都市伝説のプラントベース
今回は植物性の食べものにまつわる都市伝説を2つ紹介します。
ミョウガ
まず、
「ミョウガを食べると物忘れをする」
これは都市伝説です。
釈迦の弟子の1人に自分の名前を忘れるほど物忘れのひどい人がいて、自分の名前を書いた名札(茗荷という)を首にかけていました。
野菜の「ミョウガ」と「茗荷」が結びつき、
「ミョウガを食べると物忘れをする」
と言われるようになった、とされています。
実際には、ミョウガにはアルファピネンというファイトケミカルが含まれていますが、アルファピネンには脳を活性化する働きがあります。
つまり物忘れをするどころか、物覚えが良くなるくらいです。
ブルーベリー
次に、「ブルーベリーが目に良い」も、じつは都市伝説です。
さっきの「ミョウガを食べると物忘れをする」は、なんだかいかにも都市伝説っぽいですが、「ブルーベリーが目に良い」については、これが都市伝説であることを意外に思う人は多いかもしれません。
とにかくこれは都市伝説です。
なぜなら、まだ科学的な証拠が揃っていないからです。
ひとことでブルーベリーといっても品種がたくさんあり(150種類以上)、品種によって栄養成分もバラバラ。
150以上ある品種を1つ1つとりあげて目に良いかどうかを調べるのはたいへんな作業です。
というか、おそらくだれもそんな調査をしていません。
ではなぜ、なぜそんな都市伝説が生まれたのでしょうか。
第二次世界大戦のときにイギリス空軍のパイロットが
「ブルーベリーを食べまくっていたら、暗闇でも敵の飛行機がよく見えた」
と発言したことが始まりとされています。
ただ、ブルーベリーはアントシアニンを含んでいますし、「アントシアニンが目に良い」という研究は存在しているので、「ブルーベリーが目に良い」は、たぶん当たっているでしょう。
多くの科学者もそう思っていますが、だれも確認のための研究をしていないので、証拠はないままです。
なので、いまのところは都市伝説。
都市伝説かどうかはここでチェック
「〇〇は健康に良い」「〇〇は〇〇に効く」
といった食と健康の情報が、都市伝説なのかそうでないのか、ある程度調べることのできるページがあります。
「健康食品」の安全性・有効性情報(国立健康・栄養研究所)
というサイトの中の、
「素材情報データベース」
というページです。
https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/indiv.html
一般の人に見やすいようには作られていないので、読むのは楽ではないんですけど、たぶんこれが情報源としては今のところもっとも正確だと思われます。
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