自分は完璧じゃないと知ったから
最近、自分のうつわを認識しました。
ちっさい自分に驚いちゃって、
でも見えるようになっただけでも成長したんじゃない?
そう思ってます。
▶︎公の私がひとり歩きする
今まで、自分の発言や行動が正しいと思っていましたから、「どうして私の魅力がわからないんだろう」みたいなことを思うことがあった気がします。
そういうと、ものすごくナルシストのようですが、のようなのではなく、ナルシストです。
でも、人間なんてみんなそうじゃないですかね?
というかそれが普通だと思います。
だってですよ、自分が一番良いと思う選択を自分はしているわけですから、自分が正しいし素敵にきまってるじゃないですか。
わざわざ、失敗を選び素敵じゃないことをするなんて、おかしな話です。
▶︎うまく自分を演じれない
でも、最近の私は全然違うんです。
もし初対面で自分みたいな人に出会ったら嫌だなあと思うくらい、客観的な自分が一人歩きしちゃって、みっともないんです。
もちろん良い行動をしようとはしているんですけどね。
自分のことが嫌いなわけではないんです。
自分には自信を持っているし、そりゃあ馬鹿にされたりしたら落ち込みはしますけど、ある程度は批判されたり貶されたとしても気にしないくらいに自己肯定感は高いと思います。
それでも、最近は人と話している時に、
「ああ、今、目の前にいるこの人は、私のことをこう見てこう思っているだろうな、私全然素敵な人間じゃない」
と、自分が望む他人からの見え方を演じることができない自分に疑問を抱くことが増えたんです。
本当の自分は、今こうして文章を書いているこの私であって、
素敵に見えない他人に映る私は、うまく演じることができない全く違う人間なんじゃないかと思うんです。
だからどうか、みんなそんな私を、私なのだと勘違いしないで欲しい。
本当の私を知って欲しい。そしたらきっともっと仲良くなれるのに...
そんなふうに思っているんですけれど、
これってただの幻想だと思います。
さっきから、自分自身を自分自身が演じようとしている時点でなんか変ですよね。
▶︎本当の自分はどれ?
そもそも本当の自分ってなんなんでしょうね⁈
自分が見る自分が、本当の自分なのだと自分では考えていますけれど、
自分が自分のことを、客観的に見ることはできない以上、他人から見た私こそが、本当の私なのではないか?
そんなことも、思っているわけです。
▶︎理解されなくて当然
前に相談に乗った女性が言っていました。
「どうしてみんな私のことを理解してくれないんだろうって、若い頃は思っていたんだよね」
今の私はそれもないです。
理解できなくて当然だと思うようになったからです。
私自身すら、ひとり歩きする公の私を理解できないんですから。
▶︎幽体離脱してみたらどうだろうか
よく、人間は、自分は完璧じゃないのに、人には完璧を求める、みたいなこと言うじゃないですか。
一年ほど前の私もそうでした。
自分が言っていることやっていることは正しくて、どうして周りはそんなことも分からないのか...みたいに思っていましたけれど、いまはそこからももう脱出しましたね。
自分が完璧だなんてこれっぽっちも思わないです。
あー自分はなんて完璧からはかけ離れているんでしょーか!
そういう意味ではちょっとは成長したんじゃないか?ってそう思ってます(笑)
自分は完璧だと思い込んでいた私から、「うわあ!なんて未完全な私なんだろう」とちょっとショック受けるくらいです。
人と関わる時に、幽体離脱している感じに近いと思います。
私が誰かと話しているのをまたその後ろで私がみているような感じです。
すみません。怖いこと言っちゃって。
▶︎欠点を共有すること
こういうと、自己肯定感が低いと思われそうです。自分のことが嫌いって言っているように聞こえます。
そうじゃないんです。
ただ、自分が、完全ではないと気づいただけなんです。
完璧だと思っていた以前の私が完全だったわけじゃなくて、ただ気づいていなかっただけです。
で、そんなことに気づいてから、人が完璧じゃないことを、笑って許せるようになってきたのです。これは新たな発見でした。
今までイラッとしてたこと、
まあ今もイラッとはしますけど、「まったくしょうがないなあ...」って付け加えちゃう感じに変わってきたんです。
この人にとっての欠点はここなんだなあと、
私に欠点があるのと照らし合わせて、
「それも一種の性格よねえ。」と、
お互いにお互いの欠点を認識して、共有するところまで行けるようになったんですね。
▶︎失敗を繰り返そう
だから、もっともっと自分の完璧じゃないところをいっぱい知りたいと思うようになりました。
自分の欠点、完璧から遠いことを知れば知るほど、他人の欠点を包み込めるし面白がったりもできるかもしれない。
私は、普段はこんな強気なんですけれど、悲しいことがあるとへなっちゃいます。
そのときは人に迷惑をかけていると、知っています。
だから強気のときは、へなった時の自分をできるだけ思い出して、「そんな強気なこと言っちゃって...」って自分を笑ったりしてます。
▶︎下でいる経験
いつまでも、おばさんになっても、週に一回でもいいから、自分が一番下の立場としてかかわることができるコミュニティを持っているといいなと思います。
新しい挑戦をどんどんして、自分ができないことをいっぱい知りたいと思います。
そうやっていつまでも人生で失敗をくりかえして、その都度自分の器を眺めていれば、
完璧からは程遠いひとりの人間でできあがっている未完全なこの世界を愛することができるようになるんじゃないかなと思います。
私はそうやっておばあちゃんになって、未完全なままにこの命がおわる日を迎えたいと思うのです。