【没ネタ】テンカウントテンカウントテンカウント
「あいつ、右アッパーのあと左が甘くなるな。ブレた左にお見舞いしてやれ」
おやっさんの言葉がかろうじて耳に入る。チャンプのパンチは強烈、瞼は腫れ上がって、顔は汗と血でドロドロだ。──八百長するまでもなかった、俺の実力不足。でも、最終ラウンド持ちこたえて俺なりにいい試合演じたんだ、あとは右アッパーのあとの必殺ストレートをもらってぶっ倒れてテンカウント。完璧だ、前金はリボの支払いできえちまったが明日からちったァいい暮らしができる。
ゴング、同時に気合を入れ立ち上がる。
「おい、