【ITビギナーと一緒に学ぶ】「技術書」の読書術 徹底解剖【複雑な業界のサバイバル術】
みなさん新年度もお疲れ様です。
英知 契(えいち けい)です。
前回の本要約が想像以上に好評だったので、今回も要約やっちゃいます。
いや、やってしまいます。
まず、本題に入る前に、私のnoteデビュー作を振り返ってみましょう。
こちらですね。
元々、会社の同期の友人に誘ってもらったアドベントカレンダーに参加して、自分なりのIT業界の「サバイバル術」をnoteに書き綴ってみたのが全ての始まりだったのです。そして、ここから文章を書きたい熱が燃えに燃えて、3ヶ月経った今でもnoteを続けられています。
どれもこれも、私の拙いnoteを楽しんで頂いている皆様のおかげです。
改めて、本当に有難う御座います。🙇
そして、今回の記事は本要約ではあるのですが、内容の都合上、
英知契のサバイバル術 第2弾
とも言える内容に仕上がっています。
なんか、ある程度時間が経ってから出てくる続編って胸熱なものがありますよね。最近で言うとガンダムSEED FREEDOMみたいな感じで。
…まあ、それはそれとして。
今回要約していく本は、こちら。
サムネイルでちらっとカンニングされた方も恐らく多いかと思いますが、こちらの本です。
最初に言っておくと、この本かなりエグいです。
著者お二方の読書への執念もさることながら、読書術の再現性の高さ(一部やば目なものもありますが、、)も高解像度な文章によって実現されています。
本当に、このお二方が実践されている読書術を勉強すれば新卒未経験のITエンジニア(まあ、私なのですが笑笑)でもシニアエンジニアと比肩する実力をつけることができるかもしれない。
そんな希望さえ持てるような内容となっていますので、皆様も私と一緒に学んでいきましょう!
と言うことで、こちらの本は以下のような方にオススメです!
と言うことで、早速本題に。
本要約、始めていきますー!!!
1:本の選び方
あらゆる手段で本を見つける!書店の活用からITツールの活用法まで(増井敏克さん)
★何を読んだらいいのか
まず、「本の選び方」についてです。
今回の本は読書術についてですが、「読書」となると当然ファーストアクションは「読む本を選ぶ」と言うことになります。
ポケモンだって、冒険を始める前に博士の研究所に行って最初の3匹を選びますもんね。
本の選び方として、本書では、「売れ筋」の本と「自分にあったスキル」の本であるか、と言う2点がまず指標として挙げられています。
前者の場合は、新刊かロングセラーかを本の最後のページ(奥付(おくづけ))に書かれている発行日(日付が今日に近いほど新刊)と刷数(増刷されていればいるほど売れている。発行日も古ければロングセラーであるとわかる)に着目してあげるのがポイントであるとのこと。
後者の場合では、「はじめに」と「まえがき」を最初に読んで、そこに書かれている話が自分のレベル観に合っているかどうかを確認するのが重要だと述べられています。
私自身、仕事てAngular(フロントエンドのフレームワーク)を勉強することになったのですが適当に選んだ本を買って読んでみると、「まえがき」から難易度が高くて何を言ってるのかチンプンカンプン。
「思ってたんと違う!」と私の脳内の笑い飯西田さんが叫び、愕然とした記憶があります。
