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丘を登る


お昼ご飯をたべて、やる事がなく、でもスマホを触るのは嫌だ、情報が混雑して疲労する。


さて、何をしよう。

本からヒントを得た言葉。
『行動を変えれば、それに伴って感情もかわります。だから感情を変えたければ、行動を変えればいいんですよ。』1番自分の感情が落ち着く所を探ればいい。


なるほど。自分の感情が落ち着く所、今わたしが求めている所はどこかしら?

ウィンドウショッピング的な、なんだか人工的な建物やキラキラした場所ではない。


はっと、Googleマップを開いて思った。
『いま自然に触れたい🌲』

歩いて20分の丘に割と大きな公園があった、まだ行った事のない場所、口コミをみても悪くなさそう。お天気もいいのでいってみた。



その丘の公園に行くまでには、長い長い登り坂だった。息を切らしながら、イヤホンからはディズニーのBGMを流して、なんだかピクニックに行くかのように心はルンルンする。

どんな場所なんだろう?


羽織っていたコートが暑くて、着いたら脱ごうと思いながら、せっせと坂道をのぼる。


すると、丘が見えてきた。


わたしが求めていたもの。
大きな丘から見下ろすのは、私が暮らしている
街並み。上から見下ろしたのは初めてだった。

なんて綺麗な、息をするのが気持ちいい。



コスモスが咲いていて、犬を連れて写真撮影している叔母様や、子供を連れたパパと娘。
隣の小さな野球場では、中学生が試合をしていた。

保護者にまじって、わたしも観戦。

野球部の坊主を久しぶりにみた。
まわりにはスパイクを履いて走っている野球少年や、キャッチボールをする少年。保護者たちが『おつかれさまー!』と声をかけあって、
試合が開催されている野球場では、ベンチから
歓声があがる。



なんだか懐かしい、優しい気持ちになった。忘れていたものを思い出した、そんな感覚。


大人になって、家から遠い職場まで行って、強がりな自分でガチガチにストレスを抱えながら
過ごしていた日々。



野球少年たちは、ただまっすぐ、汚れがなく、取り繕う事なく、ピュアに、純粋に、野球に対して真剣に向き合っている。


『あぁ、きてよかった。』


そこには、20年前と変わらない日曜日の昼間を感じさせる、懐かしいにおいと人達がいた。

世の中が悪いほうに悪い方に進んでいるとばかり思っていた。

でも、自分の視点を変えれば思考は変わる。
行動をすれば感情がかわる。


自分がご機嫌になるにはどうすればいいのか?

いま何を求めて何を感じたいのか?

自然なのか、食事なのか、会いたい人なのか、
本を読む事なのか、身体を動かすことなのか。


なんだか、また大切な失っていた心を思い出してほっこりした、そんな話です。




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