千賀くんのダンスが好きだ!って話
2022年1月から4月にかけて開催された、キスマイのアリーナツアー「Kis-My-Ftに逢える de Show 2022」。約3年ぶりとなる有観客ツアー、Kis-My-Ft2の7人は様々な曲や演出でファンを魅了した。
このツアーの全てが本当に最高だったのだが、その中でも特に、One Kiss→NAKED→Girl is mine→#1 Girlの千賀くんのダンスについてどうしても後世に残したく、その一心で筆をとった(PCを開いた)。
この記事では千賀くんのこの曲のここが好きだったんだよ!!ということを淡々と書いていく。
One Kiss
眉を顰めるような、どこか憂いを帯びた表情で踊るFearから一転、One Kissのイントロが流れると共に、千賀くんの表情がパッと変わり明るくなる。その表情からは、「千賀くんこの曲が好きなんだろうなぁ」と思わされる。
全体的に振り付けは音楽の楽器のリズムに合わせるように音ハメされており、例えば「プィン」という楽器の音に合わせて両腕をあげるなど細かい仕掛けが楽しい。玉森くんのパートが終わったあと、スタスタとはけていく。サビ前のビルドアップに合わせてポップアップでスーッと現れたかと思えば、大きくステップを踏んで、軽々と浮いているように踊るのだ。今回のツアーで驚いたポイントの一つとして、この軽いステップがある。千賀くんといえば重心が低く重いダンスの印象だが、ここと#1 Girl(後述)ではかなり軽いステップを見せていた。横を向けた顔と反対側に優しく手で空気を押すようにしたあとに、前を向いて足を揃える。軽やか。かと思えば、間奏の手を大きく頭の上で回す振りは大きく膝を曲げて重心を落としていて、なんだか雄々しいのである。一列になる振りの時に、一人だけ多めにジャンプして少しイキっているところもかわいい。大サビ前、スナップ?をしながら下手に向かっている時の、少し上げられた横顔に浮かぶ優しい微笑み。最後に小指を立て、”約束”の手をする。この時のモニターがガチャなのだが、どこかの公演で抜かれた顔が本当にかっこよかった…。
NAKED
One Kissが終わり、暗転した瞬間胸が高鳴る。NAKEDのイントロが聞こえると問答無用でぶち上がってしまうのだ。私は今回のコンサートツアー、NAKEDの千賀くんを見るために通っていたと言っても過言ではない。NAKED一曲見ればお釣りがくるレベルで、この曲のパフォーマンスに心酔していた。
One Kissは歌詞からも分かる通り、海辺がのいわゆる”チル”なイメージだとすると、NAKEDは対照的に大都会の中で生きるガムシャラで強いイメージだ。そのイメージに合わすように、軽やかなOne Kissからは一転ダンスも、一気に大人の力強さが溢れたものになる。One Kissの千賀くんが波に運ばれる貝殻なら、NAKEDの千賀くんはコンクリートぐらいの重さと破壊力がある。
この頃にはもう汗でビショビショになっている千賀くんは、恍惚とした表情を浮かべNAKEDを踊る。メンステでのパフォーマンスが続いていた中、花道や通路で踊られるこの曲では、千賀くんは他のメンバーよりも一歩踏み込んで、誰よりも客席に近い位置で、力強い動きを繰り出す。歌割の時にカメラをここぞとばかりに射抜く以外は、ずっと曲に、パフォーマンスに、雰囲気に酔っているかのような表情を浮かべて客席を見ているのである。とてつもない良さがある。とろりとした表情が続くかと思いきや、次の瞬間にはカッと雄々しい表情になったりして、本当に一瞬たりとも目が離せないのである。
「Naked Naked」の動きの時、頭の上に上げられた手は、指先まで意識が通っている。ステップ一つとっても、誰よりも膝を曲げ、体を下げている。サビの手を回す振りつけや、重力に従って振られてまるでヘドバンのようになっている頭、くしゃっと掴まれた髪。そして「rip my demon in my head」で高く上げられた膝から力強く踏み込まれたステップは、さながら前蹴りのようで、あまりの雄々しさに息ができなくなる。前かがみになりながら、オラオラと歌う。表情も先ほどまでとは打って変わり、眉に皺を寄せクッとする顔をみせる。かと思えば、ふっと表情から力を抜いて、唇を拭って伏せ目がちに見下げながら、大人の余裕を見せてくるのである。
横花に移動後の2サビ前の「擦り切れてさ意識朦朧」の細かい音ハメは見ていて気持ちがいい。今からサビだぞ、という顔をして、客席を見ながらバッチバチに音をはめる。そこからのサビでも、疲れは一切見せない。「distorted」で突き出される肘は完全に体から離れているにも関わらず、「ステージ」と歌う頃にはすでに腕は綺麗に真上まで上げられている。こんなにスムーズに動いているにも関わらず、キメがあるのでとても力強く見える。
