𝚛 𝚎 𝚖 𝚗 𝚊 𝚗 𝚝 𝚜
夏の終わりが近づいている。
夜が深まり始める、週末の代官山。
カフェやレストランは暗がりの中でも賑わっていて、熱気と高揚感に満ちていた。
これからどこへ行くのか、通り沿いではいくつか車が走っていく。
信号のライトはゆっくり点滅して、それに呼応するかのようだ。
さっきまで友人たちと夕食を食べていた。
心ゆくまで胃に押し込んだメキシコ料理とマルガリータが、今になって満腹感を煽っている。
散々盛り上がった後に店を出て、これから渋谷に流れる皆と抱き合って手を振り、背中を見送った。