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幻の愛知県博物館(2023年8月)

※ここ数年で載せ損ねた過去の展覧会の記事を載せます。

ここ名古屋には名古屋市博物館はあるが、愛知県博物館とは初めて聞いた。
博物館、それは美術館とはまた違った趣でワクワクさせてくれる場所である。なんと最終日の前日に展覧会を知って駆け込みで最終日に行ってきた。

会期最終日に滑り込み。明治時代に愛知県博物館があったとは。

金シャチをめぐる騒動が楽しかった。無用のものとして各地をさまよってた金シャチを地元有志が天守に戻した下りなんて泣けるわ。
愛知県博物館、今からでも作って欲しい。金山に作ればええやん。

そして楽しみすぎる和田誠展。やっと来る!(2023年8月27日)

「赤銅の瞳に睨まれちゃあ、江戸っ子だって腰抜かす」
昇斎一景《東京名所三十六戯撰 元昌平坂博覧会》1872(明治5)年 
一般財団法人名古屋城振興協会

Ⅰ章 旅する金鯱
博物館のオープン記念博覧会、お客を出迎えたのは名古屋城天守から降ろされた金鯱でした。世界を旅する金鯱を追いかけながら、激動の時代の文化財を考えます。 
Ⅰ-1 「無用の長物」、世界を巡る
Ⅰ-2 博物館とは、何するところ?
Ⅰ-3 鯱の行方──名古屋城は誰のもの?

Ⅱ章 幻の愛知県博物館
貴重な文物を守り、手本となる商品を世界中から集め、美術家たちに展示場所を提供し...。愛知県博物館(のちに愛知県商品陳列館)の、あれもこれもと欲張りな活動をご紹介します。
Ⅱ-1 愛知県博物館、開館!
Ⅱ-2 商品陳列館の敏腕館長
Ⅱ-3 美術館が欲しい!──画家たちの展示場所
Ⅱ-4 陳列所の展開と、もう一つの博物館

Ⅲ章 ものづくり愛知の力
古代から現在まで無数の産業が生まれ発展してきた、ここ愛知。弥生時代の木製品から現代の化粧品原料まで、ものづくり愛知の力を博物館の眼を通して見つめます。
Ⅲ-1 朝日遺跡──ヒトとモノが行き交う市
Ⅲ-2 ミツカン──江戸の寿司を変えた粕酢
Ⅲ-3 ガラガラ音が、三河に響く──ガラ紡の普及と養蚕奨励
Ⅲ-4 売れ線陶器に学ぶ──産総研のドイツ参考品
Ⅲ-5 ファンデーションを支える──奥三河の絹雲母

幻の愛知県博物館
The Aichi Prefectural Museum That Might Have Been

現在愛知県には、県立の総合博物館がありません。けれども明治時代に遡ると、この地に「愛知県博物館」は確かに存在していました。

1878(明治11)年に県が民間からの寄附金を集めて建てた博物館は、古く貴重な文物から味噌や醤油、酒、木材、織物、陶磁器、絵画、機械、動植物等々、国内外のあらゆる物産を集め、人々の知識を増やして技術の発展を促そうとしました。

まだまだ博物館をどういう施設にすべきか方向の定まらぬ時代に、同館は先進的な商品見本を展示・販売して県下の産業を刺激する商品陳列館へと、徐々に姿を変えていきます。

日本各地に博物館や美術館が建設されるなかでいつの間にか忘れられてしまった、殖産興業に比重を置く総合的な産業技術博物館としての「愛知県博物館」へ、時空を超えてみなさんをお招きします。

[会期]2023年6月30日(金)~8月27日(日)
[会場]愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
[開館時間]10:00-18:00 金曜日は20:00まで(入館は閉館の30分前まで)
[休館日]毎週月曜日(7月17日[月・祝]は開館)、7月18日(火)
[観覧料]一般 1,000(800)円
     高校・大学生 800(600)円
     中学生以下無料
[主催]愛知県美術館、中日新聞社


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