02「コンシューマーゲームが楽しくてしょうがなかった自分」をたまに思い出す話
子供のころは色んなゲームで遊んだ。
初めてゲームの存在を知ったのは保育園年中のころだったと思う。仲のいい友達の家へ遊びに行った時、その友達は見慣れないゲーム機を手にしていた。ゲームボーイアドバンスである。プレイしていたのはポケモンのルビーだった気がする。
当時貧しいわけではなかったが色々と余裕のない中ではゲームはなかなかの高級品だった。もちろん自分は持っていない。隣で食い入るように友達のプレイを凝視していたと思う。
ほかにもその友達はゲームキューブやプレステ2などいろんなゲームを持っていた。ポケモンコロシアムとかサルゲッチュ2とかやってるのを隣で見てた気がする。かわりばんこで遊んだりもしていたがゲーム機が家にあるという事実が羨ましくてしょうがない。
くわえすぎてふやけた煎餅みたいになっていた指が乾燥し始めたのは小学生の1年生の誕生日だった。ついに我が家にもゲーム機が届いたのである。水色のボディが美しいゲームボーイアドバンスSPだ。買ったソフトはポケモンのサファイア。
隣で見ていただけだったのが、自分専用のゲーム機を手にして遊んでいる事実が嬉しくてしょうがなかった。自分で好きなポケモンを育ててバトルするのも、自分専用、という感じに拍車をかけてのめり込んだ。1日1時間というありきたりな親の家内ルールにも逆らい、家の中だったり外でプレイしたりととにかくゲーム三昧だった。
父親もゲームが好きでPS2をよく遊んでいた。完全に世代ド直球であるFFやDQなどをプレイしていたのを隣で眺めていた。あの頃は見るのも遊ぶのも楽しくてしょうがなかった。
時は流れ自分はもう20代の中盤になった。
折角買ったswitchとPS4が完全に置物化している。
PS4はまだマシかもしれない。ウマ娘見るためにたまに起動してるので。本来の役割ではないのでたぶんPS4に意思があったら自殺してるかもしれない。
switchに至っては1年ぐらい起動していないと思う。ペーパーマリオとかライザ2とか色々やりたいゲームはあったし実際に買ったのだが、静かに透明のタンスの中で息を潜めている。偽りを切り裂く
一応気になるゲームは一通りプレイした…と思う。switchならスマブラSP、どうぶつの森、ポケモン剣、リングフィットアドベンチャー
PS4ならFF15、DQ11、ラチェクラ、FF10リマスターなど。
子供のころの自分に分け与えたいぐらいだ。泣いて喜ぶはず。当時は買ったゲームは片っ端から遊んで隅々まで遊びつくした。特にラチェクラ3やサルゲッチュ3なんかは家族全員で隅から隅まで探索しつくしたし、世間の評価でクソゲー認定されているクラッシュバンディクー5はステージの端から端までしゃぶりつくして舐め繰り回して遊んだ。
「ゲームを積む」いわゆるプレイせずに放置するなんてありえない暴挙だと思っていた。折角買ったのになぜプレイしないのか?積みゲー溜まってるわー、と頭を掻きながら笑う友達には心底疑問に思ったものだ。なぜ笑うんだい?
それが今や自分は同じ道をたどっている。CODブラックオプスⅢが、竜が如く極が、ぺパマリがマリパがスプラ2がライザ2が起動せずにパッケージの中で眠っている。スマブラSPも遊んだのは10時間ぐらいだしどうぶつの森も50時間遊んだかどうか。長い目で遊ぶゲームに対する暴挙である。剣は200時間遊んだ。すごい
ゲームに対して情熱を失い、惰性でプリコネとパズドラに課金をする姿を見て過去の自分はどう思うだろうか。自分も課金して回したいと思うだろうか。それぞれの価値観があるから、なんて現代風に大人ぶるだろうか。教えてくれよライナー。
冷めきった目で激レアが出るかどうかだけを見守る自分の目は果たしてクラッシュバンディクー5で遊んでいた少年の目と同一の目なのか、自分でもよくわからなくなる。
あの頃一つのゲームに夢中になれた自分が時々羨ましく感じる。
あー
そしゃげたのしいなー