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超多忙な弁護士が教える 時間を増やす思考法|谷原誠

「いい努力」で、仕事の生産性を上げるためには自分の仕事を自分でコントロールするという意識が大事だと学んだ。

自分で仕事をコントロールできるということは、自分の時間をコントロールできることと同じ意味であるらしい。
そこで時間の使い方に特化した「時間を増やす思考法」を読んだ。

本書は弁護士、作家、経営者などを同時並行で行う超多忙な著者、谷原誠さんが、自らの経験で得られた時間の使い方を解説している。

特に面白かったのがアーノルド・シュワルツェネッガー氏の目標を達成する方法である。著者の谷原さんも筋肉作りに造詣がある方のようで、生き生きと書いていたのでとても印象に残った。

シュワルツェネッガーはボディービルダーであり、俳優であり、政治家であり、きっと世界中の人が一度は名前を聞いたことのある有名人である。
(恥ずかしながら私はなかやまきんに君のネタとしてしか知らなかった……。)
シュワルツェネッガーはオーストリアで生まれ、ボディービルダーを目指して体を鍛えていた。
オーストリアはボディービルダーがさかんではなかったので、彼の周囲の人は皆本拠地アメリカにいないのに成れるわけなかろう、と批判した。しかし彼はその提言を全く受け付けず、英語を喋ることもままならない状態で単身アメリカに渡り、トレーニングを続けボディービルダーの大会で優勝した。その後前人未到の7回優勝を果たし、彼は俳優への転身を次なる目標とした。
オーストリア訛りの英語を話す彼に、周囲はそんなことでは俳優になるのはとても無理だと批判したが、またもやそのような人とは距離を置いて発音トレーニングを続け、とうとうハリウッドで映画に出演した。
俳優としても地位を確立した彼は知事になることにした。案の定周りはやんやと否定するが、彼はそのような人には耳をかさず支援してくれる人の力を借りて州知事に就任した。

シュワルツェネッガーのすごいところは、自分に否定的な人とはそそくさと関係を断つところである。
否定する人を切る、とだけ聞くと横暴で自己中心的な人間のように見えるが、この思い切りの良さが生産性の高い時間の使い方として大事だと本書は述べている。
芯のブレない目標設定があればこそこのような時間の使い方ができるのだろう。独自性がしっかりしていてとてもうらやましい。
毎日素っ頓狂な研究手法を提案して叱咤されている私の生活とは対照的である。

無理せずに無駄を省く方法で自分の時間を増やしていく方法を解説した本書は、ビジネスマンのみならず、やることありすぎて何も終わらない!と嘆く全ての人に参考になる。


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ぴぺどの読書記録
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