Girl is mine
もうNAKEDでお腹いっぱい…一息つきたい…と思ってもそうはいかない。きっとキスマイも体力の限界だと思うのだが、ここで止めを刺してくるのがこのGirl is mineである。そんなことを全く感じさせないような勢いと熱量でこの曲は始まる。
上に引用で紹介しているが、ROTで語られたように、この曲は今回新たに千賀くんによって振り付けをされている。しかも、テーマは「キュンとさせられるようなダンス」なのである。こう聞くと、キュート系の振りつけ?などと思ってしまうが、そんなことは全くない。この曲のパフォーマンスは、スキルとテクニックを山盛り詰め合わせ、定石に新鮮さを流しこんで、結果溢れさせたぐらい、とにかくモリモリなのである(レーザーの事も忘れてはいけない)。
まず特筆すべきはスピード感だ。NAKEDと同様にこの曲にも力強さはあるが、NAKEDのゆったりとした重厚感とは反対に、Girl is mineは俊敏でいて、なお力強いのである。このバランスが今回の振り付けの妙である。細かいステップを中心に、上半身は小さく動かしながら軽やかに移動していったかと思うと、次の瞬間には全身を使って、まるで威嚇のように大きく体を広げる。
千賀くんに関して言えば、この曲では移動距離がすごい。誰よりも曲中の立ち位置で長い移動をしている。間奏では前後に立ち位置を交代する部分があるのだが、1列目に出てきたかと思えば次の瞬間にはスーッと下がっていく。もちろん振りに合わせて移動しているので、全員歩数は揃えている。だからこそ、一歩一歩が大きい。そうすれば必然的に頭の高さが変わったり、移動に集中してしまいそうなのだが、千賀くんは本当にスーッと、まるでエスカレーターに乗っているかのように自然に下がっていくのである。自分が最年少だから、自分が振りつけているからと言わんばかりに、恐らく一番難しい移動を担っているのである。
また、Girl is mineはタイトルの通り、女の子の所有権を主張する?歌であるため、奪い合いのような歌詞がある。千賀くんはこの歌詞をしっかりと汲んで、表情や動きでそれを示す。途中で腰を落として手をあわせ、離す振りでは、"引きちぎっている"という表現が似合うぐらい力強く踊る。この時の目は一点を見つめていて、その女の子への重い愛情を示しているかのようなのだ。
レーザーを使った間奏が終わると、ラストサビではセンステの外側に向かって全員で、旧バージョンの振り付けを行う。ここでも、千賀くんは力強くスピーディーに飛び出し、そしてステージの端ギリギリに立つ。「Girl is mine mine mine」と両手を少しずつ下げていきながら、一帯の青ペンライトをネットリとした目で見つめる。あれは一人ずつ千賀担を目で殺しているのである。今回幸運なことに大阪公演でそのブロックには行ったのだが、まるで「目をそらしたら許さない」とでも言わんばかりの目力で、ねっとりと見下げてくる。まさに曲名の通り、ファンの一人一人を「俺のものだ」と叫んで虜にさせようとしているようなパフォーマンスなのである。
#1 Girl
Girl is mineが終わった途端、会場が明るくなりセンターステージが上がり、回転する。この曲は一部がファンサタイムとして使われており、一部については振りつけがない。それでも千賀くんは踊り続ける。イントロでは音楽に合わせてマイクを通して「フゥ」などと言いながら、頭をフリフリして体の力を抜いたように軽く、音楽に合わせて緩やかに揺れるのである。#1 Girlの千賀くんは、例えるならばたんぽぽの綿毛だろうか。軽くてふわふわしている。「ほほえみに」でしなやかな手が頬のラインをそっとなぞる。軽やかなステップとともに、柔らかく手を体に沿わす。夢心地で、コンサートという世界に陶酔しているかのようなうっとりとした表情を浮かべている。かと思えば、「Oh baby you're mine (Oh baby you're mine)」の時には、手を頭の後ろに回し後頭部の髪の毛をくしゃっと握りながら、手を前に持ってくる。腰振り、といったら違うのだが、緩やかに体を揺らす時に腰も揺らしている。この時の口を少し開いた伏せ目がちな表情がとっても色気があって、この曲をファンサ曲で片付けずちゃんと踊っているところが、とても「千賀くん」という感じがあって愛しいのだ。
なけなしの語彙力を総動員して書いてきたが、全く伝わっている気がしないのでとても悔しい。一周回ってとても気持ち悪くなった気がする。私が言いたいのはとにかく千賀くんのダンスは最高!!ということなので、早く円盤化してほしいし、絶対にマルチアングルをつけて欲しい。MENTさんお願いします。
そして、上記でとんでもないパッションで書いてきたNAKEDがなんとYoutubeに載っていますので、ぜひみなさん見てください。