ジパングリ旅行記 〜梅棒 16th showdown 『曇天ガエシ』妄想多めな感想文〜
この記事はジパングリの旅行記、ではなく梅棒 16th showdown 『曇天ガエシ』の東京公演を観劇した人間(妄想多め)の感想文です。
おまけに、すでにツイキャスやファンクラブ限定配信もされているので、公式と解釈違いが起きている可能性大です。あとうろ覚えで「あれ?このシーン、この曲じゃなくない?」なんてところが多々あるかと思います!ご容赦ください。
今作を観客に届けてくださった演者、スタッフ、全ての公演関係者の皆様、誠にありがとうございました。
さて、梅棒の説明を入れておきます。以下、公式サイトから引用。
曇天ガエシのパンフレットは記録として手元に残しておけ!!
理由:過去一で分からない曲が多いから。
記憶力がとんでもなくいい方は問題ないでしょうが、私の場合、パンフレットがなかったら曲とシーンを紐づけて思い出せません。
私が疎いから知らない曲が多いと感じただけだと思いますが、今回はサイバーパンク要素があるためか、ラップ調の音楽や英語歌詞が多めだったように感じました。(今までも無かったわけではない)
梅棒はDVD販売などを行いませんので、作品を振り返りたいときはセットリストがないと結構難しいと思います。
オフィシャルファンクラブサイトを確認したらまだ購入できるようなので、未購入の方はぜひお急ぎください。
今作だけではなく、梅棒公演のパンフレットは記録として手元に残しておくためにも、購入した方が良いので!!
是非!!
半分近く妄想な感想
箇条書きです。
ですますも統一されていません。
好き、かっこいい、〜思うなど語彙力がありません。
もう体裁なんかどうだって構わない。(摩擦係数:櫻坂46)
M1〜M3の感想(観光目的で行くにはだいぶハードなジパングリ)
客演ながら前説に抜擢されたえりなっちさんすごい。演技が上手いし、キャッチーだし、破壊力がすごい
ジョアン(演:梅澤裕介)初見時の感想「志茂○景樹?それとも初期のりゅ○ちぇる?」
M1でスターマインが流れた時は思わず手で口元抑えた。w-inds.とDa-iCEは一緒にライブをやる仲ですし、縁が深いなぁと思って
M2『Love the warz:SEKAI NO OWARI』があまりにも辛い。ルミル(演:えりなっち)じゃなくても泣く
演出側も思ってるんだろうな、苦渋の表情で踊る多和田任益は美しいって
マチャナ(演:音くり寿)にクーデターの入れ知恵をしたジュウロク(演:塩野拓矢)ですが、Love the warzの歌詞の通りならば、利権欲しさにもあっただろうけど、彼なりの理想を実現しようとしたのではないかと思います
以下、ちょっとジュウロクの妄想なので読み飛ばしてください
マチャナにとっての平和は、息子であるヌューダ(演:鶴野輝一)が玉座につくこと。ジュウロクはそんな親子を傀儡にして実権を握り、理想≒平和を実現させようとしたのではないか。
国民にオウゴンを平等に分け合うという先王:ゴチャゴの考えは素晴らしいけれど、それはそれで勤労意欲が損なわれたり、野心ある人が埋もれそう。国としての繁栄が頭打ちになってしまうのではないか?資源の枯渇もあり得そうだし。
それを憂いていたのかは知らないが、ジュウロクは今の平穏を覆してでも、彼なりの理想を叶えたかった。神経質で完璧主義なジュウロクには、当時のジパングリが平和ボケをしているようにさえ見えていたのかもしれない。
我が子のためならばどこまでも残虐になれる愚かな母親は、彼の野心の隠れ蓑にちょうどよかったのだろうな。
王と正室の側近になったアヤトビ(演:多和田任益)への対抗心もちょっとありそうだけど。
結論:キャラクターの背景を妄想するならジュウロクが一番捗る。
話を戻そう。
M2の側室マチャナは感情がそこまで出ていないから、お人形さんみたいにゾッとするほど美しい
今作は前説+M1〜M2にかけてルミルとジョアンが登場人物やジパングリの説明をしてくれるので、物語の設定が分かりやすかったと思います
ジョアンがあまりにも情報通なので初見時はラスボスかと疑ってしまった
新国立劇場の二階席から見たM3『暁:ポルノグラフィティ』での舞台床に映されている梅棒ロゴが最高
照明は二階席のほうが楽しめました。たまに明るさで目がやられたけど
M3冒頭での、少年漫画のようなメツ(演:千葉涼平)とマチャナ女王の対峙シーン、好き
暁の歌詞は、まさに曇天ガエシの世界観そのものだと思いました
個人的な今作一の泣きどころは、メツの後ろで曇天ガエシのロゴがパッと映る瞬間です。あんなのカッコ良すぎるよ……カッコ良すぎて泣いたよ……
ストーリー上ではノンバーバルで演技を行いながらのダンスとなるので、オープニングが演者さんたちのダンススキルを一番直で浴びれます。今作も演者さんたちのダンススキルがすっげえ(語彙力)
千葉涼平さん、ダンスがどんどん上手くなっている(何様?)
