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スインギンドラゴンタイガーブギ(1)
"ジャズ。それは戦後日本の「芸能界」のルーツ。これは戦争ですべてを失ったこの国、そしてその音楽が再生する歴史を描く、一大ニッポンジャズストーリー!!"。2020年発刊の本書は文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作にして、福井から上京した少女・とらが歌声で駆け抜ける物語。
個人的に年末の忙しさをジャズを聴きながらのりこえた感触から、また絵柄が好きだったので手にとりました。
さて、そんな本書は昭和26年、米国占領下の混乱した空気が漂う東京を舞台に、福井から姉の仇『オダジマタツジ』を捜すために上京した天真爛漫な少女、とらが路上でベース片手に歌い出すところから、バントと出会い。米軍キャンプでの専属契約を仲間と目指し始めるのですが。
まず、時代設定が戦後の日本占領下。というのが新鮮で。描写や解説から伝わってくる当時の様子が【悲惨さより前向きさ】明るさとして伝わってくるのが印象的でした。
また全6巻の始まり、第1巻の本書はとらや仲間たちの過去を伏線的に匂わせながらも、物語自体はバンドの成長物語として【極めて王道的な展開をしていくわけですが】ステージでのライブ描写も含めて、読みながら自然にジャズを聴きたくなる楽しさがあって、目新しくもなくも王道ならではの安心感、満足感がありました(続きも楽しみです)
ジャズや音楽好き、バンド成長物語が好きな人にオススメ。