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何をどう頑張ったら良いのかすら分からなかった、絶望のはじまり

絶望的な状態で始まった私の大学生活。

後悔の絶えない、後ろ向きな私を助けてくれた先生のことば。

大学を卒業するとき、「これだけは頑張った」と言えることを一つでいいから作りなさい。

そして、一位になりなさい。

だけど、先生。

私は、
“何をどう頑張ったらいいのか”
“どうしたら頑張っていることになるのか”

それすら分からなかったんです。


▶︎考えるという試練

大学に入って、これだけは頑張ったと言えることをつくる。


そんな目標を掲げたのはのはいいが、
具体的に何を頑張ればいいのかわからない。

頑張る対象がないわけです。

熱中できることがない。
何をしたらいいのかすら、わからない。


まず初めの試練は、何を頑張ればいいのか考えることからはじまりました。

実はこれが一番辛いことだったのかもしれません。

▶︎自由とは責任伴う


今までずっと私は、頑張ることも与えられていたみたいです。

姉たちについて生きてきたわけですから、あんまり考えもせず、それらを頑張ってきたわけです。

自分の中では、「もっと自分がほんとうにやりたいことをしたかったのに、姉たちについてきてばかりで、自由じゃない!」みたいに思っていたんですが...

この時はじめて、「本当に好きなことしていいよ」って言われて、
自分で頑張る対象を決めることができる状態だったわけですから、自由だったわけですよね。

でも、そんな状態に置かれて初めて気づいたわけです。
自分が頑張ることを自分で決めるとは、自分に責任があるということ。
自由って凄く勇気のいることだったと。

▶︎手当たり次第にやっていく

それでも何かはしないといけない。
そう思ってはいたんですね。
だから、まずは色々飛び込んでみました。

悩みもせず始めたのはアルバイトでした。
ずっとパンが好きだったので、パン屋のレジを始めました。

これといって特徴のあったパン屋でもなかったですよ。普通のチェーン店です。どこにでもあるような。

それでも私はそこで初めて、お金をもらうこと、理不尽な事が社会には沢山あるということ、パワハラ、いじめ、人の好き嫌い、自分の思い込みや勘違い、そういったことを経験したんだと思います。

そして、私に前に進む理由をくれた先生に憧れて、塾講師も始めました。
自分が誰かに指導をするということをしたのはこの時が初めてでした。

正直に話す事で、自分の思いが伝わるということ、お金より大切だと思うことを自らやっていくこと、周りに惑わされずに自分の感覚を信じること、責任感、子供という正直モノと向き合う楽しさと苦しさ。

