「私とユーフォ」第8章
サマコン後から神霜祭までのお話。
実習中
とある実習期間中の息抜きに部活に行くという暴挙を成し遂げたピノさん。
本当に行ってよかった。
実習期間という精神的に辛すぎる時期の中で出会う吹奏楽部の部員たちが心の支えでした。
「今の私の居場所はここなんだな」と、そんな思いを持っていました。
(……あなた来年以降どうするの???居場所はよ見つけようね???)
この時は、実習期間中にも関わらず本番があったので(ETC 5th)休みを見つけてはユーフォの練習をしていたおかげか、定演曲でもブランクを感じない出来はしてたと思います。
まあ「そんなこと(ブランク云々)考えてる余裕なんか無かった」が正解ですけど。
ETC5th
Euphonium & Tuba Carnival 略してETC。
その名の通り、構成楽器のほとんどがユーフォニアムとチューバの演奏会(第5回)。そんな特殊な演奏会に人生で初めて参加させて頂きました。というかまず所属団体以外の演奏会に出るのが初めてでした。(よくそんな特殊なのを1個目に…)
実習期間中(終わりがけ)に本番がある、という前代未聞の状況ではありましたが、「実習期間に入る前のほとんどの練習に参加することで実習中行けない分詰めよう」という良いのか悪いのか分からない思考をしながら参加しました。
初めての外部団体だったこともあり、初回合奏までに何度も何度も譜読み&練習をしました。
初回練習に参加した時の音出しの時点で、「あぁ、この人達はやっぱり長年ユーフォ吹いてきたんだろうな…」と思ってしまったのを覚えています。
指揮者や奏者に知り合いが何人かいたため、完全アウェー感は無く、割と気軽に練習参加できたと思います。
本番ではまさかの第1部コンマス席→アンコールでのソロという意味わからんすぎる事態が巻き起こっていましたが、見に来てくれていた家族や友人から褒めていただけたので良かったです。
アンサンブル
さて、ETC5th第2部のアンサンブルステージや、この後の神霜祭に向けて「アンサンブル」という言葉をよく聞く時期がありました。
サマーコンサート後、ETC後のこの時は「ピノ×ユーフォニアム」が周りの人から割といい評価を貰えるようになった頃でした。そんな時に迎えたもやもや期(?)。
自分以外のユーフォ奏者(めちゃいっぱいいる)がアンサンブルを演奏していたり、アンサンブルに誘われたりしているのを見ると、どうしようもなくネガティブ思考に囚われてしまいました。
・今まで何のためにユーフォやって来たんやろう
・色んなコンセプトあるやろうから誘われへんのわかるけど、やっぱり話ぐらい聞きたかったな…
とか。
・やっぱりアンサンブルって仲良い人とやりたいよね…。うん。
みたいな。
私は多分恐らく激重人間なので(物理的にではないと信じてる)、相手が誘われたことよりも「自分が誘われなかった」ことが気になるんですよね。(待ってさすがに重すぎる…)
気になるのは「誘われへんってことはまだまだ技術が追いついてないってことなんやな…」って思ってるから、それ以上も以下もないです。
完全に自分で負の連鎖を起こしてるだけで主催側の人間のせいでは無いので、これからも気にせず誘わないでください(?)
神霜祭
さてそんなこんなで迎えた神霜祭。
アンサンブルまみれの神霜祭は、各楽器の奏者1人ずつの音を聞くことができる貴重な機会でした。
今回は9月に実習があったこともあり、アンサンブル乱立の波に乗り遅れたピノさん。だいぶ前から決めていた、「シン・気になるバリチュー(バリチュー五重奏の予定だった…)」「グミ組組(管楽三重奏)」という2団体での出場となりました。
シン・気になるバリチュー
バリチュー五重奏(ユーフォ3,チューバ2)というレア度高めな編成で演奏した曲は、「新世界より(抜粋)/Ken Takemori 編曲」でした。
オーケストラでは使用されることの無いユーフォニアムと、新世界より(オケ版)では14音しかないらしいチューバという何とも奇妙な組み合わせでしたが、ドヴォルザークの故郷に向けた哀愁漂う2楽章のコールアングレソロはユーフォニアム1stに書かれ、本職トロンボーンの同期が演奏してくれました。
Eu1st S君(本職トロンボーン)
Eu2nd ピノ
Eu3rd T君(本職バストロンボーン)
Tu1st R君(本職トランペット←←←)
Tu2nd Aちゃん(本職チューバ←正解!)
