年末年始におすすめ!配信で観れる素晴らしい名作・傑作SF映画 [4選]
こんばんは ぷらねったです
様々なサイトで配信中の 見ごたえのある素晴らしいSF映画たち
今回は 「年末年始におすすめ 配信で観れる素晴らしい名作・傑作SF映画」というテーマで そんな作品を紹介していきます
1.故障 (2020年)
監督は パトリシア・リツコ
アンドロイドをテーマにした ポーランドのSFスリラー映画です
Amazon Prime Videoで公開されています
孤独な女性型アンドロイドのレンは かつてそこに存在した家族生活を回想していました
郊外の家における 夫のジャン,息子のカムとの 一見幸せな生活...しかしある日レンに異変が起こり アクシデントが発生します
帰ってきたジャンは傷ついた妻を見つけますが 2人とも何が起こったのかを説明できなかったため レンはカウンセリングに行くことになる...というストーリーです
本作品は 近年ではかなり希少なポーランドのSF映画です
ポーランドのSFといえば「ソラリスの陽のもとに」などで知られる小説家のスタニスワフ・レムに加え SF映画でいえば「シルバー・グローブ/銀の惑星」が有名かもしれません
作中では とあるアンドロイドにまつわる物語が描かれます
英題は「I AM REN」であり 女性として生きる主人公レンが 自分がアンドロイドであることに気づき 自身の存在について自問自答する..そんな内容です
映画内のアンドロイドは人間のように感情をもち"所有者の幸せと安全確保"を役目としています
彼女はアンドロイドですが その姿は母として生きる女性そのもののように描かれるのです
個人的に思う今作の秀逸な点は 回想として物語が語られるところです
果たして自分はいったいどのような存在なのか...誰が味方で 異変が起きた時 そこでは何が起こっていたのか...真実が曖昧にされる中で ミステリアスに物語が展開されていくのです
調べてみると この映画に関する情報は非常に少なく 海外でも相当に無名のようです
しかし 例えばアンドレイ・タルコフスキー監督作品のようなソ連映画にも通じる 自身の存在について探求するようなストーリーは素晴らしい哲学性をもっています
そんな 謎を秘めた物語が魅力的な 本作品
哲学的なSF映画をお探しの方にはぜひ観てほしい 傑作SF映画となっています
2.プラットフォーム2 (2024年)
監督は ガルデル・ガステル=ウルティア
謎の建物を舞台に描かれる スペインのSFサスペンス映画です
Netflixで公開されています
舞台は 333層で構成された 謎のタワー
それぞれの階層には人が配置され 芸術家のプレンプアンと数学者のザミアティンは"新人"として 24層目で生きることになりました
定期的に各階層を上から下へ行き来するプラットフォームには どこからか配給された食事が大量に置かれていましたが 最下層の人々まで食事を届けるためには それぞれが自分で決めた料理だけを食べる必要があります
しかし住民たちはこのルールをめぐって分断され"ロイヤリスト"と"バーバリアン"という2つの派閥に分かれ 争いに発展してしまう...というストーリーです
本作品は 2019年の傑作低予算映画「プラットフォーム」の続編であり Netflixで配信が開始されました
前作につづいてガルデル・ガステル=ウルティアが監督をつとめています
作中では 333層で構成された謎のタワーを舞台に そこで生きる人々の姿が描かれます
プラットフォームに載せられて定期的に配給される食事は「すべての人がルールを守れば 最下層の人々まで届く」という設定です
多くの場合 ルールを守る者は狂信的なルールの信仰者となり ルールを守らない者は破壊的なアナーキストとなってしまうのです
低予算ながらも成功をおさめた前作に引き続き 世の中をタワーの中に凝縮したような おそろしい内容になっています
前作に引き続き登場する人物もいますが この登場人物の名前には それぞれインドネシア語で意味があるそうです
例えば主人公のペレンプアンは「女性」, 後に同居することになるサハバットは「親友」を意味するといいます
このタワーの住民たちは定期的に補充され どういうわけか 月初めになると別階層に再配置させられるのです
今作では タワーの内部で2つの派閥が出来ており そのひとつが"ロイヤリスト"です
ロイヤリストはタワー内部の生活に独自ルールを敷いており それは「入居時に自分で選んだ食事だけを選び 好感する場合は自分の食事を捨てる」というものです
このルールは最下層まで食糧を届かせることを目的としており ロイヤリストたちは とにかくルールを守ることだけに重きを置いています
もうひとつの派閥は"バーバリアン"ですが 彼らはロイヤリストが決めたルールに反発し 自由に食事を取るのです
こういった派閥同士の争いが主な内容ということで 今回はよりグロテスクで血みどろなシーンも多く 目を背けたくなるようなシーンも多々あります
基本的には前作を踏襲した内容になっていますが その前作を観ていなくても楽しめる内容なのではないでしょうか
まるでアンドレイ・タルコフスキー監督作品のような音楽も印象的な 本作品
グロテスクでダークな内容が問題ない方は ぜひ観てみてください
