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ピロリ
2019年12月25日 22:14
あれから4ヶ月。身を斬るような風と共に、街の雪はどこかへ消えた。空は青く澄み渡り、春の陽気が身体を包む。日用品の買い出しを済ませ、午後からの約束に間に合うように足早に道を歩いていた。そこで、ふと目に止まった一件の店。正確には、店の中の一枚の絵。あの絵だ。あの雪の日、フリーマーケットで見かけた二本の手。あの絵は売らないって言ってた。てことは。・・・開いたドアのベルが、カランコロ
2019年12月25日 00:20
この記事はnoハン会2nd小冊子企画に寄稿したものです。ふーっと息を吹きかけ、手をこすり合わせる。しばらく歩いていると、はらはらと雪が降ってきた。今年は例年より少し早い降雪。折りたたんでいた傘をさし、コートのボタンをキュッと閉める。バーか何かの曲がりくねったストローのようなネオンにはまだ明りはなく、CLOSEDの看板が傾いている。店の前の交差点で、赤いライトを無心で見つめる。そんな、