あなたはトゥトベリーゼになっていないか~学級経営編~
この連載は、北京冬季オリンピックのROC女子フィギアのトゥトベリーゼコーチの言動や選手たちの反応を端に派し、自分たちの「都合」でアスリートを操ることでコーチとアスリートの信頼関係を崩壊してします。
それは、アスリートの世界だけでなく、
学校現場でも同じだ・・ということをお伝えしました。
前回は部活動での私の実践についてお話しました。
https://note.com/pkjyasu/n/na750d746ba3a
今回は学級経営編です。
1「学級王国」をつくっていないか
最近は「絶滅危惧種」になりつつありますが、
やたらとしつけに厳しい年輩の先生・・
ご自身が親から厳しくしつけられたので、凛としているし、
仕事も几帳面な部分は尊敬に値するのです。
しかし、それを学級の子供たちにも押し付けてしまいます。
一昔前ならば、子供たちも従い、保護者も容認していました。
当時はそれでよかったのですが、
子供の価値観、保護者の価値観も変わり、
先生の指導から反抗したり、拒絶したり、最悪は不登校に陥る。
保護者も子供の不満を受け、管理職や委員会にクレームを出す事例も増えてきています。
私はこうしたしつけに厳しい先生を否定するわけではありません。
むしろそうした先生は学校内には必要です。
ただし、そのアプローチ方法に教師と子ども・保護者の中に「ズレ」があり、それが誤解を重ね、信頼関係を構築できない状態になります。
こうした先生だけでなく、教師‥特に小学校の先生に多いのが、教師による子供たちを支配する「学級王国」になってしまうことです。
つまり、子供が自分に言うことを聞く子供を「よし」とし、そうでない子を「問題」があると決めつけます。
もちろん学級崩壊をしているようなクラスを立て直すには
先ずは教師の「トップダウン」で行うことは必要です。
それでも、トップダウンな指導をしても、
先ずは子どもが起こしたこと、不満の感情を「受容」することが大切です。そのうえで、今必要なことを伝えつつ、見守り、評価することが大切です。
2 小さな進化でも評価する
教師の価値観を押し付けがちな先生に陥りがちなのが、
自分の価値観、ここまでたどりついてほしいというビジョンと子どもの現在の実態が大きく「乖離」しているのに、たどり着かないことに対して不満を抱いたり、時には感情的になったりしまいがちです。
もちろん教師が子供たちにこうなってほしい高い目標やビジョン、指導軸をもつことは大切です。
しかし、そこにたどり着かないから「ダメ」とラベルを貼ってはいけません。
子どもが、教師が描く「ビジョン」にたどり着けないのであれば、
教師自ら子供の実態に降りていくことです。
そして目標を細分化、スモールステップ化することです。
そうすることで子供は少しずつ「できた」こと、「成長」したことを実感できます。
その際、教師は小さな変化も見逃さず「評価」してあげましょう。
3 子供同士が同じ「矢印」を向いて進むことが一番大切
教室にはいろいろな性格や学力差、家庭環境を抱えた子がいます。
そうした中でも教室が「安心・安全・安定」を感じる教室の土壌があるうえで、お互いに成長し合うことで小さな「社会」を実感させることが大切です。
できることは自分自身で絶対やる
できそうなことは自分に挑戦する
できないことは仲間と力を合わせて協力する。
運動会・体育祭の団体対抗、文化祭の合唱、長縄の8の字跳び、修学旅行など、一人ではなく教室の仲間全員で取り組んだことに「価値づけ」をしていきたいです。
こうした学校行事を集団形成で活かしていきましょう。
その際、学級全員が同じ「矢印」を向けるようにさせることです。
個人を尊重しないのか?
という批判をする人もいるでしょう。
もちろん通常は個を大事にしています。
しかし個では対応できないこと、
集団でやった方が効率よく成果が出る
集団で喜びや悔しさなど共有することに教育的効果があるのであれば、
その時は全員一丸同じ矢印になって取り組むことが大切です。
子ども同士が同じ「矢印」を向かわせるには、
教師の「仕掛け」が必要です。
この点は前回の部活動編でも触れていますが、改めてまた詳細をお話したいと思います。
まとめ~教師は一人一人の成長を見守る立場として存在する~
学校とは会社とは違い、子どもという、未成熟な存在の中に、成熟した大人が一人存在します。
もちろん成熟した大人というと立派な存在でなければならないのか?
と思いが位置ですが、
現在進行形でもあなたは子供より格段に成長は上です。
あなたの人生経験、学びが子供を高い所から見守り、
時には励ましたり、ハッパを掛けたり、認めたり、
成長を見守る存在であってほしいです。
成長を促す言葉がけやつなぎ合わせる。
ここに教師の「力量」が求められていることだけ一つ付け加えておきます。
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