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書きたい人のためのミステリ入門

"ミステリの基礎体力が付けば、同じ作品でも、何が凄くて、どこが画期的なのか、読解の解像度は目に見えて上がるはずだ。"2020年発刊の本書は、長年、新人賞の下読みを担当してきた編集長が守るべき『ミステリ』のお約束を豊富な作品紹介と共に徹底解説している一冊。

個人的には最近、SNSで知り合った方々にミステリを多く紹介していただき、手にとる機会が増えてることから興味をもって手にとりました。

さて、そんな本書は一応は『読む専門の人にも』とは前書きで書いてはいるも、やはり主にタイトル通りに【これから小説家を目指す"書きたい人"向けに】特に著者が下読みを担当してきたミステリ、新人賞について。ミステリとは?をセオリーから伏線や補助線引き方などについて解説したり、新人賞の選考や小説家へのデビューについて経験から考察したりしているわけですが。

それほど詳しくない事もあり、また『読む専門』とは言え、人にすすめられるままに有名なミステリ作品を手にとってきたので、知っている既読作品が紹介されているとやはり嬉しく。一方で本書で必読!と紹介されている本の多くを巻末の一覧を眺めながら未だに読んでいない事を知って【ミステリ奥深い!】と、さらなる読書欲を刺激されたりしました。

また、長年下読みを担当されていると言う事で【上手いけど似通った作品も多い】【原稿に正解があると思って人も案外多い】といった応募作への実感を込めた苦言、あるいは愛情を込めたアドバイスは、何かと都市伝説が一人歩きしている気もする小説家への道を目指している人は【励まされ、勇気づけられる】のではないか。と思いました。

ミステリ好きな人、あるいは小説家を目指している人への気軽な一冊としてオススメ。

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