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ブライトンて、何処だっけ
僕が、英国のブライトンという街を知ったのは、当時勤めていた部所の同僚が、学生時代、ここブライトンに語学留学をしていた時の話を、様々聞かされていたからだ。英国自体は、僕も業務で何度か言ったことがある。#グレードブリテン及び北アイルランド連合王国 この、摩訶不思議な島国。スコットランドに行けば、「ここはスコットランドだ」と当たり前のことを何度も言われ。当時流行っていた、ストラトフード アポン エイボンでは、無理矢理に紅茶ばかり飲まされたと思ったら、ロンドンのテムズ川沿いのカフェで、コーヒーを注文したら、インスタントで、おまけに砂糖とミルクが最初から満載だったり。した、アイルランドへも行った、北では無くて、英国とは別のアイルランド、ダブリンの街中、ギネスビールの工場に立ち寄った。国が違うのに、ロンドンパブギネス? 正直、国名も難解なら、このエリアの総てが難解なんだ。本当に、僕は日本のビジネスマンとして訪れているのだけれど、長く無い滞在中だけでも、摩訶不思議な体験を、やたらと多くしているので、同僚のブライトンでの留学の話も、あまり驚きもなく聞けた。
まあ、ロンドンから1時間程度の、ビーチリゾートと言うけれど、彼に言わせると、リゾート感が我々の考えるそれとは少し違うようだ。学生時代の語学留学だから、制約のなかの日々だったのかもしれないが、ビーチリゾート満喫と言うか話はついぞ聞けなかった。その話しも、じっくり話を聞いたのではなく、サラリーマン生活の中で、ふと時間が空いた時、デスク周りで、「そうそう、また、学生時代の話なんですけどね・・」からはじまって、毎回、1つの出来事を小出しのように聞いたものだから、とりとめもない。 例えば、滞在先で出てくる晩飯がマメばかりとか、ビーチにいくと、いつも同じところに、奇妙な爺さんがいて、いつも同じ話題をいつもおんなじ口調で、春も夏も話しかけてくる話とか。ある場所に行くと、マイノリティが集まって、何がマジョリティかわからなくなる話とか。かなり面白かったのは、アジアの留学生の一部、特に日本人は、自分がアジア人だと言う基本的なことを、思い知らされると言う話、面白かった。この街も英国の御多分に洩れず、かなり、過激に見えない線引きがあるらしく、彼がお世話になったのが、あまり裕福ではないお宅ではあったものの、留学生を受け入れるに際して、多分、何がしかのレギュレーションを受け入れる方も守らされているのか、露骨に嫌な思いは何もなかったものの、それとは関係のない人々からは露骨に嫌な顔をされたり、時には日本や中国や韓国、彼らには見分けなどつくはずもなく、何やら声をかけられたり。することや、時には絡まれたことも。中には、外出ができなくなる人や、帰国する人も自然といたという。彼は極めて冷静な男だったので、解決できない問題に対して、逃げも隠れも、媚も、迎合も、自己否定もしなかったと言うが、留学時代の笑い話としては、いささか辛かったようだ。でも、よく考えたら、あの街は金をとって、留学生を受け入れるし、アカデミックな町とうたいながら、街にはもちろん、それにそぐわない人々もたくさんいるし、有数のビーチリゾートと言いながらも、妬み僻み恨みつらみ、差別、線引き、が存在する。けれど、50も見えてきた彼は、あの街が嫌いではないようで、機会があれば出かけたいと常に言っていた。英国と一言で言っても、あの国は、同じ国の中でも、地理的平面で見ても、言葉も、厳密に言えば民族も、習慣も歴史も異なる人々であるし、今度は縦で見ても、階層がはっきりしていて、階層ごとに、話す言葉も、街の中で住むエリアも、通う学校も、進路も異なる。まさに、究極のダイバーシティであり、考え方によれば、移民だらけのアメリカよりもはるかに複雑なのかもしれない。そして、ある意味すごいのは、彼らは、置かれた立場のなかで、卑屈になることもなく、プライドを持ち、今の場所を嫌うでもなく、常に上が良いと思ってるわけでもなく、究極のバランスと、一定の許容で、社会を回していて、腹の中と、口から出る言葉が正反対の、人々では、少なからずない。つまり、人が暮らすなかで、摩擦は有るものだと知っているし、無くせないなら、隠さない方が、解決もできる、と知っているのかもしれない。
今度は、私のイギリス体験記も書いてみたい。
ブライトン
なぜ、今ブライトンと同僚だった男を思い出したのかと言えば
テレビで紹介されたこの本を読んだから
本当に面白かった。
ここにも、僕の同僚のいた、ブライトンがあった。
#ぼくはイエローでホワイトで 。ちょっとブルー
僕がここまで書いたことが、そのままこの本の感想の一部になっている、ただし。この本には、僕が触れていない、どうだろう、もっと純粋で、さらに人間らしい、出来事とものの考え方が生きていて、こころの底から微笑ましく・・なのに、彼ら、そして僕らを取り巻いている現実は、厳しい、それを知っていてもかつ、僕らは生きていく、子供さえ、大人と変わらず。
最後に、これが #読書感想文 だと記して