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ロザムンド・パイクの怪演が冴える『パーフェクト・ケア』を観た 2021年12月8日(水)
なんばパークスシネマでロザムンド・パイク主演『パーフェクト・ケア』を観てきた。
悪人しか出てこず、誰にも感情移入出来ないままストーリーが二転三転していく。
いやぁ、面白かった。
主人公マーラは後見人制度を利用して一人暮らしの老人を騙して根こそぎ資産を奪うというかなりアコギな仕事をしている。
しかも、これが合法で裁判所にも認められている。非常に恐ろしい制度である。
マーラは新たに狙いをつけた女性を老人ホームに半ば無理やり入所させる。
しかし、この女性の背後にはある組織が関与していた。
ここからマーラと組織の闘いになる訳だが、ここまで強く揺るぎないメンタルを持った主人公はなかなか見かけない。
はっきり言ってロザムンド・パイクの怪演である。
最初、どれだけ悪い奴なんだと思っていたが、途中から振り切れていてカッコよく見えてきた。
『ベター・コール・ソウル』でジミーも老人に目をつけていたが、さすがにここまでのことはやっていたなかったな、と思う。
なぜマーラがここまで悪人になりきってでもお金や勝つことに執念を持つのかをもう少し掘り下げられていれば、かなりの傑作になったのではないだろうか。