音くり寿さんがソロパートで折れそうなくらい上背を反らすのですが、それがまたエレガントなのですよ。ラスボス感もある
梅棒メンバーのパートは各振りの最後が次の人へのリレーみたいになっていて、とっても好き
演出側はファンがつるとしょのシンメ好きなことを分かってて抑えてくるから、逆に信頼できる
M3の最後はポーズを決めずそのまま歩きながら捌けるのですが、それがまぁ〜カッコ良すぎたな!
M4~M12の感想(ジパングリに観光客向けのホテルはあるのだろうか……)
親代わりのイイエモン(演:鳥越裕貴)に頭撫でられたら嫌そうに髪型直したり、喜び合わずツンとしたり、反抗期っぷりが窺えるメツが可愛い
トリプトン(演:Sota)を揶揄うメツ。めっちゃ少年
私「……アラフォーとは?」
M5の感想は「歌うめえ」です
曇天女王の音源ほしい〜!!偉い人お願いします!!
歌いながらアヤトビを痛めつける女王。清々しいほど悪の華
地下に捉えられ痛めつけられ、尊厳を奪われたアヤトビにとって、生きているかも分からないメツ王子だけが唯一の希望だったのだろうな
そんな生活15年続けてたら、そら拗らせるって
ところどころE◯レ風になるマチャナ女王
世代的にマチャナ女王を見ると『悪ノ娘』を思い出します
3/11に中野で見て、3/21に新国立で見たらスピカ(演:野田裕貴)とマチャナ女王のアドリブがめちゃくちゃパワーアップしていた件。何があったの音さん
強制労働者のモブ(遠山)もパワーアップというか化粧濃くなってた。我慢できなくなったんやな
M6『Hello Song:星野源』で出会う腹違いの王子二人。ヌューダを助けているようで、実際は大人をからかって遊んでいるメツ。めっちゃ少年(2回目)
M5ではハサミさえ持たせてもらえない箱入り王子(文字通りね!)なのに脱走を試みるあたり、ヌューダ王子はなかなか豪胆な気質をお持ちなのではなかろうか
個人的に今作で一番梅棒っぽいと感じたパートはM8『阿修羅ちゃん:Ado』です
今作の影のMVP:もへじくん人形
阿修羅ちゃんの歌詞ハメが大好きです!