この記事を読んでいる皆さんは私と同じ轍を踏まないように、自分のレベルに合っているかどうか必ず確認してみてください。さもないと登山初心者なのに1発目からキリマンジャロを登頂するような羽目になるかもしれませんよ。まあ、それはそれで大いに力がつくとは思いますが、、。
最悪、どうしても自分に合った本が見つからない場合、書店の店員さんに直談判してしまうのも手でしょう。
私も1年目の時、ただでさえ高難易度なフルスタック開発で頭が悲鳴を上げているのにも関わらずソース管理ツールも自分で完璧に使いこなす必要がありました。そうです、Git(ギット)です。
Gitは使い方さえマスターすれば、これ以上ない最強のツールなのですが、いかんせん使いこなせるようになるまでのレベルが高すぎる。Git revertにcherry pickに次から次へと専門用語の応酬が続きます。
万策尽き果て、クリスマスイブ前夜で若いカップルを包み込むイルミネーションと商業用ビルから漏れる無数の光のコントラストが絶妙な渋谷のブックストアで、Gitの本を購入したわけです。
その時に良かったのが、まさしく店員の本屋さんに「Gitの本ないですか?」と声をかけることができたことです。
恐らく、自分以上にGitについてはご存知ではない店員さんが、すぐにお目当てのGitの本を見つけて下さったときは感動すら覚えました。
「やっぱ、専門家ってすげぇわ。」と。
我々がITの専門家なら、彼らは本の専門家です。
本のことは迷わず書店の店員さんに相談してみてください。マジで時間浮きます。
★図書館の活用
これは、私自身結構使っている方法なのですが、図書館はマジで便利です。
公共の建物なので使用料もタダですし、自習室まである。
はっきり言って、独学したい人にとってはこれ以上ないチート環境です。
家選ぶ時図書館から歩いて10分の家契約してて良かった🥺
私自身も、これまで紹介したような資格の獲得(HTML、Iパス)ではガッツリ図書館を使っていました。ベッドやゲームなどの誘惑もないので、思う存分に勉強ができます。図書館を通うのが日課の人は絶対に最強です。
そして、本書でも図書館の利用をかなり勧められているのですが、図書館のメリットが超ロジカルに説明されています。
ざっと説明しただけもこれだけある。やはり図書館は最強だ。
世界が広がる!貪欲に本を求めれば、出会うはずがない本にも出会える(IPUSIRONさん)
★悪書、良書を気にする必要はない
この項目もとても大事だなと思いました。
よく、「この本は絶対に読んどけ」と言われるような、いわゆる「名著」と呼ばれる本があります。
もちろん、どんな「名著」それ相応の人気と名声を獲得しているがために「名著」となっている、つまるところ「名著」が「名著」たる所以があるのですが、いくら名著だろうが自分とタイプが合わなければまるで意味がありません。
かといって、「悪書」を気にしては読みたい本の幅を自分で狭める結果につながってしまいます。
一番大切なことは、本を読むのをやめないこと。歩みを止めないこと。
本はガムと一緒。
味がしなくなったら(悪書だったら)また新しいガム(本)を買えばいい。
だって、地球上に本は何冊あると思っているの?
「…1億。」
「…あと3000万冊。」(※Google調べの引用の引用。よいこのみんなはマネしちゃダメだぞ!)
途中、何やら懐かしいフレーズが出てきましたが、そう言うことです。
★くじ引き読書法
ここからIPUSIRONさんの本領発揮です。
新しいジャンルの本が読みたい?自分の教養を深めたい?
