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人にプレゼントする心構えで

今日は、主催するマーケティングの
セミナー、全6回シリーズのうちの
第5回目であった。
テーマは、4Pのうちの「Place」。
日本語にすると、「売場」というのが
通りが良いだろう。
普段は「チャネル」「流通チャネル」
という言葉を使うことが多い。

できるだけ双方向性を保ちたいと
思いつつ、受講してくださる方が
多いときはなかなかそれも難しい。
たまたま今日は、欠席者が多かった
ため、「怪我の功名」で直接受講者の
方々との双方向コミュニケーションが
充実する結果
となった。

受講者のおひとりが、参加者に共有
してくれたエピソードを聞いて、
マーケティングの本質を突いている
話だよなぁ、と思ったため、ここで
紹介してみたい。

ある時、プレゼントとしてワインを
いただいたらしい。
ただ、ワインだけをいただいたの
ではなく、ワインに合う干しブドウ、
それに一風変わったチーズまで
付いて来たのだという。

特にそのチーズというのが、
いただいたワインにピッタリで、
なおかつとても珍しいキャラメル
風味のチーズだったとか。
それが、「イエトオスト(GJETOST)」
というヤギ乳のチーズ。

お酒、ワインが好きな人に、
ワインをプレゼントするのは、
相手の好みに配慮して商品選びを
している時点で、マーケティング
志向
である。

ただ、それでは他のプレゼントから
頭抜けることはできない。
次に、ワインのことをどの程度
知っているかを把握したうえで、
上級者には上級者向けの、
中級者には中級者向けの、
初心者には入門にふさわしい、
ワイン選びが出来たなら、
かなり他に差をつけることが
できるのは間違いない。

更に、選んだワインにぴったり
合うおつまみ、今回の話であれば
干しブドウとチーズであるが、
それらの「マリアージュ」も
考えて、ワインに加えてプレゼント
したならば、それはかなり強烈に
記憶に残る、素敵なプレゼントと
なるだろう。

マーケティング志向とは、
お客様のことをトコトン考えて、
いかにお客様が喜んでくれるか、
メリットを感じてもらえるか、
そこに注力をすること。

以前のエントリーで、
「カスタマーサクセス」という
概念について書いたことがあるが、
これと同じだ。

そのワインと干しブドウとチーズを
プレゼントされた方は、とても感動
されて、以来この「技法」をまねて
プレゼントすることがあるそうで、
やはり多くの人に喜ばれるとのこと
であった。

そんな話を聞き、
マーケターは、自分の商品を、
大切な人にプレゼントするつもり
で取り組めばよい
のだ、
そんな言語化に行き着いた。

大切な相手を思い浮かべながら、
どんな商品だったら喜んでくれるか、
どんなものと組み合わせると喜びを
倍増してもらえるか、
どんなパッケージに入っていると、
ワクワクしてもらえるか、
そういうことをトコトン考える。

そんなことを考えながら仕事に
取り組んでいけば、
商品が自ずと売れるようになる、
そんな流れを作れるのではないか。

極めて単純な話に聞こえるが、
これぞ「奥義」なのでは?
そんなことを思ったのだった。



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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。