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中小企業が、人材採用面で大企業と勝負するために


1.中小企業が、待遇面で大企業に勝つのは、なかなか難しい。

中小企業が、給与、賞与、休日、福利厚生などの待遇面で大企業と勝負し、条件面で上回ることは、なかなか難しいのではないか、と言われています。

経営体力の弱い中小企業が、待遇面で、経営体力のある大企業に劣ってしまうのは、ある程度やむを得ず、結果、待遇の良い大企業に求職者の人気が集まることも当然、と言えるでしょう。

また、最近の若者には、「ブラック企業」では働きたくないという意識、ワークライフバランス(仕事とプライベートのバランス)を重要視する傾向が、特に強いようです。

これからの時代、中小企業が良い人材を集めるためには、待遇面を改善し、働きやすい魅力のある企業になることが、必須事項となっています。


2.小さい会社と大きい会社で、どちらが求職者に人気があるか?


少し前の資料になりますが、以下は、中小企業庁が発行している、「2019年版中小企業白書」からのデータです。

就業者数299人以下の企業と、従業者300人以上の企業の、求人数、就業希望者数、求人倍率を比べたグラフになっています。


簡単に言うと、

「小さい会社と大きい会社で、どちらが求職者に人気があるか?」

ということを表したグラフになります。

2019年版中小企業白書


2019年版中小企業白書


黒の折れ線グラフが、求職者(求人に応募する人)から見た求人倍率を示しています。

その求人倍率を、比較すると、

【求人倍率】
○ 従業者数299人以下の企業 ・・・ 9.9倍
○ 従業者数300人以上の企業 ・・・ 0.9倍

となっています。

求職者(応募者)1人につき、従業者299人以下の企業からの求人は約10社あるのに対して、従業者300人以上の企業からの求人は約1社。

つまり、大きな会社については、就職希望者が多く、ほぼ「求職者数=求人数」に近い状態になっているのに対して、小規模な企業では、就職希望者が少なく、応募者に選択権がある、相当な「売り手市場」の状態になっている、ということを表しています。

このような状況では、小さな会社は、求人に応募されることも、なかなか難しい状況になっていることがわかるかと思います。

とはいえ、中小企業も人材を集め、企業経営を継続していかなければいけません。


3.中小企業が、人材採用面で大企業と勝負するためには?

では、このような大企業優位の状況の中、中小企業が、どうやって優秀な人材を集めていくか、の方法についてですが、2つの方法を考えてみました。

① 「金銭」だけではない「総合的なバランス」を重視した人事施策を取り、従業員満足度を高める。

② 「個」を尊重する働き方で、個人の自己実現欲求を高めやすい環境を作る。

基本的なアプローチとしては、金銭以外の面でどれほど求職者を惹きつけられるか、がポイントになってくるのではないかと考えています。

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