もしも、アインシュタインが間違っていたら?
"アインシュタインでも間違うことはある、といっても驚くほどのことではない。なぜなら、科学は絶対的な真実を述べているとは限らないからだ。科学とは、現在あるデータから考えられる人類『最良の』知見である"2015年日本紹介の本書は専門家達によるユーモアとロマン溢れる物理学指南書。
個人的に間違いなく文系どっぷりの私にとって、グレッグ・イーガンなどのハードSFで展開される量子物理学などはやはり難解さを覚えているのですが。それでも!少しでもわかりたい。と本書を手にとりました。
さて、そんな本書では量子物理学、相対性理論とタイムトラベル、素粒子物理学、宇宙論、天体物理学、古典物理学、テクノロジーと項目を設定し、約50の解説が掲載されているわけですが。難しい言葉の羅列ではなく、例えば『もしも、シュレディンガーの猫が死んでしまったら?』『もしもブラックホールに入っていったら?』など【例え話で短く、そしてイラスト付きで解説してくれている】ので、童心に戻ってワクワクさせられました。
また、偉大な先人たちを悩ませた当時から、現在でも推測の範疇である問題まで、物理学者たちの『もしも、だったら、どうだろう』という想像を超えるような状況を想定し【極限まで問いかけを押し進めて】概念や理論を検証してきた『知識の歴史』も知ることが出来て、過信はいけなくても人類の可能性を誇らしくも思ったりしました。
物理学好きはもちろん、楽しく物理学を知りたい人へ。またSF好きな皆様へもオススメ。
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