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テーマを追う3ー半導体のニワトリと卵ー

日の丸半導体の復活
という言葉が聞こえる中で、復活とは何だろうと感じていた。
そもそも、半導体を作るにあたって欠かせない設計と製造という工程。
特に、製造工程に欠かせない技術を日本の企業が支えていることは周知の事実である。
伝統工芸を守るのに実は、道具を作る職人を育成して守ることが必要であるのと同じく、製造技術をしっかりと整え発展させていくことが実は肝なのではないだろうか。
国の戦略として半導体を押していくのは別に悪いことではない、
けれどその押し出し方はこれまでの失敗に学んだ上のものになっているのだろうか。
これまで培ってきた部分すら危うくしてしまうこともあるのではないだろうか。
常に先を考えるのであれば、先の先を描き、進んでいくことが定石である。
日本の半導体の目指す先はどこにあるのだろうか。
本当に今掲げているものが、実現されうるときに金の卵になりうるのか。
設計と製造、両方が出来るからこその強みもあれば、どちらかを先鋭化させることで生まれる強さもある。
日本の技術、ものづくりの将来像は実はここにあるのではないだろうか。
ニワトリが先か、卵が先か、という言葉があるが、
循環していなければ次につながらないということでもあるのかもしれない。
日本は本来は究極的な循環型社会であったからこそ、生まれてきた素晴らしいモノがたくさんある。
それが今の私たちの財産であり、将来に残す希望であるはず。
しっかりと見極め、考える、そしてそのために知ることが欠かせない。
小さな半導体が大きく日本の将来を左右するサイコロになっているのかもしれない。

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