3.コンクリート・ユートピア (2023年)
監督は オム・テファ
ポストアポカリプス世界のマンションを舞台にした 韓国のSFスリラー映画です
Amazon Prime Videoで公開されています
舞台は韓国 ソウル
世界を未曾有の大災害が襲い 韓国の首都ソウルも一瞬にして廃墟と化しました
このエリアで唯一崩落しなかったマンションには生存者が押し寄せ 物資や電力などを求めた不法侵入や 殺傷,放火などが続発してしまいます
危機感を抱いた住民たちは 902号室のキム・ヨンタクをリーダーとして団結
彼らは居住者以外を追放して住民のための新たなルールを作り“ユートピア”を築きました
当初は冴えない雰囲気だったリーダーのヨンタクは 権力者として君臨するうちに変貌し 次第に狂気をあらわにしていきます
やがてヨンタクの支配が頂点に達した時 思いもよらない争いがはじまる...というストーリーです
本作品は キム・スンニョンによるWeb漫画を基に映画化されました
強烈な悪役として主演したのはイ・ビョンホンであり「マーベルズ」のパク・ソジュンも出演しています
作中では 大地震後のポストアポカリプスなソウルを舞台にした物語が描かれます
1軒のマンションの周囲に残ったのは瓦礫の山...そんな 超特殊な舞台設定が一番の特徴になっている映画です
混乱を鎮めるためにリーダーに選ばれたのは 902号室に住むヨンタクという男ですが 彼には大きな秘密があった..そんな内容の物語です
1か所を舞台にしたディストピア映画と言えば 列車内の格差社会を描いた 同じく韓国のポン・ジュノ監督による「スノーピアサー」と通じる内容です
また 今作はまるでスティーヴン・キング原作の映画「ミスト」のスーパーマーケットのシーンを煮詰めたような パニック状態に陥った人間のおそろしさを描いた物語でもあります
ちなみに 同年にNetflixで公開された「バッドランド・ハンターズ」という作品がありますが この映画の約3年後を描いており ほとんど同じ舞台設定になっています
こちらは違う人物の視点から描いた内容ではありますが 続編的にも観ることができるので そちらも合わせてチェックしてみてください
限られたシチュエーションで ダークな人間模様を描く 見ごたえのある本作品
気になる方は ぜひ観てみてください
4.バッドランド・ハンターズ (2024年)
監督は ホ・ミョンヘン
ポストアポカリプス世界のハンターが活躍する 韓国のSFアクション映画です
Netflixで公開されています
舞台は韓国 ソウル
数年前に発生した未曾有の大地震と干ばつにより 見渡す限りの世界は荒廃し 人々はそれぞれ集落をつくり 何とかして生活していました
この世界で生きる 屈強なハンターのナムサンは かつて自分が命を救った少女スナの存在をいつも気にかけています
そんなある日 スナが祖母と暮らす小屋に"先生"と呼ばれる女性が訪れ 先生は「10代の子どもとその家族を安全な場所で保護している」と話します
移住を決めたスナは先生に連れられ 近辺で唯一崩壊を免れたマンションにたどり着きますが そこは狂気に憑りつかれた医師ヤンが支配する 恐ろしい場所でした
スナの身に危険が迫っていることを知ったナムサンは 彼女を救うべく立ち上がるのであった...というストーリーです
本作品は Netflixで配信されている映画です
「新感染 ファイナル・エクスプレス」のマ・ドンソクが主演しています
「コンクリート・ユートピア」の世界から約3年が経過した世界が舞台となっており そこで使用されたのと同じマンションが登場します
直接的な続編ではないとはいえ 荒廃した世界は相変わらずなので 続編としても 単作としても楽しめます
作中では 大地震後に荒廃した世界を舞台にした 最強のハンターの物語が描かれます
小さな集落に住むナムサンはハンター稼業を営んでおり 狩った獲物を物々交換で人々に分け与えています
この世界では もはや貨幣の価値はゼロに近く 宝石などは何の価値も持たない石と化してしまったのです
また 理由は分かりませんが この世界では長い間雨が降っておらず 水不足という設定になっているようです
人間模様を中心に描かれた「コンクリート・ユートピア」に比べると こちらは「マッドマックス」的な雰囲気のゾンビ映画といった内容で より娯楽的に より激しい演出が多く登場します
監督をつとめたホ・ミョンヘンは「犯罪都市」シリーズなどで武術監督をつとめた人物ということで アクションシーンはかなり見ごたえがあり 殴り合いから刃物を使った格闘 そしてガンアクションまで迫力満載です
特に主演のマ・ドンソクは素晴らしく 持ち前の体格を活かしたパワフルなアクションは時にプロレス的でもあり ハリウッドでもあまり見られない豪快さがあります
そんな かなり娯楽要素に振り切ったポストアポカリプス映画である 本作品
おもしろい映画なので 気になる方はぜひ観てみてください
あとがき
今回は 「年末年始におすすめ 配信で観れる素晴らしい名作・傑作SF映画」というテーマでのSF映画紹介でした
どれも近年製作された映画になりますが それぞれ見ごたえあるおもしろい内容になっています
ひとつでも気になる映画があれば ぜひ観てみてください
最後までご覧いただき ありがとうございました