智慧と戦争の女神ミネルヴァーと梟が、霧の中の敵をどう攻略したのか?
私のオフィスには色々な「絵」をかけているのですが、
大好き絵を1枚紹介します。上記です。
それは、うちの患者さんたちへ勇気を与えてくださる絵。
絵の名前は、
レンブラント・ファン・レインが描いた1664年の絵。
Pallas Athena or, Armoured Figure
(パラス・アテナまたは鎧を着た人物)
医学や智慧を司るローマ神話の女神「ミネルヴァー」です。
戦争の神とか、芸術の神であり、必ずフクロウがこの女神の絵には
描かれています。
フクロウは、”智慧のシンボル”です。
絵のtitleでは「アテナ」とギリシャ語表記になっています。
■なぜ?これがうちの患者さんたちへ勇気をあえてくれるのか?というと
今の時代を表しています。それは不妊治療(体外)やシゴトの働き方。
先行きが不透明で、将来の予測が困難な時代です。確かなものが何もない。
正解がない時代。商売をされている方ならばVUCA(ブーカ)の時代というフレーズが昔はやりましたね。もともとは、軍事用語(1990年代後半)でした。
霧の中から・・敵がやってくる感じでしょうか?予測不能。
第二次世界大戦時のナチスも、ユダヤ人を連れ去る時も・・「夜にやって来て霧のように消えていきました。」
これは怖い話ではなくて、先が見えない不安の中に生きる人たち。
体外受精の患者さんはもちろん、
私達にとって、困難の中にセットで「抜け出る道」も神は
用意をしてくれたことを意味してます。
これは怖い話ではなくて、先が見えない不安の中に生きる体外受精の患者さんはもちろん、
私達全員にとって、困難の中にセットで「抜け出る道」も
神は用意をしてくれたことを意味いることを私は信じます。
私の大好きな聖句を書きます。
だから、一見もうお手上げという状況に中にこそ、「抜け出る道」をあるものをつかって探せ!と
私は言っているのはないか?と思います。
だから、歴史をさらに遡ってローマ神話の
戦争の神、智慧の神である「ミネルヴァー」大好きなのです。
戦争の神といっても、「マルス」の戦い方とは全く違う戦い方を
彼女はします。
マルスのような剛腕!武力派ではなく、智慧で戦を拾ってゆくイメージなのがミネルバァー。
そもそも霧の中で、マルスのような戦い方では絶対に勝てないと思います。
ミネルヴァーのもう一つの絵を紹介します。
"Pallas Athene (パラス・アテネ)" by グスタフ·クリムト
上の派手なゴールドの胸当てをみてください。怪物の「メドゥーサ」です。
戦いの神ミネルバァーが、自身の戦いで敵の首を落とした相手は・・
自分をみた者を恐怖で石のように硬直させてしまう怪物の「メドゥーサ」
その首を防具の盾というか胸当てのように埋め込んだのが、
この智慧の戦の女神「ミネルヴァー」
クリムトの描く絵の胸当てには、戦利品の「メドゥーサ」の首が描かれてるわけです。
つまり 霧のように見えない時代、見えない相手がくるという
「メドゥーサ」という恐怖と戦う智慧はどこから来るのか?が大事です。
質問をしていいですか
勇気や根性、戦略(硬直した・時代に的外れな戦略)では全く勝てないから
◯◯が必要であり、それはアテナの手のひらや肩にのっている「フクロウ」が情報をもってくるのです。
Q: この先の見えない時代で唯一勝てる道具である◯◯とは
なんでしょうか??
A:答は知識の前駆体となる”知覚力です”そして その知識と知識を
組み合わせるクリエイティブな「智慧」です。
手帳や聖書の余白にも書いているくらいです。
(※ 私はカトリック・クリスチャンです)
この太字の言葉が大好きなのです。
ヘーゲルの原文では
直訳をすると
「ミネルバのフクロウは夕暮れになって初めて飛び始めます」
となるのでしょうか。
これが訳者の好みによって本当に都合よく色々な解釈をされます。
原文が乗っている「法の哲学」で出てくるフレーズの前後の文脈を読んでました。
じゃあ、それはどこに書いてあるのか?