「アンダスタン!?」とブチギレるマチャナ女王と、キレられているブギョーショの面々の表情と歌詞がベストマッチ
中野で見たときは普通にケーキを食べていた王子、新国立では爆食いしていた。何故
M9『はたらきたくない:打首獄門同好会』は「ギャグパートだ!!」ってはしゃいでしまった
鞭を振るうワワンダ(演:YOU)さんの美しさ。マチャナとはまた違う女傑
地下の強制労働所を抜け出したジョアンは〜更に奥へと向かい〜閉じ込められている囚人たちと〜出会った〜(某ルルン滞在記風)
ジパングリの法整備がどうなっているか分からないのですが、囚人達の刑期を見て、マチャナが女王になる前から結構雑な国だったのでは?と思ってしまった
M10でどんどん囚人たちをスカウトしていくアヤトビ。そのカリスマ性に思わず
ジョアンを捨ててルミルもついていく囚人ズの身体能力がエグい。ソケビッチ(演:IG)とジョジョジ(演:上西隆)の人外じみた動きについていくイロハ(演:天野一輝)を見て、思わず「社長、ヘビーなところにぶちこまれたな〜」と思ってしまった
M11『エジソン:水曜日のカンパネラ』でブレッドール(演:akane)の発明を待っている最中、揺れ踊りながら待っているマサゴの面々が可愛い
横に揺れ踊ってるメツがわかめみたいで可愛い(!?)
サイバーパンクだからかモブキャラに義足や異形頭要素が打ち込まれたんですけど、アタクシ大好物でございます
梅棒を見に来るお客さんはすごくノリが良い。ダンシング・ヒーローが流れ始めた瞬間の手拍子の音量がすごかった。探り探りではなく「ここは盛り上げどころ!」と確信してないと出ない音量だった
ダンシング・ヒーロー流れ始めたらちょっとノッてるクニクズシたち
アヤトビの真顔ダンシング・ヒーロー
ブレないダンスは美しいんだが、あなたそれどういう感情で踊ってるの?
千葉涼平が踊る姿を見て「事務所の先輩ですもんね、踊り慣れたもんですよね」と思った。実際に踊り慣れているかは知らん
一足先にカーテンコールまで済ませるブレッドールを回収していくイイエモン。そういう立ち回りの役ができる鳥越さん。いい味出してる〜
M12までの感想としては、クニクズシたちは意外と仲良さそう
アヤトビ(あとルミルも)以外の3人はきっとゴチャゴ王の時代に捕まったのではないかと思いますが、平和で目立った犯罪もなかったという時代に大罪を犯した彼らの生い立ちも気になる
M13〜M20の感想(自分が観光客だったらもうこの時点で逃げてる)
好きなように書いてやる!そして俺に指図するな!
M13『StaRt:Mrs.GREEN APPLE』は初見と2回目以降で辛さが全然違う
楽しそうに走るヌューダとメツを見て、二人からは幸せしか感じなかった。だからこそ辛い
マサゴwithヌューダのビジュアルや関係性がとても好きだ。これもジュブナイルというやつなんだろうか?
なんで好きなのだろうと考えたら、幼少期に見ていた子どもたちだけで冒険するアニメや、天◯れを思い出すからなんだろうなという結論に至りました
ヌューダ王子を追いかける中で、弱者へオウゴンを分け与えるマサゴを目の当たりにしたスピカ。これをきっかけに、彼の中で現状への違和感が芽生えたのだろうなと
櫻井竜彦さん推しの自分としては、M14『摩擦係数:櫻坂46』が衝撃的すぎた
ブギョーショのデカドミン(演:泰智)とピカローナ(演:後藤健流)を退けるメツ
シン・CGHに客演で出た時にも思ったけど、千葉さんは殺陣及びアクションが上手い。ブレイクダンスをしているから多少無茶な動きも出来るし、ブレないし、足めっちゃ上がるし
ブギョーショから奪った銃で脅すメツを見たイイエモンは、無理やり彼を連れ帰った
不貞腐れて苛立つメツは、諭すイイエモンを振り払う。何故、イイエモンは銃を嫌がるのか……。回想シーンが始まる
私「え……私の推し故人だったの……?」
アジトへ帰ってきたメツ。苛立ちを隠せず、なだめようとしたナチャ(演:MIKU)に当たる。そんなメツの胸ぐらを掴んだトリプトン。揉める2人を止めようとするゴゴクリ(演:遠山晶司)。このシーンは4人の関係性が出ている
揉めている最中に、イイエモンが隠していた王位継承の証である印籠と写真を見つけてしまうメツ。予期せぬ形で知ってしまった自身の出生は、まだ少年の彼には受け止めきれなかっただろう
M15『Don't Think.Feel:UVERworld』の「好きなようにやれ そして俺に指図をするな」というセリフをアヤトビに当てはめた演出はさすがとしか言えない。クニクズシのメンバーに向けていったのか、それともジパングリの現状そのものに向けての叫びか
M15はソケビッチとジョジョジの芸術的肉体美を堪能するお時間でございます
街中に爆薬を撒き散らすクニクズシを止めようとするブギョーショを見て「あ、ちゃんと治安維持的な仕事もやってるのね」と思ってしまった。
女王の下僕だけが仕事じゃないブギョーショはマサゴとクニクズシに比べたら少し地味な役回りかな?って思ったのですが、このメンバーだから安心してIGさんと上西さんのパフォーマンス+殺陣が見られるんだなと思った。受け手側のスキルも高くないと出来ない技ばっかりだった
演出側が拓矢さんに義手はめるのにハマってる気がする。かっこいいもんね!!
