるぐらいのサイズで楽しめます。部屋に置くと、本当に自分のコレクションになったみたいに感じられますね。
≪Velvet-White Deer / Red≫をPCにのせてみました。影もしっかり表現されていて、本当にそこにいるみたいですね。
このほかにも、GINZA SIXの吹き抜けに転じされた名和さんの彫刻作品《Metamorphosis Garden(変容の庭)》に、振付家ダミアン・ジャレとの共作によるARパフォーマンスをコラボレーションさせた「Metamorphosis Garden_AR」や、
「Metamorphosis Garden_AR」の画面内の様子(GINZA SIXにて)
特定の場所だけで≪White Deer≫を表示することができ、これを撮影することで新たなARマルチプルを入手できる「White Deer_AR」などの機能も。
「iPhone 12 Pro / Pro Maxに搭載された先進のLiDARスキャナ、最先端のAR技術そしてau 5Gを駆使し、これまでの彫刻の概念をその先へと拡張させる」ということで、最新版iPhoneを推奨(一部は限定)となっていますが、一応自分のiPhone 11 Pro maxでも楽しむことができました。
▍東京ビエンナーレ ✕ AR (東京ビエンナーレ +EX)
2021年7月10日(土)~9月5日(日)に開催される「東京ビエンナーレ」。“東京”のまちを舞台に“2年に1度”開催する国際芸術祭です。
そのなかの作品の一部は、「東京ビエンナーレ +EX」として、ARで見ることができます。こちらはソフトバンク5Gとのコラボレーション。
「東京ビエンナーレ +EX」 ブラウザスクリーンショット
こちらはアプリではなくブラウザで見ることが可能です。(スマホ限定)
基本的には①体験場所に行き ②鑑賞パスポートを購入してシリアル番号を入手する必要がありますが、一部の作品は特定の場所以外でも、無料で体験することができます。
≪都市と経験のスケールⅠ≫ / AR3兄弟
サイズも変更できるので、屋外で実物大でも、室内で机を舞台にしてもパフォーマンスを楽しめます。
椿昇さん、イ・ブル、AR3兄弟、宇川直宏さん、遠山正道さんと、雰囲気の異なる全8組の作品があり、ひとくちに「AR」といっても、その体験は大きく異なりそうですね。
海外に目を向けてみると、2021年9月からは「Seeing the Invisible」というイベントがはじまり、アメリカ、イギリス、イスラエル、南アフリカ、オーストラリア、カナダの6カ国、12の植物園で同時に、国際的なアーティストたちによる「AR作品」が展示されるなど、ARを使った大きなアートイベントも。(日本からは、ライゾマティクスの真鍋大度さんもアーティストとして参加されるようです。)
これまでにも、ARを活用した作品はイベントなどで時々目にすることがありましたが、世界の植物園での大きなイベントや、携帯電話会社もコラボレーションしたアプリ、著名アーティストとのコラボレーションなど、これからさらに表現が広がりそうで楽しみです。
お出かけしづらい中ですが、おうちに好きなアートを召喚して楽しんでみませんか?