著書『法の哲学』の序文に登場する。
「梟が夕暮れ後に活動を開始するように、知恵の化身であるミネルヴァの梟は、一つの出来事や歴史が混迷の暗黒に至ったときに、人間に真実を教えるために飛び立つのである」
ミネルヴァーとは誰か?→、ゼウスの娘であるアテナのことです。
ギリシャのポリス(都市国家)である
アテナと名前になった戦いと智慧の
女神。兜と盾でいつも武装している。
フクロウとは、誰か?→ 学者や医者のことと言われているが・・
本当の意味はその根源にあるもの。
(前述済み)
混迷の暗黒とはなにか?→当時は戦争と、広場でのポジション取り
論客バトルであけくれていた時代であり
歴史が混迷極まる時期でした。
もう・・「夕暮れ」のような終わった感R
ヘーゲルと言えばなにか?→(ヘーゲル)弁証法という
論説バトルの勝利の方程式。
[中身]対立する2つの問題の矛盾をより高い次元で
統合・統一して
組み合わせて新たな結論を導き出す方法
討論バトルタイムの軸は、否定の否定」
という屁理屈のような
足の取り合いでした。
これはギリシャの庶民にとっては、
面白い余興だったかもしれない。
広場での論客ショータイムだったから。
ヘーゲルの時代背景は? → フランス革命がおこりその前後の時代
それが正しかったと”変革した理由”を
丁寧にプレゼンする必要があった。
歴史の進歩史観にいたるものが求められた。
■本題です。
やっと・・不妊治療のお話になります。
お話しの事前知識がながくなりました。元に戻しましょう。
フクロウの◯◯の答は・・
答は知識の前駆体となる”知覚力です”そして その知識と知識を
組み合わせるクリエイティブな「智慧」です。
知識と知識をどう組み合わせてクリエイティブなIDEAを生み出すかの・・
知覚だと思います。
知識の始まりは知覚であるとダビンチも言っていました。
その先がクリエイティブの世界ですね。
知識を単品でもっている人なんて、世の中に腐る程いる。
じゃあ
知識がある学者や医者が、本当に自分が大切にする人をHAPPYにできるか?というのはまた違う。
知識がないと智慧も出てこない。知識だけでは不十分なのである。
今のこの時代は。
霧がかかった、今の時代とこれからの時代は、
ミネルヴァーのように、フクロウを夕暮れに放ち、智慧や有効な情報のみを効率よく敵からあつめてくる必要があると思います。
Q:なぜ?フクロウは夕暮れにならないと飛ばないのか?
A:それは日中に色々な頭のいい人達がIDEAが夕暮れになると
ブラッシュアップされて
無駄が削り取れて洗練されたシンプルなIDEAになり
・・食べごろだからかもしれないですね。
というのは、
戦に使う智慧や情報だから・・・
ミスをすると戦をしている自分の首が飛ぶ。
だから、ミネルヴァーは常時、戦闘態勢で鎧をつけています。
Q:智慧と戦の女神と兜を脱いだら・・どんな顔をしているのか?
A:
不細工な女神どころじゃないですよ。
ルーベンスの「パリスの審判(1639年)」
で鎧を抜いたミネルヴァーを描いたものがあります。
素晴らしい!!
一言でいうならば「女神の美人コンテストの三人」です。
◎1番左が「ミネルヴァー(=別名:アテネ)
となりに盾と兜とフクロウが描かれています。
◎中央が、愛と美の女神ヴィーナス
◎結婚の女神ユノ
コンテストの賞金は、「最も美しい人へ」と書かれたリンゴを
争う絵です。
だれが勝ったのでしょうか?
■ 追伸P.S :体外で頑張ってる臨戦態勢の方へ
体外受精で反復不成功の方にこそ、この戦争(不妊治療、体外)は
根性やペラペラの戦略じゃ勝てません。
答がない時代の、答がない治療をやってる彼女たちに
ミネルヴァーの女神が微笑んいるドクターのところへ行ってください。
そのドクターの智慧を引き出すのは、
患者さんの「患者力」が必要です。
そこでも、また 智慧がいるのです。
タイミングとか天気が戦を左右するから。
まさに常に臨戦態勢になっています。兜も脱げないのです。
[以上になります。]