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創作する遺伝子
"孤独だが、繋がっている。その感覚に、子供の頃からずっと助けられてきた。だから僕は、本書によって、本が与えてくれた"繋がっている"という感覚を誰かに伝えたいと思っている。"2019年発刊の本書は著名クリエイターの著者が創作に影響を与えた本を愛情深く"MEME"として紹介している一冊。
個人的には、著者のゲームに関しては『メタルギア ソリッド』シリーズの一作目しかプレーしていないのですが、クリエイターとして、また同じ本好きとして尊敬と親近感を抱いている事から手にとりました。
そんな本書は『利己的な遺伝子』で有名なリチャード・ドーキンスが提唱した概念、生物学的な遺伝子とは異なる【文化や習慣や価値観などを次世代に継承していく情報】"MEME"を副題につけて、著者が自分自身の【足と目と頭で選んだ】本や映画"の一部を紹介してきた雑誌連載を編集したものなのですが。その紹介ぶりが時には著者自身のエピソードと重ねつつ、全ての作品を【愛情深く語ってくれていて】既読や鑑賞の有無に関係なく楽しい気持ちにさせてくれます。
また文庫本の本書では、幅広く活躍している星野源との対談も収録されているわけですが。感受性の豊かさが共通する二人のクリエイターたちの"やりたいと思うことが世の中の新しいことになっている(星野源)"という言葉は同じく何かしら常に企画を考えている立場としても勇気付けられる読後感でした。
『メタルギア シリーズ』好きな誰か、クリエイターとしての著者の感度の高さを知りたい誰かにもオススメ。