古代ローマの兵站事情

各兵士は1日に1,500gの食糧が必要で、具体的に言うと毎日500gの穀物、500gの肉類、500gのワインを摂る必要があった。1個の師団が6,000人だとすると、1個の師団につき毎日9トン(=9,000kg)の食糧が必要だった。牛車に乗せる荷物の量が300kgだとすると、兵士の食糧だけで毎日牛車30台分の食糧(9トン)が必要だった。

馬車は8人の隊員で構成される1個分隊に1両必要だった。一方で馬車は1人の幹部(百卒長、千卒長、集団長)につき3両必要だった。

1日に移動できる距離について、牛車は9.6km、馬車は19.2kmだった。

1度に乗せられる荷物の量について、馬車は100kg、牛車は300kg、竜骨船は30トン、戦艦は150トン(=牛車500両の荷物に相当)の荷物を運ぶことができた。つまり、1隻の戦艦に乗せることができる食糧の量は1個の師団を5日支援できる量に匹敵する。1ヶ月では6隻、1年では73隻必要である。そのため、物資の輸送は基本的に船が使える場合(=川や湖、海がある場合)は船を使った。牛車や馬車は船が仕えない場合に使った。

6000人の師団1個を動かすのに、1日に30トン(=牛車100台分、馬車300台分の物資)、1週間に210トン(=牛車700台分、馬車2100台分の物資)、1か月で900トン(=戦艦6隻分、牛車3000台分、馬車9000台分)、1年で戦艦73隻分の物資が必要だった。このことから、1日の隊員が活動するのに、5kgの物資が必要となる。つまり、行軍に必要な物資の3割は隊員の食糧だった。

参考サイト

https://www.quora.com/How-much-provisioning-was-required-for-a-marching-Roman-Legion-which-was-dispatched-towards-an-adversary

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