2020年1月から6月にデビューしたVtuberさんを分析してみた
こんにちは、こんばんは、はじめまして!!
名古屋のデザイン会社で働く「ピクシーー!!!」といいます。
普段は、Webサイトの制作やマーケティング、休日はサッカーや旅行に出かけるアウトドア人間です!
今回は、以前からちょこっと書いていたように、新しい統計データを元にした分析の報告記事を書いてみたいと思います。
調べた内容は、2020年1月から6月にデビューしたVtuberさんの現在地についてです。
※ 類似記事は下記にあります。
活動半年以上を迎える今年の上半期にデビューしたVtuberはいったいどんな状況なのか?あの噂は本当だったのか??
その辺りについても調べてみました。では、どうぞ!!!
デビュー数と引退・活動休止率
まずは、デビュー数と引退・活動休止率について報告します。ここでいうデビュー、引退・活動休止は下記の様に定義しています。
デビュー
・Vtuber新人発掘(@Vtuber_Hakkutsu)さんにて紹介されている=自己紹介動画を投稿している。
・チャンネル内で最も古い動画が2020年であること。
引退・活動休止
・最新の動画から3ヶ月以上更新がされていないチャンネル
まず、この期間でデビューしたVtuberは1,832人でした。1月1日から6月30日までの日数が182日なので、1日約10人がデビューしていると考えられます。
このうち、引退・活動休止したVtuberは何人いたでしょうか。
調査した結果、719人が引退・活動休止をしていました。割合でいうと約39.2%。つまり、5人に2人はすでに引退・活動休止しているというわけです。
では、月毎ではどうでしょうか?下の図をご覧ください。
この図は、月毎のデビュー数と引退・休止率を表したモノです。この図から次のようなことが読み解けます。
●2020年は5月が最も多くデビューしている
●引退率は活動半年を過ぎた辺りから、急激に上昇している
●逆に、活動開始6ヶ月から1年の間は、引退・活動休止率は横ばいになる傾向がある
また、引退・活動休止されているVtuberの動画(アーカイブ)本数を調査した結果は下記の通りです。
実は、引退・活動休止したVtuberの動画(アーカイブ)は平均で10本未満だったことが分かりました。
すでに動画を消していたり、整理されたチャンネルもあると考えられるので、この数字はあくまで参考です。
この数字が多いと見るか、少ないと見るか。このあたりは、配信をやっていないと実感しにくい数字かもしれません。
もしかしたら、活動開始前に思っていた理想と現実のギャップというものを感じてしまうのかもしれません。
モデル(見た目)の違い
次は、モデル(見た目)の違いについてです。分類は男性・女性・そのほかという3つのグループで分類しています。
・あくまで僕の主観なので、ご容赦ください。
・そのほかには性別が判別できない(いわゆる人外)、男女のグループが該当しています。
・既にチャンネルが削除されている、もしくは動画(アーカイブ)が残っていないモノは調査対象から除外しています。
下記の図は各月にデビューしたVtuberを分類した結果です。
図を見るとわかるように、女性のモデルをしているVtuberが男性Vtuberよりも1.5倍から2倍の数デビューしていることがわかります。
もし、女性Vtuberが多いなぁと感じているリスナーさんは、このデータを見れば納得できるのではないでしょうか。
モデル別の引退・活動休止率も併せて調査してみます。
これを見てもらうと、男性・女性のモデルで引退・活動休止率に差は無いことがわかります。一方で、そのほか(人外など)の引退・活動休止率が高いことがわかります。
そのほか(人外)は調査対象数も少ないため、一個一個の影響が大きいため、上記のような結果になったことも否めません。
ここについては、より長い期間で調査する必要があるかもしれません。
チャンネル登録数分布
次に、チャンネル登録数の分布を調べてみます。
・現在アクティブである1,083のチャンネルが対象
・チャンネル登録数が非公開のチャンネルは調査対象から除外
チャンネル登録数分布をヒストグラム(データ分布図)で表すと次の図のようになります。
見ていただくと次のことが見て取れると思います。
●一番左のメモリ1,000の部分に多数のデータが固まっている。
●一方で、一番右のメモリ30,000以上のチャンネル登録数を獲得しているモノもある。
1,000未満のチャンネルは合計955。全体の88.2%に該当しています。
このように、チャンネル登録数の格差がすでに現れていることが良くわかると思います。
では、最もデータが固まっているメモリ1,000の部分をさらに分解してみます。それが、次の図です。
これを見てもらえると、ほとんどのチャンネルが左側(500未満)に固まっていることがわかります。
つまり、活動開始6ヶ月から1年未満では、チャンネル登録数500も大きな壁であることが感じ取れると思います。
この結果は、下記の記事でも触れている結果と大差無い結果になったと言えるのではないでしょうか。
どれだけ、チャンネル登録数を増やすことが困難なのかがよくわかる結果です。
チャンネル登録1,000人越えのVtuberを調査
併せてチャンネル登録1,000人を超えたVtuberはどんな人達なのかを調査してみます。
・チャンネル登録1,000人を達成している人が対象
・すでに引退・活動休止している人も対象
