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宇佐美貴史の話をしよう

ガンバ大阪は明日、天皇杯の決勝を迎える。

相手はヴィッセル神戸。
現在、Jリーグ1位につけており連覇しそうな勢いだ。

今、最もJリーグで強いチームと言っても過言ではないだろう。

かたや、ガンバ大阪は9年ぶりのタイトルがかかった試合となる。

語ろうと思えばたくさんあるが、今のガンバでまず、話さないといけないのは、青黒の7番を背負い、キャプテンマークをつけてチームを引っ張る宇佐美貴史だ。

僕は小学生の頃、宇佐美貴史を知った。
とにかくサッカーが上手いという印象だった。
あとやんちゃそう。笑(ママチャリに傘さして漕いでる姿が印象的)

彼の凄すぎる経歴は誰もが知ると思うし語りだすと、とんでもない長文になるので、ここでは割愛させていただく。

宇佐美選手は2年前川崎フロンターレからオファーがあった。

当時のガンバは毎年のように降格争いをしていたし、タイトルは取れない状況で、決して強いとは言えなかった。

正直、宇佐美選手のキャリアを考えると行ったほうがいいかもしれないとも思ってしまった自分がいた。

当時の川崎フロンターレは圧倒的な強さを誇っていてリーグ2連覇しており、完成されたチームだった。

W杯イヤーということもあり、川崎に行って、バンバン活躍したほうが日本代表入りもあるんじゃないかとも思った。

でも、彼は残留してくれた。
「川崎という完成されたチームに自分が乗っかるより、ガンバを川崎のような強いチームにしていきたい」と言って残ってくれた。

3歳からガンバファンと公言する宇佐美選手がこんな泥船状態のチームに残ってくれるなんて、と感動し一生ついていくと心に決めた。

その年、チームは新しい監督、戦術を取り入れ、新しいガンバを創ろうと試みていた。

そんな矢先、開幕3節目で、彼はアキレス腱を切った。
苦しくも川崎フロンターレ戦だった。

そこから戦線離脱を余儀なくされ、チームの核を失ったガンバはその年も降格争いを演じた。

残り4節で宇佐美は復帰。

そこから、負けなしでシーズンを終えて、ギリギリJ1の残留を決めた。

翌年、かつて遠藤保仁が背負った、「7番」を自ら志願し背負うこととなった。

ポヤトス新監督にキャプテンに任命される。
かつてのやんちゃ小僧の姿はそこにはなく、頼れる大黒柱となっていた。

負けたら、自分が矢面に立つと言い切り、チームが波に乗れず、5連敗したときはサポーターと直接会話し、
コンディションを落とし、キャプテンながらスタメンから外れてもベンチの選手に声をかけ盛り上げる、そんな姿を見ているだけで目頭が熱くなった。

ただ、アキレス腱を切ったことで筋肉が戻りづらいと本人も言っていて、かつての輝きは失いかけていた。

そして、昨年も下位に沈む。

ファンの間では宇佐美不要論や、キャプテン交代するべき、等議論が飛び交っていた。

そんな中、今シーズンもキャプテンを背負う。

遠藤保仁もコーチとしてガンバに復帰。

開幕戦で激うまフリーキックを決めてから、宇佐美の調子に呼応するようにガンバが息を吹き返していく。

ゴール前でのセンスあアイディアはもちろんのこと、今年の宇佐美は守備で体を張るシーンが目立つ。

前線からゴール前までスプリントして、スライディングをして、観客席を煽る。
スタジアムの熱気がぐんと上がる。
ボールを持つとワクワクさせてくれる。

あと、今年は笑顔も増えたと思う。
味方とワンタッチパスなどの連携でゴール前に迫り、惜しいシーンなどがあると、ニヤッと笑っている姿が目立つ。

その姿はサッカー小僧そのものだ。

こんなに見ていて楽しい選手はいない。
ガンバは今シーズンリーグ戦は現在3位。
天皇杯は決勝までコマを進めた。

ガンバ9年ぶりのタイトル、そし10個目のタイトルを宇佐美が7番としてキャプテンマークを背負っているうちに是が非でもとってほしい。

宇佐美貴史、才能を解き放て!!

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