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No. 1訴求の力強さ

「世界売上No.1」
と言われたら、
「おっ!スゴイ!」
と誰しも思うだろう。

No.1訴求は、至る所で使われている。
人は1番に弱い。
1番は覚えていても、
2番目以降は誰も覚えていない!
という話は、折に触れてよく使う
ネタである。
最も定番は、日本で1番高い山は?
「富士山!」は誰でも答えられる。
では2番目に高い山は?
意外と答えられる人が少ない。
さすがに、これだけ多くの人がネタに
していれば、みんな知ってるでしょ?!
と耳にする度に思うのだが、
意外とみんな忘れているのか、本当に
知らないか、見事なほど誰も答えられ
ないことが多い。
(ちなみに、答えは南アルプスの「北岳」)

以前に、かの「ギネス記録」で有名な
ギネスワールドレコーズ社について、
ここで書いたことがある。

同社が認定する形で、

世界No.1のチョコレートコーティングされたビスケットブランド

というお墨付きを得ているのが、
こちらである。

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そう、ポッキーである。
ポッキーと言えば、11月11日がポッキーの日。
この日は、世界最大のEC売上となる、
中国の「独身の日」でもある。
1が4つも並ぶと、色々とこじつけしやすい。

それはさておき、やはり「No.1」と言われる
と、それだけお客様に支持されているという
ことの裏返しだとなるわけで、買う側の心理
としては、「安心して買える」ことになる。
ブランドの信用力、信頼度を増すパワーを
持っているとも言える。

だからこそ、ギネスはこれが商売になると
鋭い嗅覚を発揮して、本業のビールとは
一見何の関係もない、世界記録という
コンテンツを作るお手伝いをするための
コンサルティング会社を作ったわけだ。

ポッキーの裏面には、
そのギネスワールドレコーズ社のロゴが
輝いている。
ひょっとしたら、同社のコンサルを
受けているのかもしれない。

いや、きっと受けているに違いない。
なぜかというと、No.1の認定の仕方が
なんとも独特な匂いがするからだ。

繰り返しになるが、裏面に書いてある
No.1だと言えるカテゴリの名前が、
「チョコレートコーティングされた
 ビスケットブランド」
なのである。
正直に言って、一般消費者になじみの
ある言い回しとは言い難い。

世界No.1のチョコレート
世界No.1のビスケット

いずれでもない、両方を掛け合わせた
ものなのである。
当然ながら、上記二つよりも圧倒的に
No.1を取りやすいというのは、想像に
難くない。

それでも、世界No.1という事実は事実。
堂々と胸を張って言える栄誉だ。
自分がNo.1だというフィールドを
見つけたいのであれば、ポッキーに
倣って、何かと何かを掛け合わせた
カテゴリでNo.1になれないかを、
あれこれ知恵を絞って考えるのが
よいだろう。

あるいは、世界を最初から狙うのは
あきらめて、地理的にもっと狭い範囲
からスタートするという手もある。
まずは地域No.1を手にする。
そこを足掛かりにして、市区でNo.1、
都道府県でNo.1、というように徐々に
大きく成長させていけばよいのだ。

チョコレートコーティングされた
ビスケットの世界No.2って、
一体何だろう?
そもそもポッキー以外に大きな
ブランドが思い付かないが、
きっとグリコの真似をして、
大きく儲けている海外のお菓子
メーカーがいるのだろう。
などと書いていたら、すっかり
ポッキーが食べたくなってきた。



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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。