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もしも叶うなら来世で
もしも叶うなら、アイドルになりたい。
私は女性アイドルが好きだ。
48グループから始まって、坂道もK-POPも大好きで、我ながら守備範囲は広いと思う。
特にここ数年は乃木坂46が大好きで、同じく乃木坂好きの親友とライブに行ってはペンライトを振り回し、
推しの可愛い画像があれば共有し、
新曲が出ればダンスのコピーに励み、歌詞の分析をする。
乃木坂はビジュアルはもちろんだが、素晴らしい楽曲もたくさんあるのだ。
よく、「男性アイドルじゃなくて?」と言われるが、
かわいくて綺麗で、努力を怠らず
色とりどりの花束のような、見ているだけで癒される乃木坂46が私は大好きなのだ。
(もちろん男性アイドルだってかっこいいと思うし、動画を楽しんだりもするけれど)
ファンとして、同性として、同世代として、
乃木坂46は眩しく、ステージで歌い踊る姿には憧れを抱かずにはいられない。
いつしか私もあんな風になりたいという思いが少しずつ芽生えたのも不思議ではないと思う。
事実、何度もオーディションに応募しようかと真剣に考えた。
しかし、特別かわいくもスタイルが良いわけでもない私は自分に自信がなく、憧れの気持ちを一蹴しいつも募集要項だけをぼんやり眺めていた。
女性アイドルが好きな気持ちは、初めて48グループにハマったあの日から今日まで1ミリも変わらなかったのに、
気づけば眩しい憧れは眩しいまま、ただの1ファンのまま
アイドルを志すには難しい歳になってしまった。
アイドルになるなんて大それた夢を叶えるなんてもってのほかで、
例えば好きな人と恋人になることや、仕事の努力が正当に報われることすら難しい、ということがわかる歳になってしまった。
もう、今世では叶わぬ願いになってしまったが、
言うだけタダだから。
この場を借りて恥ずかしながら言わせてもらおう。
来世では、もしも叶うなら、アイドルになりたい。