過保護の弊害が出始めた
NHK連続テレビ小説「舞い上がれ」の舞ちゃんの症状は
昔は(当時)「母原病」と言われました。
僕も担任した子どもで母原病そのものと思われる子がいて、治療指導をしたことを思い出しました。
「自己肯定感」を親が奪ってしまうことによる発熱や腹痛。
症状は本当に出るので、原因特定までに長くかかりました。
「失敗はむしろとてもいいことだ」
ということを親が理解すると、病状は急激に回復します。
「子どもには転ばぬ先の杖を外す」
「年寄りは転ばぬ先の杖を持たす」
最近のニュースでいえば
ランニング中に濡れた苔に滑って重傷を負ったとして、50代の男性が
道路を管理する福岡県那珂川市に損害賠償を求めた裁判で、
福岡地裁は市に280万円あまりの賠償を命じる判決を下しました。
「道幅一帯に苔が生えた状態にあるのを看過した」などと市の責任を認めたのですが、これはおかしいです。
苔が生えて濡れていれば「滑る」ということは当然予知できます。
危険予知能力の欠如です。
これはどうして起こるかというと
小さい時からの危険回避の能力を身につけたかどうかなのです。
あまりに「安全」に注意するあまりに
登下校時の「見守り隊」をもうけたり、
道路ガードをこれでもかと設置したり、
「自己責任」の能力を奪ってしまった結果、このような自分勝手な訴訟が
起こってしまうのです。
小さな怪我をたくさん経験することによって大きな怪我を防ぐのです。
「過保護」の弊害がいよいよ出てきました。
これからもっと出てきますよ。