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あなたはトゥトベリーゼになっていないか?!~部活動顧問編~

熱戦が続く北京冬季五輪もまもなく閉幕します。
今回も日本人選手の活躍に勇気づけられましたね。

一方で後味が悪いこともありで・・
女子フィギアスケートで、ROCから出場したカミラ・ワリエア選手。
大会前にドーピング疑惑が起こり、直前まで大会参加の可否が騒がれたが、最終的には、未成年だったということで参加が認められました。

しかし、こうした中で出場した結果フリー演技では本来の力を出し切れず、最終的には4位になりました。

まだ15歳のワリエア選手の心中を思えば、
労うべきなのが当然なのに関わらず、
コーチのトゥトベリーゼ氏はワリエア選手に向かって、
「どうして戦いを辞めたの?!」と逆に叱責しました。

さらに、同じROCから出場し、銀メダルを獲得したアレクサンドロ・トルソワ選手は演技終了後、トゥトベリーゼ氏がハグを求めたが拒否し、
さらに同コーチを叱責しました。

このROCの指導体制、
国家やコーチの栄誉が上という在り方がメディアにさらされ、
話題となっています。

こんなひどいコーチ信じられない?!
と感じるでしょうが、
実はあなたも小さいながらも、
子供たちに対してトゥトベリーゼになっていませんか。

特に小学校の担任だと、「学級王国」・・
つまり自分の思うように動く子供を評価し、そうでない子を否定する。

また、フィギアスケート同様、部活動でも「勝利至上主義」に陥り、
自分の好き好みで選手を選ぶなど・・

今回のROCのゴタゴタの原因も、アスリートの想いや生き方よりも、
国家の体裁が上になっているためにこれまでの不満が爆発してしまったのではないでしょうか。(実際にロシアの選手は2大会続けて出場する選手はいません)

同じようなことが学級内や部の中で起きていないでしょうか。


1 そもそもクラス(部)は誰のためにあるでしょうか。

こんなふうに聞かれたら誰もが、
子供たちのためにある!!
と答えるはずです。

さらに子供をどうしたい?
と聞かれたらそれなりの答えが出ると思います。

問題は、子供をこうしたい!と思った時に、
自分の考えから「枠」をはみ出た子です。

自分のビジョン(理想)を規準とした時に、
そこにたどり着けない子たち。
これはクラスにも部にも一定数います。

教師哲学+指導軸をもつことは大切だけど・・
ここで自分の規準から外れた「規格外」の子たちに対してどうするか?

片野は「教師哲学」や「指導軸」が大切だと言っているけど、
規格外の子たちはどうするの?!
というご批判もあるかと思います。

もちろん、「教師哲学」や「指導軸」をもつことは絶対です。

しかし、それはそれぞれ違うタイプの子たちに臨機応変に対応する必要があります。

そこで2回に分けてお伝えします。
今回は部活顧問編です。

2 唯一の中学校勤務卓球部顧問時代、部員をどう育てたか


私は3年間中学校に勤務したことがあります。
残念ながらその当時体調を崩したため実質1年10か月の勤務となりましたが、
その中で顧問になった最初は部員4名の弱小卓球部を1年半後には団体で県大会出場を果たした経験があります。(ちなみに片野は卓球未経験です)

卓球部での教師哲学は、「ご縁があって卓球を始めたのであれば、生涯に渡って卓球を好きになってほしい」ということです。

卓球をやられている方ならご存知かと思いますが、
卓球の世界は張本選手や伊藤選手のような小さい頃から卓球をやっている子が1割強で(地域にもよります)、
残りは体力がない、身体が小さい、またはその真逆、小学校時代運動で輝いた経験がない「とりあえず卓球部」で部を選んだ子がほとんどです。

だから「とりあえず」で入ってとしても、3年間続けて卓球が好きになり、高校でも続ける子がいてもいいし、中学で終えたとしても間違いなく大人になって「温泉卓球」で一目置かれるようになってほしい(笑)

だから指導軸は「一つでも上達できる」ことにありました。
これは部員個々に到達度が違うので、
サーブがしっかり打てる、ラリーが続くから始まり、
県大会に行きたいまで。

あくまでも部員一人一人がここまで上達したいに添って指導しました。

基本、朝練は真冬のオフシーズンはやらない、
当時としては珍しい土日どっちかは休み、
すごい時は丸々3連休休みにしていた「ゆるい部」でしたが、

上達したい!というベクトルがあれば、自ずと部の雰囲気が変わります。

県大会に出場した子たちは部員数にも恵まれましたが、
うまくなりたい!という意識が高く、
自然と団体で県大会に行きたい!という雰囲気になりました。

そうなればそれを叶えるのが顧問の仕事で、
練習場の隣で練習する吹奏楽部(当時東関東大会までいった)の練習を見せたり、
強豪ひしめく隣の市の中学校に練習試合を申し込んだりして、
部員の意識を変えました。

そうすると自分たちに足りない部分が何かが見えてきて、一人一人の意識が高まります。

県大会に出場した子たちは、
ラケットラバーにもこだわり、品番で言うほど「卓球オタク」な子ばかりでした(笑)。

つまり、顧問からトップダウンで子供たちを指導するのではなく、
子供たちがこうしたい!こうなりたい!だからこうする!
というボトムアップを図ったのです。

県大会後、体調を崩し休職したため、この県大会に出場した子たちを最後の総体で始指導できなかなかったのは痛恨でしたが、
卒業後、高校で卓球を続け関東大会に出場した子や、難関大学合格をした子もおり、少しは部員たちのために何か力になれたのかな・・と感じています。


3 大切なのは「結果」よりも「過程」


今子供たちがやっていること、
結果よりも過程。
結果から次どうあるべきか、
子供たちは過程や結果の中で「不安」を抱いています。

そこで、子供たちがうまくいかないことに対して
自分の規準に達しないから「叱責」をするのではなく、
不安な「感情」に寄り添い、道筋を示してあげること、

向上したい!という空気を作るのが教師の役目です。

そのためには、自分の「教師哲学」+指導軸をもつこと。
目の前の子どもの現状にまで降りることが大切です。

次回は学級担任編をお伝えします。

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