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夫がある日、立てなくなった⑨地獄のハネムーン

2019年12月末

オットは、皮膚移植を無事終え、約1か月後退院。
実はこんなことになる前、年末年始にハネムーンに行こう!
ともともと計画中で、本当はアメリカに1週間行く予定にしていた。

オットは憧れだったNBAを生観戦し、
わたしは映画・LALALANDのロケ地巡りをする。サイコーやん!
と妄想しまくっていたが、結局妄想に終わった。

もちろんこんな体の状態では行けるわけもなく。
オットがすっころんだ時点でもうあきらめていた。

しかし、「年末年始に何が何でもハネムーンに行く!!」と譲らないオット。わたし並に頑固で、一度決めると譲らない。

さすがにアメリカは無理だが、国内なら!ということで
沖縄&東北/北海道 の日本の端っこぶっ飛びツアーを企画することになった。

正直、この足の状態じゃ行けないでしょ、と思ってはいたものの
オットはこの旅行のために死に物狂いでリハビリをし
なんとか奇跡的に旅行にこぎつけた。
念のため主治医にも確認したが、
「免疫抑制剤を処方しているから、人より風邪をひきやすい。
空港や人混みでは絶対マスクをすること。手洗い・うがいをマメにすること!」と約束の上で許可をもらうことができた。
ただ、かなり面倒くさがりのオットは、「ま。大丈夫っしょ。」とマスクをせず、冷房もがんがんにした部屋でパンツ1枚で寝ていた。
この時のこの行動を、とても悔やむとも知らずに…。

足の移植部分から変な汁が出ていたため、
ガーゼを適宜交換しながら、というなかなかトリッキーな旅行だったが、
初めての石垣島での~~んびり過ごし、沖縄では最高のひと時をすごした!


しかし!!!!!!
だんだん雲行きが怪しくなってくる。
沖縄⇒仙台へと移動の日、顔色が悪くなり始める。
そろそろ疲れが出てきたか。
そりゃ約1か月、ベッド上で安静にしてたもんな。

余談だが、わたしは身長150センチとかなり小柄で、
オットは175くらいあり、なにより横にデカいため
この凸凹加減はなかなかに目立つ。
そのうえ、旅行の大量の荷物をほぼ私が背負っているので
はたから見たら「かよわそうな嫁に大量の荷物を押し付ける極悪な夫」に
見えていたこと間違いないだろう。

歩く度に息切れをして、相変わらずマスクもほとんどしていない。
嫌な予感。

なんとかたどり着いた仙台駅では
「好きなところ行ってきていいよ。俺はベンチ座ってるから」

と最終的にすさまじい放置プレイにあう羽目になった。

なにがハネムーンじゃい。
と思いながらも

しんどそうなオットに、そんなひどい言葉をぶつけるほど落ちぶれてるわけじゃないので、初めて来た仙台駅を端から端まで歩く。

自分で選んだ結婚だけれど、この時ばかりはやり場のない気持ちで溢れた。


なんでわたしがくそ重い荷物全部持って歩かんといかんのや。
ほんとは、アメリカに行きたかった。
もうこんな長い休みもらえることないのに。
こんなはずじゃなかった。

そう思いながらも、心の片隅ではオットのことが気になるので、
社畜のマストアイテムでもあるレッドブルを購入し、

「これ、飲んでみて。元気でるやで。」と半ば無理やりにオットに飲ませながら自分を納得させた。(とんだ社畜の流れ弾を食らうオット。笑)

その後、少し生気を取り戻したオットと、岩手⇒青森と移動をし
青森のホテルで一泊したのだが、
なんとその夜からオットが完全に体調を崩し始めた。。。orz
完全に体が熱く、咳が出始める。
やべーーーー汗

実は、オットの実家は北海道なので、なんとか実家までたどり着き
すぐさま熱をはかると、39℃…!!!

そのまますぐ病院へ行くと、インフルエンザだと診断されたorz

オーマイガー。
残り3日のわてのハネムーンはオットの看病と、義実家の家の掃除で終わった。この時の地獄を、未だに少し、根に持っている。


振り返ってみてもなかなか散々なハネムーンである。

オットは、多少痛い目に合わないと、学習しない。
そのことを踏まえて、多少の痛い目は目をつぶることにしていた。
が、さすがにこの一件で、嫁の言うことは聞くもんだ、と実感したらしく
これをきっかけに、オットはかなりわたしの言うことを素直に聞くようになった。

省いているが、
・坂道だった
・入口がとんでもない段差だった
など、このハネムーンで入れなかったお店や観光地もいっぱいある。

また元気になって、同じ行程で絶対リベンジするんや!!!

とオットは躍起になっているので、
その有言実行を首を長くして待っている。

サポートありがとうございます。 大好きなオットのために、使わせていただきます🙏