素晴らしい映画を書くためにあなたに必要なワークブック
"本書の目的は、脚本の知識・理解・技法や執筆の技術やコツを明らかにし、さらに拡大して深めていくことだ。本書を読めばプロの脚本を書くための技術や秘訣が学べるはずである。"2012年発刊の本書は、全米脚本家協会初の殿堂入りを果たした著者が全ての映画人に贈る実用的かつ明確な指南書。
個人的には自主制作映画の監督として、またスマホ撮影オンリーのお手軽映画祭"スマートフォン・フィルム・フェスティバル”も企画している事から、周囲の映画人の評価が高い本書を手にとりました。
さて、そんな本書は【傑作を生み出す"実践"のすべて】と、偉大なるフランスの映画監督、ジャン・ルノワールの言葉の引用や、パルプフィクションやテルマ&ルイーズ、アメリカン・ビューティーやボーン・スプレマシーといった作品を紹介しながら【映画の作戦計画書、そして魂。】たる脚本づくりについて、白紙の状態から丁寧に紹介してくれているのですが。まずもって嬉しいのは、本書を手にとるであろう未来の孤独な脚本家に向けて文中に込められた【そっと背中を後押しするような優しい言葉】でしょうか。私のような駆け出しでも自然とモチベーションが上がります。
また一方で、精神論や感覚論になりがちな国内の芸術論とは違って【映画は文学になりうるが(1人の人間の考えを表現する)アートだと考えるべきではない】から始まり、実際の脚本ワークショップをベースに構成からキャラクター造形他を練習問題を交えながら具体的に言語化して説明してくれているのも私的には参考になって良かったです(作品づくりに悩む都度、何度も読み返す予感がしています)
映画や映像作品づくりに関わっている、関わろうとしている全ての人へ。また、創り手でなくても映画好き、洋画好きな方にオススメ。
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