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タウン情報誌
まえがき
今日はみじかくサクッといこう
でも、話題としては、やや思い入れがある
自分が故郷を離れ、東京を志した理由が実は「ぴあ」という雑誌だからである。
前回のnoteでは、
江古田という街で住んだこと、まちづくりについて考えたことを書いている。もっと広げて、東京それも渋谷で養蜂が行われていることについて
書きたかったのであるが、筆が曲がってミツバチがいなくなっているという事実を沈黙の春のごとくセンセーショナルに描いてしまっている感がある。
今日は、もう少しタウン情報誌よりに話を戻してみるが、筆が折れる前にとどめよう。
タウン情報誌
懐かしのタウン情報誌について、その功績を振り返ってみよう。全国区で知られる情報誌の中でも、特に印象的なのは「東京ウォーカー」の存在だ。洗練されたビジュアルと都会的なセンスで、グルメから観光まで幅広い情報を提供し、後の「○○ウォーカー」シリーズの草分け的存在となった。
そして忘れてはならないのが「ぴあ」の革新性だ。単なる情報誌の枠を超え、独自のチケット販売システムを確立。音楽、映画、演劇といったカルチャー情報の集約と、その実践的な活用方法を提示した点で、画期的な存在だった。
一方、旅行者の強い味方として君臨したのが「るるぶ」シリーズ。地域の魅力を余すところなく紹介し、観光スポットから食事処、宿泊施設まで、実用的な情報を網羅した。いわば、旅の教科書として不動の地位を築いたと言えるだろう。
そして近年の革命児と呼べるのが「ホットペッパー」だ。無料配布という斬新な形式で、若者や社会人の心を掴んだ。クーポンという実利的な特典と、地域密着型の飲食店情報を組み合わせた戦略は、見事に的中した。
これら情報誌の成功の本質は、単なる情報提供に留まらない、独自の付加価値の創造にある。各誌が持つ個性的なアプローチは、読者の生活に密着した実用的なツールとして機能し、それぞれの時代における情報革命の担い手となったのだ。
ホットペッパーとぐるなび
「ホットペッパー」と「ぐるなび」という二大グルメサービスの個性を読み解いてみよう。この二つのサービスは、一見すると同じ飲食店情報を扱う競合のように見えるが、その本質は全く異なる。
まず「ホットペッパー」の特徴は、徹底的な大衆路線にある。クーポンやお得感を全面に押し出し、「安く、気軽に、楽しく」という、現代の若者や会社員が求める価値観を見事に具現化した。ユーモアのある広告展開も相まって、日常的な外食シーンにおける強力なプラットフォームとしての地位を確立している。その手軽さと実用性は、まさに現代のファストフード的情報サービスと言えるだろう。
一方の「ぐるなび」は、より深い食文化の追求を目指している。店舗のこだわりや個性を丁寧に紹介し、単なる「食事」ではなく「食体験」を提供するという視点が特徴的だ。接待や記念日といった特別なシーンでの需要を意識した情報展開は、より成熟した食文化の発信者としての役割を果たしている。
この二つのサービスの棲み分けは、現代の消費構造を象徴的に表している。「ホットペッパー」が提供する手軽さと経済性は、効率重視の現代生活に不可欠な要素となり、「ぐるなび」が追求する質と深みは、特別な体験を求める消費者心理に応えている。
両者の成功は、異なるニーズを的確に捉えた戦略の勝利と言える。食という普遍的な題材に対し、それぞれが独自の切り口で価値を提供し、結果として両サービスが補完関係を築いているのは、現代のサービス戦略における一つの理想形と言えるだろう。
毒を喰らわば皿までではないが、食べログも入れて比較してみよう
『ホットペッパー』『ぐるなび』『食べログ』の比較
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以下はややテーマとずれてしまうが、
フランスのグルメガイドについてもnoteしておく
『ゴ・エ・ミヨ』と『ミシュランガイド』の違い
**ゴ・エ・ミヨ(Gault & Millau)とミシュランガイド(Michelin Guide)**は、どちらも世界的に有名なグルメガイドですが、目的、評価基準、ターゲット層、文化的な役割などに明確な違いがあります。
1. ゴ・エ・ミヨの概要
起源
創刊年: 1969年
創設者: アンリ・ゴー(Henri Gault)とクリスティアン・ミヨ(Christian Millau)
発祥地: フランス
特徴: 料理の創造性や革新性を重視する評価基準で知られる。
特徴
革新的なシェフを発掘: ゴ・エ・ミヨは、伝統的な料理に挑戦し、新しいスタイルを生み出すシェフを高く評価。
点数制: 1~20点のスコアで評価。15点以上が高評価とされ、シェフの個性や創造性に焦点を当てる。
店舗以外の評価: 店舗の内装や雰囲気よりも、料理そのものの味と質に集中。
柔軟性: 地域や文化の特性に合わせた視点で評価を行い、世界各地で現地の魅力を引き出す。
文化的な役割
料理のアート性を重視: シェフをアーティストと捉え、革新性を推進。
新しい食の流行を創出: 若手シェフを発掘し、次世代のグルメトレンドを牽引。
2. ミシュランガイドの概要
起源
創刊年: 1900年
創設者: アンドレ・ミシュランとエドゥアール・ミシュラン
発祥地: フランス
特徴: 元々は自動車利用者向けのガイドとして始まり、現在は世界的なグルメガイドとして知られる。
特徴
星評価制: 1~3つ星でレストランを評価。
1つ星: そのカテゴリーで特に美味しい料理を提供。
2つ星: 遠回りしてでも訪れる価値のある素晴らしい料理。
3つ星: 特別な旅行を計画する価値がある卓越した料理。
厳格な基準: 一貫性、味、技術、食材、料理の表現、独創性など、多面的な視点で評価。
サービス全体を重視: 店舗の雰囲気、サービス、プレゼンテーションも評価に含む。
文化的な役割
一流レストランの象徴: 星を獲得した店はステータスとして世界的な名声を得る。
観光の推進: 星付きレストランを目当てに訪れる観光客が増加し、地域経済にも影響を与える。
3. サービスの目的
項目 ゴ・エ・ミヨ ミシュランガイド 主な目的 革新性と創造性を評価し、シェフの芸術性を広めること。 一流レストランや料理人を認知させ、品質基準を提示することで観光と食文化を支援。 目指すゴール 若手シェフの育成と新たなグルメの流行を創出する。 世界基準の評価を提供し、飲食業界の最高峰を明示する。