アヤトビとメツの邂逅。再会とも言える。あのときのアヤトビの表情を見ると、彼は本当に忠義の人なんだなと思った
M16のイントロ聞いた瞬間にザワってなった
私「え、え、We Don't Need To Talk Anymore使ってくれたんですか!?」
We Don't Need To Talk Anymoreのサビは本人たちも「ももも」っていじってたけど、まさかそれで笑いが起きるとは思わなかったぜジョアン
ブギョーショから逃げるためにポールをよじ登るジョアン。銃を向けられてあっさり捕まる
マサゴをおびき寄せるため、ジョアンを利用して嘘の情報を放送させるジュウロク。小賢しい〜、だからこそ良き〜
放送を見て他の皆が城のオウゴンを奪いに行く中、一人悩むメツ。美しい
実際の振り付けではないけど、We Don't Need To Talk Anymoreを切なげな表情で踊る千葉涼平を前から5列目で見れたので、私はもう大変眼福でした
M17『Free Free Free feat.幾田りら :東京スカパラダイスオーケストラ』でブギョーショの罠にかかったマサゴの仲間を助けるために駆けつけるメツ。でも奴らの本当の目的はお前なんだよ〜!
ついにヌューダが王子であることがマサゴにバレてしまった。マサゴを庇おうとするもマチャナに止められ、強く出られないヌューダを見て、やはり彼の中で母は絶対的な存在なんだなと思った
一人、また一人と仲間が捕まっていく中、ジュウロクからメツを庇って、イイエモンが凶弾に倒れてしまう
倒れたイイエモンにすがっていたとき、メツはなんと言っていたんだろう。父さんって呼んでいたのかしら
間一髪、ブレッドールの助けでメツとイイエモンは城から脱出。しかし、他の三人はブギョーショに捕らえられてしまった
M18『モノローグ:秋山黄色』は当たり前なんですけど、この場面でこの曲以外にマッチする曲が思い浮かばないってレベルにビタって合ってるな〜って
メツにも合うし、ヌューダにも合うし、ゴゴクリとナチャとトリプトンにもスピカにも合う。
柚子胡椒並みに何でも合う(?)梅棒ファンは鶴野輝一のソロダンスが大好きなんですよ!!美しすぎるんですよ〜!!何なんですかあの表現力〜!!
