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<第19回>交配の方法を知る②

前回から交配について一般的な方法と私なりの考え方をお伝えできればと考えて配信をしています。今日は親株の選定について、というお話をしようと思ったのですが、そもそもなぜ交配するのかについて、お話をしていきます。どうぞ最後までよろしくお願いします。
今回の内容もRadiotalkで配信をしています。

そもそも、なぜ交配を行うのでしょうか。
純粋に「楽しそうだから」でしょうか。

私は最初はどんな理由でも良いと思っています。むしろ、最初の純粋な気持ちがとっても大切だと思っています。
なぜなら交配をすることは、植物を深く知るための重要な作業であると考えるからです。

さて、純粋に「楽しみたい」と思った人が、次に考えるのは何でしょうか。おそらく「私だけの花または植物を作りたい」ということではないでしょうか。

これもとっても大切な気持ちだと思います。現にあなただけの花を交配によって作り出すことが可能です。
ですが、この気持ちを持ったときに想像力と行動力、そして最低限のルールを知らなければいけません。
今回は、想像力と行動力についてお話をします。

私だけの花又は植物を育てたいと思った瞬間に、どんな花にするかイメージすることをお勧めします。そして、可能であれば色鉛筆を持ってきて、描いてみてください。
その描いた花は必ず実現することができます。イメージが何よりも尊いのです。ここで、「そんなのは絶対に無理」とか「私には作れない」などという考えは不要です。あなたなら、あなたがイメージした花を作り出すことができます。そして、その花こそがあなただけの花になります。

絵を描くことができたら、次は第一人者に会ってみましょう。もし、会うことができなかったら、すでに始めている人を探してお話を聞いてみましょう。
というのも、すでに始めている人はあなたのイメージを具現化するためのヒントをたくさん持っているからなのです。そして、そのイメージを否定することなく、具現化するためのヒントやアドバイスを下さることでしょう。一人で悩むより、強力な助っ人を仲間にしてください。
そして、可能であれば毎年その方と会って情報交換をすることをお勧めします。

私の例をお話ししましょう。
私は幸運にも、母が先に交配をする言わば先輩でした。母の姿を見て、なんか面白そうなことをしている。と思い、私も試しに始めたというのがきかっけです。
そして、翌年自分が交配した花が咲いたとき、さらに面白さに気づきはまっていきました。それと同時に、母の花の先生と出会います。実はその先生がパンジービオラ会の第一人者で、多くの新種パンジービオラを世に送り出した方でした。
私が先生とお話をする中で、一つ託されたことがあります。それが、緑色のパンジー・ビオラを生み出すこと。今の世界に緑色のパンジービオラはありません。その願いを私に託してくれました。
そうして、私は緑色のパンジービオラを作ることを始めたのです。
そして、9年目になる今年。緑色のビオラを誕生させる糸口を見つけました。おそらく、来年または再来年には皆様にお見せできるでしょう。

このように、この世にないものでも生み出すことができるのが、花の交配です。奥深く、そして罪深い作業です。
だからこそやめられないのかもしれません。

いかがだったでしょうか?今日はそもそもなぜ交配をするのか、についてお話をしていきました。
次回は、青いバラを生み出した小林森治さんについてご紹介をします。
それでは今日も良い一日を。

このnoteが皆様のお役に立てれば幸いです。

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