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吉野家が大騒ぎなようで

つい昨日、SNSでざわざわしているのを
見かけたところへ、本日のニュース。

昨日付で、吉野家ホールディングスが、
執行役員兼子会社の吉野家常務である
伊東氏を解任したとのこと。

私が見かけたのはFacebook。
当然(?)ながら、
Twitterはもっと「祭り」状態で、
様々な人が我も我もとつぶやきまくり、
正に「炎上」の様相を呈している。

元P&Gのマーケターで、
絵に描いたような成功路線をひた走って
いる方だと思っていただけに、
あまりに隙だらけな発言を目にして
驚きを隠せない。

「人権・ジェンダー問題の観点から到底許容することのできない職務上著しく不適切な言動があったため」

吉野家ホールディングスによる解任理由説明

どんな発言があったかは、こちらの記事に
詳しい。
何とも残念な発言のオンパレードである。

既に多くの人が様々な批判を行い、
改めて私が新しい視点で批判するような
こともないので、あくまで自分なりの
所感を少しばかり残すにとどめたい。

最も残念なのは、女性蔑視にとどまらず、
顧客蔑視ともいうべきレベル
受け取れる発言があったということ。

マーケターなら、しかもP&Gご出身であれば
なおのこと、「消費者がボス」という言葉を
耳にタコができるほど何度も聞いているはず
なのだが、その消費者をバカにして、
敵に回すような発言をするというのは、
「ウケ狙い」とか「サービス精神旺盛」では
済まされないだろう。

お客様に喜んでもらって、次回も買ってもらう。
更に喜んでもらって、その次へとつなげていく。
その地道な繰り返しで、お客様からの信頼を
徐々に勝ち取っていくこと。
それこそがマーケティングの要となる考え方だ。
「シャブ漬け」即ち「中毒化」をメタファーと
して使うのは、やはり本質的なところで意識が
ズレている
としか言いようがない。

もう一つ、今回の吉野家ホールディングスの
対応自体は、素晴らしく迅速
だった点は
褒められても良いのではないか。

発言があったのは4月16日。
その日に受講者がすぐ抗議文を出した。
SNSですぐに拡散し、翌々日の18日付で
即解任だから、わずか3日間足らずの出来事。
「Sense of urgency」切迫した危機感
以て対応したことが目に浮かぶ。

問題発言の主をそもそも役員にしたことを
責める向きもあるかもしれないが、
それはさすがに酷というもの。

氏は間違いなく優秀なマーケターとして
活躍していた人だし、以前にどこかの
記事で読んだ吉野家の成功譚は、非常に
筋が通った、それでいて牛丼への愛も
感じる内容だったと記憶している。
成功してしまったが故に、脇が甘くなって
しまったということだろうか。

ドラッカーがよく使っていた言葉、
「真摯さ」を、今改めて噛みしめたい。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。