そしてこの曲でもまた、千葉涼平の切ない表情が美しい。一人になって、きっと心がバラバラになってしまいそうな少年の泣き出しそうな顔だった
ブギョーショの人たちの生い立ちに関する妄想(当然読まなくていい)
ジパングリの現状を考えると、今のブギョーショの人たちはエリートかつ富裕層の出自の人が多いのではないでしょうか。クーデター前にアヤトビの部下だった人たちは間違いなく除籍されているだろうし、選民思想強そうなマチャナがトップでは貧しい家庭の人が公職に就くことは出来ないのではないかと。
(もしかすると、ピカローナだけはクーデター前からジュウロクの部下だったかもしれない。)
特にスピカの場合、あの性格でよくブギョーショのお仕事やれてるなと思いましたが、彼が物心ついた頃からマチャナの独裁で、それが常識になっていたのなら現状に疑問を抱かず成長したのではないかと思いました。
だからこそ、マサゴやヌューダ王子を見て、自身の正義と義務を天秤にかけて葛藤したのだろうなという妄想です。
M19『やっちまいな feat. ANARCHY:Awich』はマチャナ女王が美しいからこそ、そ彼女の冷酷さを際立たせている気がする
梅棒あるある「目が足らない」現象ですが、M19はその最たるものだと思う。女王側とクニクズシ側どっちに注目したらいいか分からない
マサゴを死刑に処するというニュースを見たメツをけしかけるアヤトビ
刀を渡され、拒み、葛藤するも、メツは女王と戦うことを決める
M20『U:millennium parade × Belle』のイントロで軍隊の行進風に出てきたブギョーショがかっこよすぎる件
メツが王子であり、正統継承者であることがクニクズシによって国中に知れ渡った。苛立つジュウロクはブギョーショの部下たちにメツを捕えろと命じる。ノンバーバルだから妄想で補完しますが、生死は問わないくらいの命令を出したのだろうなと思う
仮にも王族であるメツに対するジュウロクの反応に戸惑うブギョーショの面々。それでも、従うしかない
ここから「マサゴのメツ=メツ王子」説に関する考察ってほどじゃない妄想(むしろ読み飛ばして)
前説でジョアンが「マサゴのメツが実は第一王子説」を唱えているんですが、結構ジパングリ内ではメジャーな都市伝説的な扱いだったのではないかと考えました。クニクズシの配信を見たブギョーショの面々が、割とすんなりメツが王子であることを受け入れたようにも見えましたし。
赤ちゃんの頃に第一王子生誕のお披露目はあったでしょう。ジパングリ内で金髪がどれほど珍しいかはわからないけど、第一王子と同じ髪色で同じ年頃のメツを見て「実は・・・?」って噂が立ってもおかしくないかなと。名前も公表されていたとしたら、なおのこと。
マチャナのクーデターによって正室のソルティラが亡くなったことは報じられただろうけど、第一王子のメツは生死不明として処理されたのかもしれない。
女王が印籠を探していることは知れ渡っていたようなので、第一王子生存説は根強かったのではないか。噂は、女王の悪政に対する国民の僅かな希望にさえなっていたのかもしれないなと思いました。
M21〜M25の感想(若いって素晴らしい)
M21『君になれ:コブクロ』もまた、梅棒らしい青春のシーンだと思った
マチャナにきつく言いつけられていたはずなのに、部屋から抜け出したヌューダ。きっと初めての反抗だったのではないか
牢屋に閉じ込められたゴゴクリ、ナチャ、トリプトンを助け出そうと奮闘するヌューダを見て、スピカは持っていたカードキーで牢屋を開ける。彼の中の正義が突き動かされたのだろう
この5人のダンスを見ると「若いって素晴らしいな〜!!」って思った
スピカ以外のブギョーショの人だったら、きっとヌューダを無理やり連れ戻していたものね
M22『RUN:Sexy Zone』のイントロで5人が走っているダンス、照明も相まって必死さと疾走感が出ていて大好き
ヌューダや仲間たちの必死な説得でも止まらないメツ
クニクズシからヌューダを守るためスピカとともに戦うマサゴの三人。そこへピカローナ、ワワンダ、デカドミンも合流する
かつての敵と手を取り、さらなる脅威へと立ち向かうのは梅棒でお馴染みの演出ですが、毎回胸が熱くなるんですよね。こういう少年漫画的なストーリーが好きなんだよな
