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サウナみかんおばちゃんとの出会いと、温冷交代浴の効果とサウナについて

サウナを想うとき、2つの思い出がある。

昔行っていたスポーツジムのサウナ内は、いつもおばちゃん達の井戸端会議が繰り広げられていた。といっても、別に自分が入りにくさを感じるわけでもなく、今みたいに「黙浴」と貼り出されているわけでもなく、ただ、筋トレ、トレッドミル、水泳、大浴場、サウナ、水風呂、という、自分のお決まりコースの中の一部だった。ある日のサウナに入ったとき、いつもより少人数で、静かだった。ひとりのおばちゃんが、なんとサウナ内でミカンを食べていたのだ。普段、ほとんど周りを気にしない自分も、その光景はシュールだった。柑橘系のアロマの香りで良いのかも・・・なんて、当然「飲食禁止」なのにも関わらず、堂々と食べるその姿を見て見ぬフリをしながら考えていたとき、

「ミカン食べる?」

と、ミカン一切れを差し出された。一瞬、声を失った。
丁寧にお断りするも、「別に、嫌いじゃないな」と思いながら。

もう一つは、ラオスの世界遺産の街ルアンパバーンを散歩していたときに見つけたローカル薬草サウナ。その名も、Red Army Sauna Luang Phabang。男女に分かれて入る、めっちゃ暑いサウナ。4人くらい入ったら、キツキツだったけれど、入った後の外の風景と爽快感は忘れられない。Phonphaeng Saunaもレモングラスを使ったサウナとして知られているらしいけれど、街自体がどこを切り取っても絵になるし、シンプルな設備がとても良かった。

あれから、時は流れ、日本のサウナの形態や様子も随分変わったと思う。というか、変わっていない場所は変わっていないし、改装されたところは改装されて、サウナブーム?に乗って、川沿いの移動式サウナを作った人々もいるし、リゾートホテルには相変わらず併設されているものなのだろう。

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散歩。サウナ。水風呂。ネットから離れる、感性の知的好奇心。

サウナと温泉と
泥パックと
淹れたてのコーヒーと
マッサージチェアと
本と
美味しい食事

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温泉とサウナ。そこは、スマホを入らせる隙を作らない。
完全なるデジタルデトックス。

自分の身体ひとつと感覚と向き合う。
そんな世界が、きっと私たちには必要なのだ。

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・・・と、感覚的に思っていたけれど、こうしたサウナや温泉施設に大量の本が置いてあり、時にそれは漫画だったり、文庫本だったり、雑誌だったり、その中でも、サウナでサウナ雑誌に遭遇したので、アイスを食べながら、もう少し医学的なサウナについて考えてみた。

サウナの基礎知識と効果

正直、サウナの故郷(?)、フィンランドの方々から言わせると、「日本人は、ととのう、とか、サウナの入り方とか気にしすぎ!もっと自由でいいのに」ということだったけれど、医学的にも健康面からもサウナは身体に良いということを、歴史や協会や論文が証明してくれている。そもそも、現代人は、クーラーとか暖房生活をしすぎて身体が訛っているのは否定できない。何よりも、サウナ後の外の風の気持ちよさよ!1時間でも歩ける!(実際、歩く)

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1.新陳代謝が良くなる
乳酸などの疲労物質が汗と共に体外に排出される
循環器系の働きが高まるにつれ、肝機能や自律神経系なども関連しあい熱気に対応する態勢をつくる

2.サウナと水風呂の交代浴とは?
8分~12分のサウナ浴後に冷水シャワーか水風呂に入り、休憩。これを1セットとして、2~3回繰り返す。

3.温冷交代浴の効果
身体の持つ本来の機能を呼び覚ます。自然の温度変化によりサーモスタットの機能を高め、温度変化に強い身体をつくる。(サーモスタットの働きがにぶくなると、季節の変わり目には風をひいたり、夏バテ、熱中症になる)

具体的には、
1.スポーツの疲れや肉体疲労の回復:血行が良くなり、酸素の摂取量が増えて、疲労物質(乳酸)が排出され、疲労回復が促進される。
2.肩こりや筋肉痛の改善:血行が良くなり、筋肉内を循環する血液量が増えて汗と共に疲労物質(乳酸)が排出され、神経感覚的症状が改善される。3.低血圧、高血圧の改善:低血圧の人は、サウナ浴のみで調子の良さを感じ、温冷交代浴により血液が正常に戻る。高血圧の人は、心臓に負担をかけすぎないようにすることが大切。
4.鬱傾向や自律神経失調の回復:自らの自然治癒力を活かし、生理機能を高める。
5.美容効果:皮膚血液がまず収縮し、それから体温の上昇に伴って拡がっていく。血管調整の働きをよくして、皮膚の生理機能を活発にすることが美肌づくりのコツ。