4. ターゲット層
項目 ゴ・エ・ミヨ ミシュランガイド 主なターゲット層 革新的な料理に興味があるグルメ愛好家、若手シェフの挑戦を応援する層。 高級料理を愛する層、特別な体験を求める層(裕福層、観光客、食文化に興味がある人)。
5. ブランドイメージ
項目 ゴ・エ・ミヨ ミシュランガイド ブランドイメージ 創造的で自由、革新的なグルメを推進するガイド。シェフや料理の新しい可能性を発見。 伝統的かつ格式高いグルメガイド。品質基準の象徴であり、業界における「ステータス」の代名詞。
6. 文化的役割の違い
項目 ゴ・エ・ミヨ ミシュランガイド 食文化への影響 革新的なシェフを発掘し、未来のグルメトレンドを生み出す。 料理の品質基準を提供し、食文化の伝統を守る役割を果たす。 地域経済への貢献 現地の若手シェフや個性的なレストランを広めることで地域の活性化を推進。 星付きレストランが観光名所となり、地域経済や飲食業界全体に大きな影響を与える。
総評
ゴ・エ・ミヨ: 料理の革新性とシェフの創造力を尊重し、新しい食文化を牽引する役割を果たすガイド。若手シェフの登竜門としての側面が強い。
ミシュランガイド: グローバルスタンダードとして高級料理とレストラン業界を代表し、食文化の品質基準を確立する。
Le Gault & Millau et le Guide Michelin sont deux guides gastronomiques mondialement reconnus, mais leurs approches diffèrent considérablement dans leur évaluation, leurs objectifs et leur rôle culturel.
Le Gault & Millau, fondé en 1969 par Henri Gault et Christian Millau, privilégie la créativité et l'innovation culinaire. Il utilise une notation sur 20 points, se concentrant principalement sur la qualité intrinsèque des plats et l'originalité du chef. Ce guide est connu pour découvrir de nouveaux talents et encourager l'évolution de la cuisine contemporaine. Il accorde moins d'importance au décor et à l'ambiance, préférant mettre l'accent sur l'art culinaire pur.
Le Guide Michelin, créé en 1900, est devenu la référence mondiale de l'excellence gastronomique. Son système d'étoiles (une à trois) évalue non seulement la cuisine, mais aussi le service, le cadre et l'expérience globale. Une étoile signifie "une très bonne table", deux étoiles "mérite un détour", et trois étoiles "vaut le voyage". Le guide est réputé pour sa rigueur et son influence sur le tourisme gastronomique.
En termes d'impact culturel, le Gault & Millau se positionne comme un découvreur de tendances et un promoteur de l'innovation culinaire, attirant particulièrement les amateurs de cuisine créative. Le Michelin, lui, représente la tradition et le prestige, attirant une clientèle internationale en quête d'excellence gastronomique établie.
Le Gault & Millau s'adapte aux spécificités régionales et encourage les jeunes chefs à développer leur propre style. Le Guide Michelin maintient des standards internationaux stricts, créant un véritable label d'excellence mondiale.
Cette différence fondamentale se résume ainsi : le Gault & Millau incarne l'innovation et la découverte, tandis que le Michelin représente la tradition et l'excellence établie. Chacun joue un rôle distinct mais complémentaire dans l'évolution de la gastronomie mondiale.
ゴ・エ・ミヨは、革新性を
ミシュランは伝統を重んじたといえよう
しからば、ミシュランに挑戦というのは、やはりすごいことだなぁと思うのだ。
あとがき
社会的に役立とうと背伸びしたのもあってか、私の志すまちづくりは、まだ実現していない。けれども、大方間違ってはいないと思う
次回はまちづくりについて、もう少し考えてみたい
ネット社会においてタウンはどんな役割なのか、それとやはりブロックチェーンは外せないと思っている