あとは、単純に体力的にも精神的にもめちゃくちゃ苦しかった。

この仕事は楽しくも辛くもありましたから、ある意味ではすごく思い出になっています。

それと、サークルも沢山顔を出しました。
建築サークル、軽音楽サークル、陸上サークル

同じことに興味がある人たちが集まっているはずなのに、どういうわけか私はその場に居るだけで辛い。心が苦しい、息苦しい、早くここから出たい。

やりたいことじゃない。気が乗らない。

逃げるという選択肢。人に笑われる経験。理解してもらえない。

高校までの人生を楽しんできた人たちと関わること。ついていけない恋愛の話。ノリについていけない飲み会。私は彼らより遅れているという事実を突きつけられる。自己嫌悪。

自分はなぜか染まらない。
絵の具を弾いているみたいでした。

そして勉強。
何を頑張ればいいのか分からなかったので、意味もなくがんばった英語。

友達には秘密で通った追加講義。
バレたらどう思われるだろう。
真面目な人間だって知られたらどう思われるだろうか。

そう。
ずっとノリに合わせて「大学って遊ぶとこじゃん」って顔してたわけです。友達の前では。

周りの温度に確実に合っていない自分の本当の温度感。

常に感じる違和感。それでも、もがき続ける。

そうやって、苦しみながらも、もがいて前に進んていたんです。

▶︎そうして出会ったもの

私が行動した殆どの事は、思い返してみれば、的外れなことばかりだったわけです。

アルバイトとして始めたパン屋がのちに何かにつながることもなかったです。

塾講師も自分には向いていないと思いました。これをやっていたから何かに繋がったわけでもないです。

部活は結局何も入りませんでした。

意味もなく始めた英語も、なんの役にも立っていません。

でも、こうやって動いたことに意味がなかったわけではないんですね。

こうやって自ら動くことで、行動できるようになってきたわけです。

▶︎何がどう繋がるかはわからない

的外れなことばかりだったけれど、そうやっていくうちに、今につながる出会いがありました。

私の場合は、その後になんとなく見つけてなんとなく行ったある会社のインターンで、の人生が変わる体験をしたのです。

その会社には結局入社することも無かったし、その会社の方々と連絡を取るといったことも特にないんですよ。

でも、そのインターン中に行った、ある街で見た光景。
それが、今の私の夢に繋がったんです。

こんなこと、行動する前に想像できたと思います?
そうなんですよ。

何がどう繋がるかわからない。
それが人生のめちゃくちゃ面白いところなわけです。

何か目的があって動いたんだけれど、全く予想していなかったことに出会い、知らなかったことを知り、人生が変わっていく。


だから、何をやったらいいのかすら分からなくても、的を外し外し外しまくりながらでも、

少しでも自分の興味のあることに足や手をのばしながら、失敗しながら傷つきながら飛び込んでいけばいいわけです。

そのうち、“頑張りたいこと”にぶつかるはずです。

▶︎孤独と苦しむ時間の大切さ

この時、初めて一人旅もしました。

一人旅って好きな人とそうでもない人といると思いますけれど、私も好きかと言われると微妙ですね。
やっぱり誰かと一緒の方が楽しい時もあります。

当時の私も同様、一人旅をして幸福だったかというと、そうでもなかったですね。

確かに開放感みたいなものはありましたけれど、とにかく辛かったです。

孤独になるって、辛いことなんです。

でも、ひとつだけ覚えておいて欲しいことは、みんなひとりだってことです。

人生のどこかで必ず1人だと、自分は孤独だと感じるタイミングってあるんですよね。

だから、「自分は孤独だ」と感じた時は、無理に怖がることなく、今くらいは孤独を体験してみるか〜!と思っていいと思うんです。

私はあの時期にとことん孤独を感じました。

1人になって苦しい寂しいそういう思いを突きつけられた。
でも、その苦しさは後に「誰かと時間を共にできる」という喜びを教えてくれます。

後にあなたを助けてくれるわけです。

▶︎裸でも生きる/山口恵梨子さん

何を頑張ればいいのか分からない方にぜひ読んでほしいのが、山口絵理子さんが書かれた『裸でも生きる』です。

山口さんはマザーハウスというブランドを立ち上げている方で、この本はそれまでの彼女の人生が描かれています。とにかくこと本が凄い。

彼女の人生は、頑張ることの連続。山口さんはずっと走っているんですよ。

それで、とんでもないところに行き着いている。

私たちって、高みにいる人たちのことを、自分とは異次元の凄い人なんだと考えてしまうところってあるじゃないですか。

でも彼らも一つ一つ階段を登ってもがいて来て、今そこにいるわけです。

この本は山口さんの幼少期からここまで、突っ走ってきた一つ一つの事が書かれています。その時の彼女の心情もあわせて。

そうか。
こうやって行動してきたんだ。それが分かって、圧倒されます。

何を頑張ればいいのか分からないときは、彼女の人生を垣間見てみると何か得られるかもしれませんね。

▶︎興味があることをやってみる

何を頑張ればいいのかわからない。

自分が何を頑張ればいいのか分からない時は、まずは自分の興味のあることをやってみるのがいいですよ。

今あなたは何に興味がありますか?

興味があることを調べてみたり、その分野に詳しい人に会ってみたり、本を読んでみてください。行ってみたかったところに行ってみてください。

興味があることも楽しいと思えることもない。
そう思ったら、小さい頃好きだったこと、夢中になったこと、そういったことを思い返してみるのもいいですね。

大丈夫です。
きっとあなたの胸が熱くなるような、出会いがこの先ありますから。

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