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鯨は可愛いから食べてはいけない!?

日本古来の捕鯨文化が
外国からそして自然保護団体から攻撃を受けてきました。

クジラを捕ることは野蛮な行為とされ、イルカも含めて単に「可愛いから」という理由で日本が悪者にされてきました。

僕が子供の頃は給食にも鯨の竜田揚げが出たものです。

かつてオーストラリアのケビン・ラッド首相は、日本が2010年11月までに捕鯨をやめなければ、日本を国際裁判所に提訴すると言いました。

そのオーストラリアは年間350万頭の野生のカンガルーを処分し国内外で食用にされています。

国際捕鯨委員会(IWC)は世界中に114万頭のミンククジラが生息していて絶滅に瀕していないと公式に言っています。

ミンククジラの捕獲はIWCによって、規制されており、資源に影響が及ばないように毎年適切な捕獲枠が設定されるのです。

実はクジラの種類によっては、絶滅どころか増えすぎて被害も起こっています。

調査捕鯨という言葉は聞いてもその結果を見たことがあるでしょうか。

国際自然保護連合(IUCN)により絶滅危惧種とされているナガスクジラは、調査捕鯨により北大西洋で約3万頭確認されています。
ワシントン条約で絶滅危惧種とされるのは、個体数が1千から2千の種とされているので、日本はIUCNがナガスクジラを絶滅危惧種としているのを見直すべきだと主張しています。

さらにクジラは年に4〜7%ずつ増えているという調査結果が出ています。
よって南氷洋のミンククジラの生存数は76万頭と確認されているので、商業捕鯨で年に4%、すなわち約3万頭捕獲しても、絶滅の心配はありません。

IWCの科学委員会では、これだけの生存数が確認されているのだから、年に2千頭は獲っても問題はない、と結論を出したのです。

日本の調査捕鯨枠としてIWCから認められているのは、南極海調査海域で44万頭いると推定されているクロミンククジラの850頭です。
これは0.2%にあたります。
また北西太平洋調査海域で25千頭いると推定されているミンククジラの枠は220頭でわずか0.9%です。

他の種も0.009%から0.4%の幅に入っています。

以上のようにIWCは科学的にクジラの種類と海域ごとに生存数が調査され、そこからかなりの安全を見て、調査捕鯨の枠が決められているので、調査捕鯨がクジラを絶滅に追い込む恐れは全くないのです。

83種類あるクジラの中で、絶滅の心配がある種もあります。
ホッキョククジラです。
北極海には約8千頭が確認されています。

しかし、このホッキョククジラの捕獲を、アメリカは行っているのです。
アラスカに住む先住民族イヌイット族のための「先住民族生存捕鯨」として、年間54頭の捕獲がIWCにより認められているのです。

ホッキョククジラは体長20メートル近く、平均体重が80トンもあり、平均5トンのミンククジラの16倍も大きいです。
寿命も150歳から200歳の個体が見つかっているので、ミンククジラの50年よりもはるかに長いのです。
ホッキョククジラは寿命が長く、また極寒の海に住むため、増殖が非常に遅く、このペースで捕獲していると、ホッキョククジラこそやがて絶滅してしまうのではと危惧されています。

またトン数で言えば、アメリカは4320トン、日本の調査捕鯨で南極海と北西太平洋を合わせても、ミンククジラで5350トンと、量的にもそれほど変わらないのです。

アメリカは絶滅を危惧されているホッキョククジラを捕獲しながら、世界に100万頭もいて増えすぎだと言われているミンククジラの調査捕鯨を批判しているのです。
これっておかしいと思いませんか。

日本の調査捕鯨などで明らかになってきたことがまだあります。

長らく、クジラはオキアミ(エビに似た体長数センチほどの浮遊生物)だけを食べていると考えられていましたが、実は近年、クジラが増えすぎてオキアミが足りず、他の魚まで食べるようになってきている事がわかってきました。

釧路沖で調査捕鯨が行われましたが、捕獲された、どのミンククジラの胃袋からも大量のスケソウダラが出てきて、関係者を驚かせたのです。

2百リットル容量のドラム缶2〜3本分のスケソウダラ、サンマ、イカ、オキアミなどが詰まっていたのです。
また近年は、大型種のクジラが釧路沿岸で頻繁に目撃されています。

これらの事実を総合すると、クジラの数が増えすぎて、オキアミなどの餌が足りなくなり、やむなくサンマやタラを食べ始めたこと、そして大型のクジラもそれらの餌を求めて、沿岸部に近づいてきている、と考えられています。

結果、クジラの食害が釧路での漁獲高急減の原因につながっているようです。
釧路では1980年代には120万トンの漁獲量を誇っていましたが、近年は12万トンと10分の1にまで減ってしまっているのです。

クジラによる食害は、釧路ばかりではありません。
函館では伝統的にイカ漁が盛んで、夜、集魚灯をつけてイカを集めるのですが、そこにクジラが大量にやってきて、集まって来たイカを食べてしまうのです。

そしてもっと悪いことにはイカなどの漁獲高の減少を海水温上昇だと言って
気候変動の影響だと嘘を言い始めていることです。
なんでも気候変動といえばいいと思っているようです。

カナダやアメリカの漁民の間でも、クジラの食害問題が浮上し始めているといいます。

日本鯨類研究所の試算では、1年間で地球上の人類が採る漁獲高の総量は約9千万トンであるのに対し、地球上のクジラが食べる魚の総量は3億トンから5億トンとされています。

クジラの商業捕鯨を再開して、適切な生存数をコントロールすることによって、鯨肉の供給だけでなく、人類全体の漁獲高を大きく増やすことができるのです。

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