まえがき
あかりの日ということである。
竹のフィラメントを使った白熱電球(当然エジソンの)の改良を讃え、
日本電気協会と日本電球工業会などが制定した記念日だが、
上のnoteでは、あかりの日には、少しだけ触れて、
すぐに志賀直哉の命日ということに話題を移し、さらに、モラヴィアとの対談でイタリア文学に話を持っていっている。あかりの日も志賀直哉もなおざりになってしまっているので、あかりについて書こうと思ったのだが、、、
浅学にもそちらでnoteを書くほど教養がないため、今日もイタリア文学の話をしようと思う。上記ののnoteの課題をみると、バヴェーゼを読もうということだが、実は怠慢で読めていないので、今日は復習でバヴェーゼについて書いてみようと思うのである。
バヴェーゼ
バヴェーゼは主要な作家・詩人、翻訳家、文芸評論家で20世紀のイタリアを代表する知識人である。
1908年にピエモンテ州で生まれ、1950年にはトリノで自殺した。
戦後のイタリア文学に深い影響を与え、ネオレアリズモ(新現実主義)の中心的存在である。主な作品は、”月と焚き火”、”美しい夏”、”働くの疲れる”などがある。アメリカ文学に傾倒したバヴェーゼはメルヴィル、ジョイス、フォークナーをイタリア語に翻訳したことでも知られる。ストレーガ賞を受賞して社会的には成功を収めたが、苦悩する人物であった。バヴェーゼの文学は世界文学に影響を与え続けている。
ネオレアリズモ
バヴェーゼはネオレアリズモの旗手である。
ネオレアリズモは第二次世界大戦後の文学や映画にみられる文学的潮流で、1945から1955の10年に生み出された作品群を指す社会的現実を描写し、庶民の日常生活に焦点をあてて、直接的で飾り気のないスタイルである。
戦後のイタリアの厳しい社会的・経済的現実を表現し社会問題、貧困、復興の困難さを描いている。
さて、バヴェーゼはどんな人が読むといいのかを書いておこう
(noteではあまりやらないが、今日は特別サービスである)
1.文学的は深みを求める人
バヴェーゼの作品は、人間の孤独や苦悩、希望、愛といったテーマを深く掘り下げていて、文学的な洞察に富んでいる。
2.イタリア文学に興味がある人
(これは当然)バヴェーゼはネオレアリズモの先駆者としても知られる
映画監督のロベルト・ロッセリーニ、ヴィットリオ・デ・シーカ、ルキーノ・ヴィスコンティなどもこのネオレアリズモなひとたちなので、こうした映画監督の作品が好きな人にもぜひ。
3.自然と故郷の結びつきを描いた作品を好む人
いわゆる地元大好きっ子にはおすすめである。
自然や故郷の風土を巧みに描写して人間の内面とともに描いている
4.社会や政治に興味がある人
5.人間の本質を探求したい人
6.美しい文体が好きな人
彼は詩人でもあるので、詩的な表現が特徴的なのである
7.短編小説・詩が好きな人
以下略
あとがき
次回までには、読んで感想などを書いてみたいが、
そもそも私はといえば、故郷を愛する人でもあるので
そのあたりから迫れればよいかなと思う
そして、故郷を愛する人をみると興ざめする人でもある
東京で暮らしている私が故郷をどう思っているのか、
それをバヴェーゼを通じて紐解いてみたい。