ドラマ版『ジャック・リーチャー 』 2022年2月23日(水)
Amazonプライム・ビデオで配信されている『ジャック・リーチャー -正義のアウトロー-』を観た。
過去にトム・クルーズ主演で同じジャック・リーチャーが主人公である『アウトロー』というタイトルで映画化されていて、続編の『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』も製作されている。
今回はドラマシリーズでのリブートとなる。
元々アメリカでの人気小説の映像化で、この主人公ジャック・リーチャーは大男の設定なのだが、トム・クルーズは欧米でも小柄な部類に入るわけで、その点で受け入れられないファンが大勢いたようだ。
その点今回の主人公を演じる俳優であるアラン・リッチソンは筋肉モリモリの大男で、原作小説に近いのだろう。
南部の田舎町に流れてきたジャック・リーチャーが町で起こった殺人事件に巻き込まれていくストーリー。
このドラマは適度に軽くて、昨今の複雑で緊張感が伴うドラマに比べるとすごくライトに観ることができて、こういうドラマも悪くないと思わせる楽しさがあった。
何より魅力的なのはジャック・リーチャーの人物像だろう。
ジャック・リーチャーは身分を示すような免許証やクレジットカードなどを一切持たずに放浪している設定で、元軍人(憲兵隊の捜査官)。
悪人に対してはまったく容赦がなく、手を下すことに対して一切の躊躇いもない。
痛快である。ドラマでは悪いやつは悪く描いており、勧善懲悪でシンプルだ。
また、序盤フィンリー警部に対してプロファイリングした場面は知的な推理力を持っていることを示してとても面白かった。
フィンリー警部やロスコーと三人で町の裏側を暴いていくのだが、特にフィンリー警部がツボでリーチャーとのやりとりはコミカルで楽しい。
リーチャーはほぼ無双で、ある種のヒーローモノでもある。
マーベルですら複雑な内面を持つヒーローが当たり前だけど、リーチャーは単純明快だ。
直感を信じて、悪に鉄槌を入れる。容赦はしない。
時代劇フォーマットそのものである。
たまにはこういうのも良い。