小受論文:慶應義塾幼稚舎は7倍台へ、私立小の志願倍率は大幅低下する【15年分の定量・定性分析、50年データで考察】&歴史的背景
今後も高倍率は続くのか?
小学校受験で最も難易度が高いと言われてきた慶應義塾幼稚舎。
慶應義塾横浜初等部と並び、大学までの一貫教育への道が6歳で確実なものにできるがゆえ、根強い人気があります。
1,500人を超える応募者に対して合格者は144名。
男子96名、女子48名、合計144名です。
慶應幼稚舎は少子化の中でも例年10倍以上の志願倍率があります。(※過去15年男女合計の志願倍率統計より)
直近で公表されている3年分の数値を見ると、平均で
・男子 10.0倍
・女子 13.3倍
と読み取れます。
多少の上下は有りながら10〜13倍程度で推移していましたが、数々のデータから分析した結果、今後大幅に低下する事がほぼ確実という結論に至りました。
予想では、2023年に生まれたこどもが入学する2030年頃には、男子の実質志願倍率は最低で7.1倍になります。
女子については下落率は男子よりも大きい結果となりました。ただ女子については、定員が男子の半分であることから熾烈な争いとなり「実質倍率」は非常に高いです。
幼稚舎の歴史からして現在のK・E・I・Oの4クラスが、かつてのK・E・Oの3クラスに減る可能性も!?
それなりの量のデータを用いて多角的に分析したため、蓋然性の高い倍率予測になっていると思います。
倍率の計算方程式や、表面倍率に見えない実質倍率についても明らかにします。
完全フリーの倍率と男女別の受験戦略についても触れます。
マクロ視点の情報は50年、最新の予測視点では15年分のデータをメインで用いながら、根拠と見通しについてお伝えします。
データを集める過程で明らかになった幼稚舎の歴史やお受験ブームの歴史的背景にも少し触れます。
筑波大学附属小学校や東京農業大学稲花小学校の志願倍率とも比較すると、幼稚舎だけではなく、小学校受験全体の状況も見えてきました。
小学校受験学会があれば学会発表できるくらい時間をかけて調査・分析した!と思っていましたが、相当量の分析から導いた結論はいたってシンプルなものでした。
幼稚舎の詳細分析から見えてきたのは、単なる一つの学校の将来予測ではなく、日本の未来の姿です。
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