という謎メンでアンサンブルを組んでいたのですが、本番前にTu2ndの子がまさかの体調不良…。
大慌てで代奏を探しましたが、2回生はアンサンブルかけ持ちしすぎ、神霜祭1回目で回生合奏もある1回生に頼むのはとてもとても気が引ける……。かと言って他の人いない……。
そこで1回生のチューバ奏者、コントラバス奏者に声をかけたところ、快く引き受けてくれました…まじでありがとう。
結果、本番で初めて全員揃うことに()
メンツとしては、
Eu1st S君(本職トロンボーン)
Eu2nd ピノ
Eu3rd T君(本職バストロンボーン)
Tu1st R君(本職トランペット←←←)
Tu2nd 1回生Tu奏者+Cb奏者
という、世にも珍しい低音六重奏になりました。
前日まではあまり何も考えずに演奏していましたが、当日の朝から必死に頑張って練習してくれていた1回生ズの姿を見て、忘れかけていた原点を思い出した気がしました。必死にくらいつこうと足掻いていた1年前、その時の苦しさやその先の達成感までもが一気に頭の中を駆け抜けていきました。
「これからのバスパートは安心やな」とこっそり思っていたのは秘密です🤫
グミ組組
なんぞ?と思われるかもしれませんが、グミが大好きな吹奏楽部員3人が集まった、グミ好きの、グミ好きによる、グミ好きのためのアンサンブル。それがグミ組組です。
演奏した曲は「3つのわらべうた/高橋宏樹」でした。
気になるか分からない楽器編成
1st Tp
2nd T.Sax
3rd Euph
一風変わった取り組みを盛り込んだアンサンブルで、3つの「わらべうた」それぞれにちなんだグミを掲示(?)しながら曲を展開していきました。
始まる瞬間にちょっとしたハプニングもあったんですけど(チューニングするかどうか決めてなかった…。)…。
はい。まあ置いといて。
かごめかごめ
これはわかりやすいんじゃないでしょうか。「つるとかめ」にちなんだ「2層カメカメサワーズグミ」。
トランペット奏者のR君(シン・気になるバリチューでチューバ吹いてたやばい人)が演奏するメロディーから始まったこの曲は、残り2人が入りそびれたにも関わらず安定感のあるスタートを切りました。
(その節はすみませんでした…)
この日の彼、5団体かけ持ち&楽器持ち替えしてたはずなのに、それを感じさせないとてもいい音でした。
テナーとユーフォで伴奏をしているところは、音ゲー要素満載でめちゃくちゃ難しかったのですが、何とかなって良かったです。夕焼け小焼け
ふらっと立ち寄った某スーパーマーケットで衝撃的な出会いをしました。
「想い馳せるグミゼリー 夕焼けブドウ味」なるものが目の前にあったんです!
これはさすがに運命。
トランペットとテナーのハーモニーの上にユーフォニアムの柔らかいメロディーが重なる序盤、その後テナーにメロディーが引き継がれ、トランペットのメロディーへ。そしてユーフォ、トランペットと繋がります。
暖かくて優しい、ちょうど夕焼けのような色を感じることが出来たのではないでしょうか。七つの子
神霜祭数日前に発売された「七つのほしグミ」。これだ!!!!!と、満場一致でした。
軽快なメロディーに乗せて始まったこの曲は、トランペットの彼のポテンシャルが良く引き出されていたのでは無いかと思います。ユーフォはバスバスする(:低音隊の動きをする)のにとても忙しかったのですが、テナーのグリッサンドと相まって聴きごたえのある1曲になりました。
おわり
「私とユーフォ 第8章」を読んで頂きありがとうございます。実は次で現役時代最後になります。
4回生になって復部出来たら続き書くのもアリかな〜とは思っているのですが、それでもあと2本でピノとしての人生は幕を閉じます。
第9章は現役最後の定期演奏会。果たして無事に輝くことは出来たのか。
一応実習にも行ったということで、「本時の学び」ならぬ「本章の学び」でも置いときます。
【本章の学び】
実習中に本番を抱えるのはやめた方がいい。でも土曜日の部活とかは行けるなら行った方がいい。気分転換になるので。