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美容師から学んだ全力自己肯定の仕方
私は美容室が嫌いです。
理由は二つ。
1.自分の髪がきらいだから
2.美容師さんと話すのが苦手だから
私は小さいときから自分の癖毛と人より若干多い毛量に悩まされてきた。高校生に入ってからつい最近まで定期的に縮毛矯正をかけ、なんとかだましだましやってきた。
美容室へ行けば必ずこう言われる。
”髪の毛の量多いからすいたほうがいいですよ。”
”けっこうくせありますね。”
あのね、
知ってる!!!!!!!
そして、私が美容室へ行くのをためらう最も大きな理由は美容師さんとのおしゃべり。
私は美容室ではいっつも雑誌かじり虫。
目の前に置かれた雑誌を隅から隅まで読み、最後のページまで言ったらまた最初から読んでみたりもする。話かけるなオーラむんむんなのである。周りのお客さんは楽しげに美容師さんとたわいもない話をして笑っている。それを横目に私は少し罪悪感なのか劣等感なのかよくわからない感覚を抱く。
この感覚が嫌いで、美容室に行くのは年に一度、多くて半年に一度になっていた。美容室に行ってそのことを伝えると、”ちゃんと2ヶ月に1度は行かないとダメですよ”と言われるので、それにイラッとして美容室を変える。行きつけの美容室が出来たことはない。
しかし、30代になってからなぜだか縮毛矯正がかかりにくくなり、かけてもすぐに癖が出てきてしまうようになった。体力や肌の変化は30代になった後もさほど感じられず、30代余裕〜と思っていたのにまさか髪に年齢が出てくるとは。。
そこで、1年または半年に1回かけていた縮毛矯正をやめて、2ヶ月に1回トリートメントをすることを自分と約束した。美容室も固定して、1つの美容室に通うことにした。
が、気づけば前回のトリートメントからすでに4ヶ月がたっていた。私の髪の毛のうねりは日に日に強くなり、私の気持ちもそれに比例して日に日にうねりくるっていった。やっぱり髪の毛って大事ね。
ということで、前回行ったところと同じ美容室にトリートメントをしに行ったわけだが、担当者は前回と別の人だった。聞かれた質問にはしっかり答え、自分の髪の毛に対する悩みや要望などはしっかり伝え、そのあとは”話しかけるなよ”と目でうったえておいた。
トリートメントの施術が終わりかけたころ、その担当者指名で予約が入っていたらしく、途中で担当が変わった。
がたいの大きい、ブラザートムみたいな人。
(ブラザートムってわかりますか?)
”話かけないでね”のマントに身を包み、私は雑誌かじり虫と化す。
がしかし、ブラザートムは私の大事なマントをはぎとるかのように話しかけてきた!!
トリートメントの効果、ケアの仕方、施術の仕上げについて
話す話す話す
”髪乾かすの時間かかりますね”
ドライヤーで髪を乾かしながらそう言われ
はいはい、毛量多くてすみませんね〜と思いながら
”髪が多いからですね”と私が答えると
”それ、すごくいいことですよ!!”
と言われた。
”今の時代、髪を足す人がたくさんいるんですよ。300本とか500本とかね。でも髪が多かったら、少なくすればいいだけですからね。hahaha〜”
それを聞いて、私はもうマントを取り返すのはやめた。
毛量が多いことは長年自分のコンプレックスで、いいことだと思ったことは生まれて1度もなかった。美容室に行けばいつも”髪の毛乾かすの大変ですよね(御愁傷様)”と言われ、毛量が少なくてサラサラヘアーの女の子を見ては、世の中フェアじゃないわね、と思っていた。
でも、実は私がコンプレックスだと思っていたことが、誰かにとってはうらやましいことで、私がうらやましいと思っていたことは誰かにとってはコンプレックスだったかもしれないのだ。
そして、ものごとをポジティブにとらえるかネガティブにとらえるかは自分次第。
表が裏で、裏が表。
自分の髪の毛を全力肯定してくれる人に初めて出会い、感激した。
また2ヶ月後トリートメントに行くのが楽しみだ。