M23『Out of Control:MAN WITH A MISSION×Zebrahead』はアクションのオンパレードです
ブギョーショとマサゴの共闘によって、圧倒的に強かったクニクズシの囚人は倒されるのですが、誰かがちょっとでもミスったら成り立たないんだろうなって構成でしたね。特にトリプトンの紐
ジュウロクとアヤトビの違いは仲間を見捨てるかどうかだと思う。アヤトビはルミルが爆弾持ってた時も「投げろ!」みたいな指示出しして見捨ててない。ジュウロクなら絶対あの隙に逃げてる
アヤトビに追い詰められたジュウロクは、あろうことかマチャナを盾にして逃げ出す。それを見て「貴様……!」って感じでジュウロクを追いかけるアヤトビ
クーデターの件と15年間の仕打ちを考えたらマチャナを斬りつけるくらいしそうなものですが、見向きもせずジュウロクを追いかけたのは、アヤトビが国に忠義を誓っていたことへの現れなのでしょう。そこが出世に差が出たんだろうな
M24『紅蓮華:LiSA』は意外な選曲だと思いました。鬼滅のイメージが強いし、そっちに引っ張られるのではないかと。勿論、杞憂でしたが。
逃げていたメツにようやく追いついたヌューダたち。メツが拒むように刃を向けても、ヌューダはそれさえも掴み、彼との距離を縮める
そんな中現れたのは、ブレッドールの手によってほぼサイボーグ化したイイエモンでした
急にイイエモンがサイボーグ化して現れたら無茶な演出になるんだけど、M11でジパングリには異形頭くらいのサイボーグ人間は普通にいるって前フリがあったから受け入れられたので、あれも伏線だったんだと感動した
イイエモンのビンタによって、目を覚ましたメツ。復活したイイエモンに、他の三人も駆け寄ります
そこへアヤトビがやってくるも、もうメツは刀を振るうことは出来ない。それに「何故!」と悲嘆するアヤトビの表情がまた、良いんだよ。クーデターが成功したら本気でメツを王として支えていくつもりだったんだろうな
ジュウロクがアヤトビのすきをついて打ち倒すも、部下たちにも取り囲まれて状況は最悪
追い詰められたジュウロクはヌューダを人質に取りますが、ブレッドールの機転とマサゴの連携プレーで奪還。このとき、メツがゴゴクリから手袋を片方貸してもらうのですが、だから、そういう演出大好きです!
暗闇に紛れて動くのはマサゴにとって慣れたもの。見事ヌューダともへじくん人形(影のMVP)を入れ替えました。いつの間にいたんだお前
イイエモンはメツをビンタしたときは生身の腕だったのですが、ジュウロクをぶっ飛ばしたときは問答無用でサイボーグ化した方の腕でしたね
救い出されたヌューダと抱き合うマチャナ。ジュウロクに捕らえられたときにも静止を振り切って駆け寄ろうとしていたので、彼女の母親としての愛情は間違いないものなんだよなと思った
尚も足掻き、逃げ出そうとするジュウロク。倒れていたはずのアヤトビが、いつの間にか追いついていた
銃で何度打たれてもジュウロクへ一歩一歩近づくアヤトビは、まるで亡霊のよう。ジュウロクを道連れに飛び降りる前、彼は笑みを浮かべていた
共に王の忠臣であったにも関わらず、クーデターをそそのかしたジュウロクへの憎しみや怒りもまた、アヤトビを生かした原動力だったのかなと思った
間一髪、イイエモンによって救われたアヤトビとジュウロク。
いっそ二人共死ねと思ったのは内緒これからのジパングリを思うと、アヤトビもジュウロクも生きていないとダメなんだよな。そうしないと、あまりにも血なまぐさい幕引きになるから。そんなものは15年前のクーデターが最後でいい
倒れているアヤトビに駆け寄ったメツを見て、二人には信頼関係とまではいかないけど、なにかしら心が通った部分もあったんじゃないかなと思った
M19~20の間で、メツが「俺の本当の父さんと母さんってどんな人だった?」ってアヤトビに尋ねたりしたのかな〜なんて強めの妄想してます。アヤトビはなんて答えるんでしょうね
ジュウロクやマチャナに代わって、ブギョーショに指示を出すヌューダ。しっかり者に育って……(誰目線)