まずは、一体何人のVtuberが1,000人を活動6ヶ月から1年で達成したのかです。
こちらは、
合計135名のVtuberが1,000人を達成していることがわかりました。
これは、総デビュー数1,832名の7.4%に該当します。
また、135名の内アクティブ(現在も活動中)なのは、128名。現在もアクティブな1,113名の11.5%。つまりは、現在活動中の10人に1人は1,000人を達成しているということになります。
この結果は、2019年10月の調査でも同じような数値と言えます。つまり、1,000人到達の割合は変化が見られていないと考えられます。
では、その1,000名達成の135名のモデル(見た目)での内訳を見てみます。
ここまで、はっきりと分かれるとは思いませんでした。1,000人を達成しているVtuberのほとんどが女性のモデル(見た目)のVtuberだったのです。
その数124。1,000名達成の135名の実に91.9%に該当します。
このような結果になると、先ほどのアクティブな1,113名の11.5%が1,000名を達成しているということは信憑性が無くなってきます。
ここで、モデル(見た目)毎の1,000人達成割合を調査してみました。その結果が次の表です。
男性・そのほかの結果は先に報告した割合とかけ離れていることがわかると思います。モデル(見た目)が男性の場合、100人に1人、そのほか(人外や男女グループ)の場合は、100人に3人しか1,000人を達成していないことがわかりました。
よくVtuber界隈では、「男性Vは伸びづらい」と言われていますが、まさにそのことが証明されたと考えられるかもしれません。
・Vtuberの視聴者層は男性層が多いのか
・女性層も男性Vtuberよりも女性Vtuberを見ている人が多いのか
・女性Vtuberの方が数が多いことを考えると、Vtuber同士の横の繋がりは女性Vtuberの方が作りやすいのか
このように、さまざまな仮説が考えられます。
1,000人達成した人は何をしているのか??
最後に1,000人を達成した人は何をしているのかを調査してみました。
・対象は現在アクティブな128名
・チャンネル内を調査し、多い方を採用
最初に、「活動スタイル」です。こちらは「動画・配信」とグループ分けし、多い方に振り分けています。例えば、チャンネル内のアーカイブが配信が動画よりも多ければ「配信」という形です。
その調査結果がこちらです。
予想通りかもしれませんが、配信をメインに活動しているということが分かります。一方で、全体の1/3は「動画勢」であることも分かります。
これは、普段Vtuberを見ているリスナーからしても意外な結果になったのではないでしょうか。
「伸びたいなら動画がオススメ」
動画勢全体の数から考慮すると、1,000人達成は動画勢の方が割合が高いかもしれません。
また、配信がメインでも全く動画を出していないという訳ではありません。
歌ってみたやASMR、切り抜き、中にはショートアニメを投稿されている方もいます。
特にASMRは非常に強いコンテンツです。ASMRで一気にファンを獲得した人も多いのではないでしょうか。実際、多くのVtuberがASMRの配信や動画をアップしています。
特に、デビュー最初の頃に動画を投稿し、途中から配信メインに切り替えている人が多い印象を受けました。
次に、モデリングです。こちらは、「2D・3D」で分類しています。
こちらは、圧倒的に2Dが強いです。
少し主観が入りますが、やはり2Dと3Dで比較すると3Dでは違和感を持つリスナーも多いのではないでしょうか。それよりも2Dで滑らかに動くVtuberを見ていた方がリスナーからも好感度も高いのではないでしょうか。
また、1,000人を達成しているVtuberに共通していることは、モデルへのこだわりです。
●唯一無二のデザインをしている
●Live2Dなどの動きが滑らか。表情だけではなく、髪の毛や服などの細かいところまでこだわっている
●表情が豊か
これらのこだわりもファンを獲得している要因なのではと想像できます。
最後に、「企業・個人」で分類してみます。
企業には「グループ」も該当するように分類しています。
企業は強い、強いと言われていますが、実は2020年1月から6月にデビューしたVtuberで1,000人を達成しているのは、個人勢の方が多いんですね。
もちろん企業勢の方が、各々のチャンネル登録数は多いです。しかし、個人勢でも1,000人を達成した人が企業勢より多いというのは、以外でもあり色々な人に勇気を与えてくれるのではないでしょうか。
最後に
今回は、2020年1月から6月にデビューしたVtuberさんを調査してみました。全て手動で行っているのでデータには多少の誤差があるかも知れません。そこはご了承ください。
今回の調査で感じたこと。それは、どこまで本気でVtuberをやろうとしているか。その気持ちが大事ということです。
1,000人を達成している人は、モデルや配信画面、マイク、サムネイルなどあらゆる箇所にこだわって活動していることが調査の結果わかりました。
一方、まだ1,000人に達成していなくても「この人すごいな!」という人は沢山いました。
もし推しの活動を応援したいのであれば、積極的にリツイートやコメントをしていくことをオススメします!!
今後もこのような雑記や感想、分析記事を書いていきますので、宜しかったらnoteのフォローをお願いします!