あと、個人的に毛穴が引き締まるのを痛感!これは、誰に言われることもなく、とにかく自分で自分を感動させる最幸の瞬間。

出典:日本サウナ・スパ協会『サウナ・スパ健康アドバイザー公式テキスト』

そもそも、日本サウナ・スパ協会という組織があったのか・・・しかも公式テキストがあって、5000円で試験、資格取得までできるのだそう。THE資格大国ニッポン!参考資料として、ウェブサイトにサウナ・スパアドバイザーの公式テキストの数頁が掲載されているので、是非。フィンランドサウナ協会等の論文も!「通」への道は、近いのかも!?

サウナは男性のものなのか?

都会のサウナ施設を見ていると、やはり男性専用の場所は確かに多い。ソロサウナ施設も、仕事帰りの男性利用が多かったイメージ。で、あと思ったのは、サウナ雑誌に女性が入ると、なぜかビジュアルがグラビア雑誌になってしまう・・・笑 

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「サウナってもっと日常だ」と言われながら、雑誌が日常のサウナを映してはいない。正直、老舗のサウナ施設とか、おばちゃん達が多くて、休憩室も薄暗くて、でも定食がめっちゃ美味しくて、歯磨き粉とか置いてあって自由。そういうリアル風景があれば、イメージが変わる気もする。

ガールのための、サウナ道入門

これは、私が考えたものではない。サウナの聖地の女性休憩所に貼られていた紙のタイトルだ。『サ道』というタナカカツキさんによるサウナを題材とした一連の著作により、サウナブーム(なのか?)が起こっているらしいけれど、私自身は、サ道を知らず、サウナといえば、上記、サウナミカンおばちゃんのイメージしかなかった。

以下、サウナ経営にも携わる笹野さんのサウナ効果コメント。

メイクの汚れが、毛穴から出てくる爽快感!自然と出てくる汗が、老廃物を外へ出してくれるので、クレンジングよりも肌に優しい。

ビギナーへのアドバイス
1.2分ほどサウナへ
2.水風呂に入らず、休憩
3.3分ほどサウナへ、蒸しタオルを顔にあてる
4.水風呂に入って、汗を流す
これを、2回~3回くらい繰り返す

サウナ=耐える、苦しいもの、と考えるのではなく、「心と体を解放し、頭を空っぽにしながらキレイになれる場所」と考えると楽になりますよ。ヨガと似ていますね。・・・とのこと!さすが、こういうアドバイスや説明は女性ならでは、そんなことを考えながら。

サウナ総選挙2021

上記の雑誌で紹介されていた『サウナ総選挙2021』。聖地から老舗施設、リゾートホテルに併設されたサウナ、そして自然の川沿いの移動サウナまで。ランキングとかつけちゃうところ、日本人的だ、と思いながら、それを見る自分。

1.神戸サウナ&スパ(兵庫県)
セルフロウリュができる
水風呂11.7度

2.サウナと天然温泉湯らっくす(熊本県)
阿蘇の天然水が滝のように流れ落ちる
セルフロウリュができるメディケーションサウナ

3.サウナしきじ(静岡県)
全国から巡礼者が訪れる聖地
富士山系の天然水(全国の天然水と比較しても、ミネラル分が豊富)
12種類の薬草をブレンドした薬草サウナ(韓方)、薬草風呂
天然水は持ち帰り可能
天然塩(女性用)を用意

4.サウナ&カプセルホテル北欧(東京都:男性専用)
ドラマ『サ道』のロケ地としても
熱いサウナと冷たい水風呂の温度差100度に保たれている
温冷交代浴がオススメ

ちなみに、薬草風呂の効果として書かれていたのは、水虫、ニキビ、あせも、出産後の冷え性、しもやけ、あかぎれ、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などの抗菌・消炎作用だった。もちろん、血管の正常化により、肩こり、神経痛、冷え性、動脈硬化、脳卒中などの予防にも。サウナも薬草風呂も最強だ。

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まぁ、昔から普通に日常生活でサウナ利用していた方々からすると、正直最近の「ブーム」は複雑な気持ちなんだろうなーとか思いながら、でも「文化は、変化しないと廃れる」から、若者たちの斬新なアイデアを入れつつ、共存していくのだろうな。

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冷たいアイスも美味しいけれど、「自然治癒力」「血行を良くする」ことを考えると、冷たいものよりも、海鮮丼も良いな・・・食事処にある、焼肉定食、餃子定食、かき揚げうどん、鮭定食、キムチチャーハン・・・最高。結局、食に走るが、それも良いか。


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mami@Chennai
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