別れのとき、なにか言いたげなメツを抱きしめたヌューダ。震えながら腕を回すメツ。たった二人の兄弟で大事な友だち。謝罪もお礼も、言葉はいらない。ノンバーバルだから受け取り方は観客に委ねられるわけですが、私はそういう風に受け取りました
M25『夜天:女王蜂』はまた梅棒がエンディングにぴったりな曲を持ってきたな〜と思った。シリアスが多めな今作で、未来への希望を感じさせる曲がいい
ヌューダは書き上げたものを封筒に入れ、スピカに渡す。制服のデザインから、スピカが出世しているのが分かる
封筒の中身はマチャナへの手紙。それを読むマチャナが身にまとうのは、以前のように豪奢なドレスではなく、落ち着いた色合いの地味なもの。けれど表情は穏やかで、やっぱりマチャナは美しいと思った
ここからヌューダ王子の妄想(ほんと読まなくて良い)
乱雑にまとめてしまえば、マチャナ女王は現代でいう毒親なのだろう。我が子を愛するがあまり、部屋に閉じ込める。すべてを与えられているようで、すべてを奪われていたヌューダ王子。
そんな彼が初めて自分で手にしたのが、マサゴの友達だったのではないでしょうか。
そして、箱の中で大事に大事に育てられたと思うんだけど、同時に王族としてしっかり教育は受けさせられてたんじゃないかと。
素養と教養はしっかりついてたけどそれを発揮する場面がなく、マサゴと関わって市政の人たちを目にして、事件があって、彼の中に覚悟が芽生えたのではないかと思いました。
将来的には父であるゴチャゴを超える名君になるんじゃないかなと思います。実際に1年で結果出してますしね。
徐々に豊かさを取り戻し始めたジパングリ
クニクズシの囚人3人は刑期もあるので再び牢屋に。勿論、ジュウロクも。ジュウロクだけ3人と別に収容されていたけど、刑の重さなのか?絶対話し合わなさそうだから同じところにぶちこまれているジュウロクは見てみたい
恩赦もあったのか釈放されたアヤトビにお辞儀をするヌューダ。本当、立派になって……!(誰目線)
アヤトビが釈放されたシーンでの歌詞で、これから再び彼が自分の人生を歩んでいくことの後押しをしているように感じた
場面は代わり、オウゴンの採掘場。以前のような強制収容所ではなく、太陽の下でデカドミンと共にオウゴンを掘るメツ
マサゴのときは赤、クニクズシのときは青いフェイスペイントをしていたけど、このときは何も塗られていなかったのは、独り立ちしたという意味なのかな
合流したマサゴとシュワローズとヌューダ達。照れくさそうにイイエモンと接するメツ。反抗期を過ぎて、少し大人になったんだなぁ
ここで今作のうっかり八兵衛ポジのデカドミンによって、再びルミルの手に爆弾が!すかさずジョアンが遠くへ放り投げる
爆発によってキラキラとオウゴンが舞う中で踊る皆を見て、やっぱり梅棒の舞台は見ていて幸せになるなと思った
最後の締めがイイエモンなのもまた、良い。鳥越さんは本当いい役者さんやで……
カーテンコール
カーテンコールはスターマインでした。
最後に全員で踊っているときの「四の五の言うなよ」のたっさんの表情がまじで可愛いかったです。
締めはイイエモンとメツ。メツとしてなのか、千葉涼平としてなのか、ポケットに手を入れて楽しそうに舞台袖へと捌けていく姿を見て、彼が座長で良かったと思いました。
千葉さんはピカイチ、超ピカイチでも主演を務めましたが、曇天ガエシでは過去作とはまた違う彼の魅力を見ることができました。シリアスな展開も多く、揺れ動く心情をノンバーバルで表現するのは長年アーティストとして活動しているとはいえ、並大抵のことではなかったと思います。
お陰で色んな表情の千葉さんが見れたので、ファンとしては大満足です!
梅棒の作品が『面白い!楽しい!幸せな大団円!』だけではないものになっていると、観客としても感じています。
曇天ガエシにも、胸をぎゅっと掴まれるようなシーンがありました。
それでも、根底にある観客を楽しませようという造り手側の思いや、立ち向かう勇気や希望のあるエンディングなど、梅棒らしさを沢山感じることが出来た作品でした。
あー、やっぱり梅棒公演、4回はマストで見たいな〜。
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