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『好き』の因数分解

"考えるたび形を変えていく『好き』は、ときどき、ふしぎな美しさをたたえて。この光を観測できるのは、そこにあなたがいたから、と伝えてくれる。それが私にとっての因数分解です。『好き』の因数分解。"2020年発刊の本書は、詩人である著者が好きなものを理屈を超えて眺め続けた一冊。

個人的には、ジャンルを軽々と越えて活躍している著者に、以前から注目している事から手にとりました。

さて、そんな本書は雑誌連載に書き下ろしを加えて再編集、加筆した一冊で。ミッフィーから始まり野外フェスまで、食べ物やミュージシャン、芸術家や場所と【脈絡なくとりとめもなく】著者が『好き』と感じた【存在を確かめるような言葉】が羅列されているわけですが。世代こそ違えど関西に縁のある著者ということもあって、親近感を覚える部分がいくつかあって楽しかった。

また、著者の創作活動の背景みたいな世界を垣間見えるような楽しみもありつつ、自分にとっての『好き』って何だろう?そんなことを考える機会も与えてくれました。

著者ファンの誰か、また『好き』について。感覚的に存在を確かめたい人にもオススメ。

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