ならば、つべこべ言わず下のくじ引き読書法を実践してみてください。
書店でも図書館でもカンタンにできる手軽さが売りですが、新たなジャンルの本に有無を言わさず出会えるし、もし人が多い場所だったら、周囲の人間からの冷ややかな視線までオマケでついてきます。
後者はいらんわ!と言う人は、Web書店にてISBN(世界共通の書籍識別子)で本をくじ引きするという強行手段もアリです。
とりあえず、IPUSIRONさんのブッ飛び具合が垣間見える章でした。
★英語の本を読んでみる
洋書にも目を向けてみましょう。
私の現在の勤め先では英語もITもできる現代ビジネス界の二刀流・大谷翔平さんのような人材がウジャウジャ在籍されているのですが、そういった人達は決まってオライリーなどの洋書から技術を盗んでいます。
我々も「できる人」の技術を「まねぶ」ことで成長していきたいものです。
2:本の読み方
比べて、使い分ける。時間をムダにせず理解を深める。(増井敏克さん)
★「3」の発想
ここからは、「本の読み方」と言うことで実践編です。
ポケモンで言うと、ようやく最初のポケモンを選んでキャタピーやポッポが出てくる最初の草むらに入ってくるところでしょうか。
「3」と言う数字は、我が国日本では縁起の良い数字のように扱われています。日本三大〇〇、みたいな感じだったり、毛利元就の3本の矢のエピソードだったり。
実は、読書にも当てはまるんです。
本書では、「入門書」と「技術書」と「逆引き書」の視点が異なる3冊の本を並行して読んでいけば、実務で使えるレベルになると説明されています。
また、入門書3冊の比較など、似たジャンルの本を3冊併読することでも大事なポイントを洗い出しできます。(3冊全てに書かれていたら超大事な内容)
★技術書の読み方
ケース1:プログラミング言語の本
量の割に内容の密度が濃いので箇条書きメモにしてみました。
特に大事だな、と思うのは「エラーは出て当たり前」と言う考え方と、「言語の学習はまず自分の手元で手を動かすことから」と言うポイントです。
1年目で特に先輩方から教わったことなのですが、この本に書かれていると言うことは本当に大事なアクションであると言うこと。さっき説明した「3の法則」はここでも当てはまります。
ケース2:数学書
私も、アルゴリズム理解のために数学書を現在進行形で読んでいるので、この下にまとめたことを肝に銘じて独学を続けたいです。
ルール無用。精読、多読、乱読し、読書の枠を超えてゆけ(IPUSIRONさん)
★読書にルールなし!目的を達成できれば読み方はなんでもいい!
私もそうなのですが、読書完璧主義、というか、どうしても自分なりの読書法のこだわりに従ってしまうという癖があるんですよねー。
。。。いや、読書のこだわりから逃れられないってことはそれだけ読書を今まで積み上げて習慣化したことの現れ!
、と自分も心の中のリトルぺこぱに激励してもらいながら読書ライフを送っているのですが、読書のゴール「例:APIが何かを理解したい」を達成するには斜め読みでも章飛ばしでもどんな読み方でもいいと思います。自分もルールに縛られずに本が読めるようになりたい、、。
★過去に読んだ本をもう一度読んで成長を実感する
これも私は滅多にやってこなかったことです。
基本的に、本は1冊読んでしまったら満足してしまうタイプなのですが、技術書となると初心者では到底理解できない中級者〜上級者向けの本が多々あります(さっき説明したAngularの本然り、、ね。)
ポケモンやドラクエでも、最初は強くて勝てなかったモンスターが、レベルアップを重ねて再戦すると、こちらも互角以上の強さになっていて沢山の経験値を得ることができた、という思い出がある方が多いと思います。
その本バージョンだと思っていただけるとわかりやすいかと思います。
★Notionで読書記録をつける
正直、この本で書かれていることで一番実践してみたい読書術です。
実際に読書したとしても、人間の記憶力はたかが知れています。
そこで、何かしらの媒体に読んだ本の記録なり感想なりを書きこんていくのがベストアンサーとして挙げられるのですが、現代はIT社会。アプリの力を全力で頼っていきましょう。
それが、こちらのNotion。
私自身まだ全く活用できていないのですが、Notionを使うことで本の内容と感想を一元管理することができます。
皆様も、是非とも使ってみてください。
そして、もし活用されている方がいらっしゃれば、是非ともその方法を共有してみてください。。。
★その他、本書で紹介された読書術
3:情報発信&共有
成長のチャンスはアウトプットにあり(増井敏克さん)
