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現実を揶揄するブラックコメディ『ドント・ルック・アップ』 2021年12月16日(木)

まもなくNetflixで配信されるアダム・マッケイ監督『ドント・ルック・アップ』が劇場で上映されているので観に行った。
わがTwitterのタイムラインでは絶賛の嵐。早く観たくて仕方がなかった。

レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督が描いたコメディドラマ。落ちこぼれ気味の天文学者ランドール・ミンディ教授はある日、教え子の大学院生ケイトとともに、地球に衝突する恐れがある巨大彗星の存在を発見し、世界中の人々に迫りくる危機を知らせようと躍起になる。仲間の協力も得て、オーリアン大統領とその息子で大統領補佐官のジェイソンと対面する機会を得たり、陽気な朝のテレビ番組「デイリー・リップ」に出演するなどして、熱心に危機を訴えてまわる2人。しかし人類への警告は至難の業で、空回りしてばかり。そのうちに事態は思わぬ方向へと転がっていき……。ランドールをディカプリオ、ケイトをローレンスが演じるほか、大統領役のメリル・ストリープ、テレビ司会者役のケイト・ブランシェット、補佐官役のジョナ・ヒルをはじめ、ティモシー・シャラメ、アリアナ・グランデ、マーク・ライランスら豪華キャストが集結した。


アダムマッケイ版アルマゲドン、あるいはディープインパクトと言えるブラックコメディ。
多分、同じプロットをエメリッヒが監督したら全然違う映画になったことだろう。(というかエメリッヒは同じような映画をすでに作ってるか)

コロナや気候変動などに読み替えることができる彗星衝突を目前に控えて皮肉たっぷりにアダム・マッケイが政治や世の中を風刺する。

めちゃくちゃ面白いのだが、現実でももしかしたらこの通りになるのではとゾッとする場面も多い。
また、冴えない天文学者であるディカプリオがテレビで持ち上げられて人気学者になったりするのは、コロナ禍で感染症の専門家が毎日テレビに出ているのと似た光景でもある。

ケイトがホワイトハウスで待たされていた時に長官にぼったくられたスナック菓子をずっと根に持っているのとか声を出して笑った。
そういう笑えるシーンはたくさんあるのだが、次第に状況は重たくなってくる。
何しろ恐竜を絶滅させたものより大きな彗星が地球に衝突するのだから。冷静に考えるとむちゃくちゃ怖い。

現実でも同じような反応をしてしまいそうで、笑ってばかりいられない映画である。
デフォルメされてはいるけど、昨今のニュースを見ていると同じ行動を取りそうなリーダーが何人か目に浮かぶ。

年間ベスト10に入るのは間違いない映画。
配信が始まったら、また見てみよう。

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