ここからは趣向を変えて、アウトプット編に入ります。
せっかく培った読書術の効果をMAXにするにはどうしたら良いか。
それは、他人にその本の内容を教えることなのです。
★アウトプットが与える「気づき」
特にIT業界では、各コミュニティで勉強会なるものが開かれていることが往々にしてあるらしいです(私はほとんどそう言うのに顔を出してきませんでしたが、、、)。
そこでは、LT(Lightning Session)と呼ばれる5分間で本や学習内容の共有を行うプレゼンテーションが開かれることが多いみたいです。
私の在籍していた高校では、「ビブリオバトル」と言うイベントがあって各自が読んできた本の魅力や感想を4〜5分間プレゼンする、と言う内容だったのですがそれに近いものと捉えてOKみたいです。
5分だと案外簡単そうにできそうですが、侮ることなかれ。
5分でまとめるとなると、書籍や教材の内容全てをゴックンした上で要点を搾り取っていかないといけないのでかなり大変だと思います。
だからこそ、自分には今どの知識があってどの知識が足りないか。また、どの知識を間違って理解していたかが一目瞭然になるわけです。
。。。もちろん、私が書いているこのnoteはそんなこと1ミリも考えずに無造作に書き殴っているだけです。悪しからず。笑笑
また、現在進行形でやっていますが、ブログに共有することも大事なアウトプットの一つです。
現在もただひたすらに締め切り間近の読書感想文の宿題を終わらせる感覚でマックブックで走り書きしているわけですが、やはり不特定多数の皆さんに読まれる記事となると、自ずと力が入ります。
また、当然私と全く同じ本を要約されている方もいらっしゃいますが、独自の視点(私はあくまでIT未経験のビギナーとして)で書いているので、劣等感や比較癖はつけなくて良い、と思います。まあ自分で言うのもなんですが。
アウトプットも「遅すぎる」ことはない(IPUSHIRONさん)
アウトプット方法は、本当にたくさんあります。
中には、私がこれまでに考えてもいなかったような内容もあったので一挙ご紹介。
・人に説明やアドバイスをする
→これも立派なアウトプットです。
・SNSやレビューで感想を述べる
→Amazonなど、高評価レビューを狙うのであればアウトプット力を磨くきっかけになるとのこと。この視点は無かった。
・進捗や学びを発信する
→私の会社の同期のメンバーが特に主体的にやっています。仕事終わりで忙しい中でも自己研鑽と共有を欠かさないので、本当に尊敬でしかありません。
・プログラムを改造・開発する
→技術書であれば最高のアウトプット。「リファクタリング」と呼ばれる既存コードの改良に生かすことができれば貴方は百人力です。
・アウトプットノートを作る
→「自分の人生を豊かにすること」「行動すべきこと」「些細な気づき」をまとめる。そして、次のアクションに繋げる。
★ひたすらアウトプットせよ!
中国の欧陽脩(おうようしゅう)と言う歴史学者さんが、文章の上達術として「三多」をあげています。
気になるその内容は、
1.看多(かんた):多くの本を読む。
2.做多(さた):多くの文を書く。
3.商量多(しょうりょうた):多く工夫し、推敲する。
と言うもの。また欧陽脩はアイデアが浮かぶ場面として「三上」を挙げており、現代では「創造性の4B」と言う用語があるみたいです。
「三上」は、以下の通り。
1.馬上:馬に乗っているとき。移動中。
2.枕上:布団の中にいるとき、布団の上にいるとき。寝る前。
3.厠上:トイレの中にいるとき、便座に座っているとき。休憩中。
「創造性の4B」には、上記の「三上」に加えて面白い要素が入っています。
1:Bathroom:風呂場
2:Bus:移動中
3:Bed:寝室
4:Bar:ほろ酔い中
おお、最後にとんでもないのが出てきましたな。
ただ、最後のBarもあながち間違いではなくて、私もたまに友人や会社との飲み会の帰りに日記やブログを書いたりするのですが、シラフの時よりもスラスラと書けてしまいます。
皆さんも、ぜひこれらのアイデアを活かしてアウトプットされてみてはいかがでしょうか。
おわりに
ついに、ついに長い読書術の冒険も一通り終わりました。
おい、本要約ってゆーとったやん、、。
と言う愚痴が聞こえてくるくらいの長丁場になりましたが、皆様よくぞ最後までついて行ってくださりました。
今回の内容を踏まえて、皆様にお勧めするオライリーの技術本に「リーダブルコード」と言うものがありますが、これはまた次回以降どこかのタイミングで紹介できればと思います。
それでは、皆様の読書ライフ、独学ライフに幸あれ!